『お留守番中の猫』が思っている本音3選 飼い主が知らない意外な感情とは?
飼い主が不在のとき、たいていの猫はマイペースに休んでいるという調査結果があります。もちろん、ときには窓辺でじっと外を観察したり、誰もいない部屋でいたずらをしてみたりしているでしょう。そんな留守番中の猫は何を思っているのでしょうか。実は、私たち飼い主が知らない本音を抱いているかもしれません。
1.実はそれほど寂しくない

猫を置いて外出すると「待っているのではないか」と思って急いで帰宅したくなることがありますが、実は猫は留守番を寂しいとは思っていないようです。その理由は、猫が犬と違って、他者との関係を維持する社会性よりも縄張り意識の方が強い動物というところにあります。
よく「犬は人につき、猫は家につく」といわれていますが、実際に猫の研究でも「飼い主の不在」に対して、猫は犬ほど強いストレス反応を示さないことがわかっています。
猫が人に飼われるようになってから、さほど時間が経っていません。そのため、現在の猫でも、一番大切なのは自分の安全な縄張りであり、飼い主は食べ物や快適さを提供してくれる存在として認識されています。つまり、猫自身が何かを必要としていない限り、飼い主の不在に関しては、あまり気にしていないのです。
2.いつも同じなら問題ない

猫は環境の変化に対して繊細なので、飼い主の決まった外出よりも日常と異なる変化にストレスを感じるといわれます。
たとえば、飼い主さんの帰りが遅くなってしまったときや、一度帰ったのにまた出かけるときなどです。猫は「家族がいないこと」よりも「いつもの時間に再会しないこと」や「いつもの時間にごはんがない」ことの方がストレス値は高くなるというのです。
米国オハイオ州立大学で行われた研究では、慣れ親しんだ環境であっても、一貫性のない給餌パターンやシッターなど飼い主以外の来客など「予測不能なこと」があると、猫はストレスを感じて嘔吐や食欲不振を示すことがわかっています。
日常的なルーティンであれば、留守番自体には問題がないことがほとんどで、飼い主さんの行動次第で猫の気持ちも変わるのです。
3.でもやっぱり退屈

室内飼いの猫は、1日の7割を休息で過ごすといわれていますが、残りの時間には適切な刺激を必要としています。活動時間に狩猟本能をくすぐるような刺激がないと、退屈でストレスを感じるのです。
飼い主さんの不在時に退屈している猫は、部屋から部屋へウロウロと歩き回って楽しみを探す一方、おもちゃに対する興味を失ったり、イライラして過食したりすることも。多頭飼いの家庭では、どの子がどう変化したのかわかりにくいため、一匹一匹を注意深く観察する必要がありそうです。
もし、飼い主さんが帰宅した際に飛び跳ねるように遊びを催促するようなら、留守番中に何もやることがなくて退屈しているのかもしれません。
対策として、電動おもちゃや猫用ビデオなどをタイマーでセットしてあげると、ヒマを持て余すことなく過ごせるかもしれませんね。
まとめ

留守番中の猫は、私たち飼い主が心配しているよりも、だいぶ落ち着いて過ごせていることの方が多いようです。ただ、いつもと違うことが起きると不安になったり、長時間の不在で刺激が少ないと退屈したりすることもあります。
人も猫も安心して過ごせるようにするには、毎日の流れをできるだけ変えずに、遊びや過ごし方に少し工夫を加えることが大切です。
ひとり遊びできるようなおもちゃがあれば一番ですが、部屋のあちこちにおやつを数粒だけ隠す「宝さがし」なども猫の気分転換になります。もちろん食べ過ぎにならない程度に。
留守番の時間をどう過ごすかは、猫にとっては大切な生活の一部です。飼い主さんが少しだけ意識を向けてあげるだけで、その時間が寝ながら待つだけではなく、本来の自分らしく過ごせる時間になっていくことでしょう。
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