高齢猫に多い『関節炎』の症状4つ 見逃せないサインや知っておきたい予防法も解説

2025-11-14 17:00

関節の軟骨がすり減って炎症や痛みが生じる「関節炎」や「変形性関節症」は猫にとって身近な病気です。特に、高齢猫の約9割は関節のトラブルをもっているといわれています。代表的な症状とそのサイン、予防法について見ていきましょう。

猫の関節炎とは

足に包帯を巻いた猫

猫の関節炎(変形性関節症)は、関節を覆う軟骨がすり減り変形が起こってしまう慢性疾患です。

軟骨は本来、骨と骨が擦れ合わないようにクッションの役割を果たしています。しかし、加齢やケガ、肥満によって損傷すると、関節が炎症を起こし、腫れや痛み、可動域の低下などを引き起こします。

膝や肘、足首など、さまざまな部位で関節炎にかかる恐れがあります。

若い猫がなる場合もありますが、年齢を重ねるとともに関節炎にかかるリスクは増え、12歳以上の約9割が発症するといわれています。

代表的な症状4つ

ジャンプする猫

猫が関節炎にかかると、どのような症状があらわれるのでしょうか。代表的な4つの症状と、見逃さないためのサインをご紹介します。

1.ジャンプ力の低下

最も分かりやすい症状として、ジャンプ力が低くなることがあげられます。

高くて見晴らしがよい場所は、多くの猫にとって心地よく安心して過ごせる空間です。

高いところに乗るのをためらったり、助走をつけても失敗したりすることが増えたら、関節炎を疑いましょう。痛みやこわばりが生じて、うまくジャンプできていない可能性があります。高いところへのジャンプをしたがらなくなる場合もあります。

2.グルーミングの減少

身体のあらゆるところを舐める「グルーミング」は、清潔を保ったり、リラックス効果を得たりと、猫にとって大切な行為です。

しかし、関節が痛むと体をねじったり曲げたりする動作がつらくなり、グルーミングをしなくなってしまうことがあります。結果として、毛がもつれたり、フケが増えたりします。

3.トイレの失敗・排泄の姿勢が変わる

関節炎になると、トイレの失敗が増える、トイレへの出入りがスムーズにできなくなる、排泄時の姿勢がぎこちなくなる、といった変化があらわれます。

関節痛や関節の機能低下によって、トイレに入る・しゃがむといった動作がつらくなると、排泄を我慢したり、失敗してしまったりします。変形性関節症が原因で、便秘などにつながる場合もあります。

4.性格の変化、触られるのを嫌がる

関節炎による慢性的な痛みや不快感は、猫の気分や性格にも影響をもたらします。

「怒りっぽくなった」「なでようとすると噛む」「静かな場所で過ごすことが増えた」。

このように、身体を触られたり、抱っこされたりといったスキンシップを急に拒むようになった場合、関節炎が疑われることがあります。

知っておきたい予防法

体重計に乗る猫

体重管理を徹底する

肥満は関節炎の天敵です。体が小さい猫の場合、ほんの少し体重が増えただけでも関節への負担は大きくなります。体重の増減をこまめにチェックして、獣医師とも相談しながら適正体重を維持しましょう。

適度な運動

軟骨のすり減りを恐れるあまり、まったく体を動かさないのも逆効果です。無理のない範囲で運動させることで、関節を支える筋肉がつき、肥満の防止にもつながります。

住環境を整える

段差の少ないレイアウトに変える、床に滑り止めマットを敷くなど、猫が暮らす環境を整えて、関節への負担を減らしましょう。トイレの入り口を低くする、キャットタワーの段を低くするなども効果的です。

定期的な健康診断

高齢の猫に限らず、年に1〜2回は動物病院を受診し、健康診断を行いましょう。

レントゲン検査や触診などによって、関節炎を早期の段階で発見できることがあります。また、状態を把握して、適したサプリメントなどを早期から服用することも、有効な可能性もあります。

まとめ

ハイタッチする猫

猫は痛みを隠す動物といわれています。そのため、人間が異変に気付いたときには、すでに関節炎が進行していることもあります。

常につきまとう痛みや不快感は、猫の生活の質(QOL)を低下させてしまいます。

ジャンプしなくなった、毛づくろいをしなくなった、なんだか怒りっぽくなった─。

飼い主にとってささいな変化でも、それは猫からのSOSです。敏感にキャッチして、すぐに対策を取りましょう。

猫の関節を守ることは、猫の健康で幸せな生活を支える第一歩です。

今日からできることを少しずつ始めてみてくださいね。

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