クジラ肉でフレイル予防! いいことづくめのクジラ肉をもっと食べよう!

2025-09-29 08:00
クジラ肉でフレイル予防! いいことづくめのクジラ肉をもっと食べよう!

2025年9月25日、厚生労働省で日本捕鯨協会による記者会見が開かれた。会場には30人以上のプレス関係者が集まり、理事や研究者ら登壇者が「クジラ肉の栄養効果と今後の可能性」について語った。

近年、クジラ肉をめぐってはさまざまな情報が飛び交い、特に若い世代からは「クジラ肉を食べてもいいの?」という声が多く聞かれる。国際的に多様な意見があるなか、今回の会見では日本のクジラ肉をめぐる現状や健康面での利点について、改めて考えるきっかけが提示された。

クジラ肉は食べてはいけないのではなく、むしろ食べるべき

2019年、日本は国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、排他的経済水域(EEZ)内での商業捕鯨を再開した。しかし、それから6年経った今も、国内でクジラ肉を食べる文化は広く根付いていない。1960年代に年間20万トンも生産されていたクジラ肉は、現在ではわずか2000トンほどだ。

クジラ肉は食べるべき食材だと話す谷川尚哉氏

日本捕鯨協会の谷川尚哉理事長はこう訴える。

「縄文時代から日本人はクジラを食べてきました。クジラ肉は高タンパク・低カロリーで、私たちの健康に役立つ食材です。むしろ積極的に食べるべきだと考えています」

所英樹氏はルールを守って捕鯨すればクジラ肉はどの食料資源にも負けないと話す

一方で「そもそもクジラを食べてもいいのか?」という疑問を持つ人も少なくない。これに対し、共同船舶株式会社の所英樹社長は「全く問題ない」と断言した。

捕獲は「改定管理方式(RMP)」という国際的なルールに基づき、持続可能な範囲で頭数を定めている。2025年時点で、ミンククジラ144頭、ニタリクジラ153頭、イワシクジラ56頭、ナガスクジラ60頭などが上限であり、こうした捕鯨のルールを守って捕獲していけば、今後100年先も資源として利用可能とされている。

所氏は海の生態系を守るためにも捕鯨はとても重要だと話す。

「クジラが1年間に食べる水産資源の量は人間の年間漁獲量の3~6倍。食物連鎖の頂点に君臨するクジラの『過剰な保護』はクジラを必要以上に増やすことになり、海の生物がその分減少してしまうことになる。海洋生態系にとってクジラの増加はむしろ悪影響と言えます。そうしたことからも私たちはクジラ肉をぜひ食べてほしい、と推奨しています」

さらに環境面でも注目すべき点がある。牛や豚、鶏などの畜産は1キロの肉をつくるのに4〜10キロの穀物(トウモロコシ換算)が必要だが、クジラは野生の海洋資源を食べて成長するため、余分な飼料を必要としない。むしろ捕獲したクジラ1頭が消費する餌の15倍近い水産資源を人間が有効利用できる、と所氏は指摘します。

「クジラ肉を食べることは、国連が掲げる持続可能な開発目標SDGsのひとつ『海の豊かさを守る』ことにも貢献します。海の生態系を維持するためにも、むしろ積極的に食に取り入れてほしいのです」

クジラ肉の健康効果 ― 疲労回復から寿命延長まで

クジラ肉の魅力は、栄養素の豊かさにあります。特に注目されているのが「バレニン」という成分だ。

クジラの持つ栄養素について説明する塩田清二氏

湘南医療大学の塩田清二教授によれば、バレニンはクジラやイルカの筋肉に多く含まれるイミダゾールペプチドの一種で、疲労回復や集中力向上、睡眠の質改善に役立つとのこと。

「抗酸化作用が非常に強いのが特徴です。活性酸素を抑えることで疲れにくくなり、肌の老化防止、がんや生活習慣病の予防にもつながります」

実際に日体大レスリング部の学生を対象にした研究では、バレニンを摂取した選手は持久力が高まり、自律神経の乱れも抑えられた。さらに睡眠の質も改善。アスリートだけでなく、集中力低下や疲労を抱える人、高齢者にとっても大きな効果が期待できる。

