【 大竹しのぶ 】 代表作「ピアフ」誕生のきっかけは…中村勘三郎から借りた本 → 実は、泉ピン子さんの持ち物 「『(勘三郎さん)に貸してあげたものだから返してよ』って言われました」

大竹しのぶさんが9日、舞台「ピアフ」の製作発表に登壇しました。2011年の初演から演劇界に一大センセーションを巻き起こした舞台が、ついに「上演15周年記念公演」と銘打ち、2026年正月から6度目の上演を迎えます。また上演2日目の1月11日には上演回数200回も迎えます。
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大竹さんとピアフの出会いは、まだ大竹さんが二十歳の頃、十八世・中村勘三郎さん(当時・勘九郎さん)からピアフの評伝本を手渡されたのがはじまり。以来、30年以上の時を経て舞台へと実らせました。
大竹さんは“15周年というか、もうそんなに経ってしまったのかと思って”と笑いつつ、“けれども、やっぱりピアフに会えたことが私にとって女優としてもすごく大きなものをたくさんのものを教えてもらいました。劇場を出る人たちが最後に「水に流しておこう」を口ずさみながら去っていくというのを聞くたびに、ピアフの歌ってこれだけ多くの人の心に残るものなんだなと、いつも思います。ピアフのセリフにあるように、「あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと」というのが私は大好きで、今回も1回1回全力で演じていきます”と意気込みを語りました。
また前回(2022年)、上演初日は、ウクライナにロシアが侵攻した2月24日でした。大竹さんは“そのときに「戦争が始まりました」っていう言葉が、本当に私達の中でこんなにリアリティを持って感じるものなのかと思ったことがあり、それから4年近く経っても、まだ戦争はこの世界で行われているっていうことを悔やむと、演出の栗山民也さんもいつも私達に稽古場で話してくれます。だからそういう思いも含め、愛の歌を地球のみんなに劇場のみんなに届けられるようにみんなで頑張っていきたいと思います”と切実に語りました。
またピアフとつないでくれた勘三郎さんについて聞かれると、今月5日の命日に勘三郎さん宅を訪れ、集まった役者仲間たちと“彼と芝居の話がしたいねぇ”と懐かしみあったことを明かしながら、“(勘三郎さんは)「今回の芝居はあまりよくないね」とか、すごく正直に言ってくれる人だったので、彼に褒められたいという思いは15年変わらずあり、その気持ちで舞台に立っています”と語りました。
つづけて“一生懸命やるのは当たり前のことで、怠けることとかそういうことは全くなく毎回毎回ピアフのように必死になって舞台に立つ。そんな彼をずっと追っていきたいなとは思ってます”と舞台に懸ける真剣な思いを吐露しました。
そして、“あれには後日譚がありまして”と一転、苦笑いを浮かべながら“最初に会っった20歳のときに、愛の讃歌というピアフの自伝を彼が私に貸してくれたっていうか、くださったと思ってたんですけども、それを何かのときに話したら、泉ピン子さんに「しのぶ、あれは私が哲明さん(のりあき=勘三郎さん)に貸してあげたものだから返してよ」って言われました。でも30年ぐらい前のことだから、どっかいっちゃって…どうしようっていうので、ちょっと今ドキドキしてます”と困惑しながら真相を明かしていました。
会見にはトワーヌ役の梅沢昌代さん、マレーネ・ディートリッヒ役の彩輝なおさん、マルセル・セルダン役の廣瀬友祐さん、イヴ・モンタン役の藤岡正明さんも出席しました。
東京公演・日比谷 シアタークリエ 2026年1月10日(土)~1月31日(土)
愛知公演・御園座 2月6日(金) 15:00/2月7日(土) 13:00/2月8日(日) 13:00
大阪公演・森ノ宮ピロティーホール 2月21日(土) 15:00/2月22日(日) 13:00/2月23日(月祝)13:00
【担当:芸能情報ステーション】