さらに塩田教授は、筋肉から分泌されるホルモン「マイオカイン」との関係にも言及。マイオカインは糖尿病や心疾患、骨粗しょう症、認知症などの予防に効果がある“万能ホルモン”とも呼ばれる物質だ。研究の結果、運動とともにバレニンを摂取することで、このマイオカインの分泌が飛躍的に高まることがわかった。

「バレニンはアスリートだけでなく、生活習慣からくる疲労、いわゆるフレイルや病気予防にも効果を発揮します。高齢者の認知力の改善や抗うつ効果、寿命延長まで、まさに健康促進の救世主とも言えます」

加えて、クジラから得られる「鯨油」も見逃せない。鯨油にはDPA・DHA・EPAといったオメガ3脂肪酸が豊富で老化の促進を抑制する。そして、血中脂肪の減少、心疾患の予防、さらには育毛効果の研究も進められている。

まさにクジラ肉は「老若男女にメリットのある食材」といえるだろう。

マリンビタミンが人間を救う

では、クジラ肉をどう日常に取り入れていけばよいのだろうか。

前述の共同船舶株式会社の所氏は「昔の給食で出た竜田揚げは硬くてあまり評判が良くなかった」と振り返りつつ、新しい食べ方として「クジラ肉のミンチ」を提案。ミンチなら柔らかく、ハンバーグやカレーなどにも活用可能。さらにパウダーにしてふりかけや菓子類に混ぜるといった加工食品の開発も進んでいる。

「それから、実はあまり知られていないのですが、クジラ肉は他の魚と違い、生で食べてもアニサキスの心配がほとんどないのです」

アニサキスとは寄生虫の一種で、魚介類を生で食べた際に人の体内へ入り込み、激しい腹痛や吐き気、下痢などを引き起こすことで知られている。ただしアニサキスは魚の体内では幼虫の段階で存在し、クジラの体に入ると最終宿主として成虫へと成長し、やがて排出される。つまり、クジラ肉の中には人に害を及ぼす幼虫が残らないため、安心して生食できるのだ。

その点からも、もし一般家庭で調理されてもアニサキスによる事故の心配は限りなく少ないと言える。

クジラの健康パワーについて熱く語る矢澤一良氏

最後に、早稲田大学の矢澤一良氏は「クジラ肉とフレイル予防」の関係を強調。

「私が50年以上続けている研究は、まさに食による予防。要は食べもので病気を防ごうという考えです。当たり前のことではありますが、事前に病気を予防することは医者にはできないし、他人が代わることもできない。私たちが自発的に行うしか道はない。日々運動をし、食物を自分で選んで摂取する、その繰り返しが自分の健康をつくる。クジラ肉には人間のフレイルを食い止める力がある」

フレイルとは加齢による心身の衰弱を意味する。放置すれば要介護状態へ進むが、食と運動で予防は可能。病気の予防は私たち自身の選択にかかっているのだ。

そして矢澤氏はこうまとめる。

「クジラは、ほとんど捨てる部分がなく幅広く活用できる食材です。私たちが『マリンビタミン』と呼んでいるのは、クジラ肉に限らず海の生物に含まれる栄養素の総称です。食の多様性が広がり、それぞれが好みや体調に合わせて食を選べる時代だからこそ、海の恵みが持つ栄養素にも注目していただければと思います。フレイル予防の一つの選択肢として、クジラ肉を取り入れる可能性があるのではないでしょうか」

クジラ肉のもつ健康パワーが日本を救う!?

クジラ肉は、古来より日本人の命を支えてきた伝統食材でありながら、現代では栄養学的に見ても非常に優れた「未来食材」でもある。疲労回復、病気予防、フレイル対策、そして地球環境への貢献。いいことづくめのクジラ肉を、私たちの食卓に取り戻すときが来ているのかもしれない。

共同船舶が開発したクジラのもつ栄養素バレニンを効率的に摂取できるサプリメント
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