“超富裕層”の課税強化を検討「税金安い国に引っ越す人も」との声も…「ふるさと納税」控除にも上限を設ける方向で検討【news23】

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2025-12-12 14:34

「年収の壁」の引き上げや「ガソリン減税」など、相次いで減税メニューを打ち出している高市政権。“減収の穴埋め”として検討されているのが、“超富裕層”への課税強化です。さらに、「ふるさと納税」をめぐっても控除額に上限を設ける方向で、“金持ち優遇”の見直しに乗り出しています。

【データを見る】「超富裕層への課税の強化 どう思う?」アンケート結果

「ふるさと納税」控除に上限も

60代 女性
「頑張って欲しい市町村の書き込みを見て、応援できたらなってスタンスではやっている。返礼品に惹かれて、こんなもの食べたいなというものをチョイスしている」

50代 女性
「(ふるさと納税)やりたいんですけど、貴乃花のCMを見るたびに時期が来たなと。やるべきかなと思うけど、手を出せないでいる」

2025年もまもなく締め切りとなる「ふるさと納税」。高額の寄付をする人を獲得しようと、自治体は返礼品に知恵を絞っています。

神奈川県・伊勢原市の返礼品、電動トゥクトゥクは3人乗りで屋根付き。210万円以上の寄付で贈られ、今年2件の申し込みがあったそうです。

伊勢原市 発想クルリン課 佐藤秀柄 主事
「昨年度実績だと神奈川県内の市の中でビリ、最下位だったので、新しい返礼品の開発に努めている」

さらに、宮大工が造った本格的な茶室は、1000万円以上の寄付をした人への返礼品。1億円以上の寄付には「松」タイプが贈られます。

伊勢原市 発想クルリン課 佐藤 主事
「市内の宮大工さんが釘を一つも使わないで組み立て解体ができるもので、移動式の茶室に」

高所得者が高額の控除を受け、豪華な返礼品を受け取ることには、「金持ち優遇」との批判もあります。

そこで政府・与党は、来年度の税制改正で寄付による控除額に制限を設ける方向で最終調整しています。

単身か共働きの場合、年収1億円以上で控除額に上限を設けます。控除を受けられる寄付額の上限は438万円程度となる見込みです。

伊勢原市 発想クルリン課 佐藤 主事
「小口で件数をあげていくというところに、また注力していかなければいけない」

「税金安い国に引っ越す人も…」“超富裕層”課税強化へ

山場を迎える税改正の議論。焦点となっている「年収の壁」について、11日午後、見直し案が示されました。

物価上昇率にあわせ2年ごとの見直しを検討していて、実現すれば、来年度はいまの160万円から168万円へ引き上げとなる見通しです。

そして、もう一つの「壁」として問題となっているのが、1年間の所得が1億円を超えると負担率が下がる「1億円の壁」という現象です。

これを是正するため、政府与党は、年間所得が30億円以上の人に課している追加の税負担を、6億円以上の人にも求める方向で最終調整しています。

自民党 小野寺五典 税調会長
「極めて高い所得の方々に対しては、税の公平性の面から、税率を少し上げていきたい」

新たな対象者はおよそ2000人。2027年の所得から適用され、税収は数千億円程度増える見通しです。

個人投資家 テスタさん
「対象者が少なければ少ないほど、多数決の理論では(増税案は)通りやすくなってしまうから仕方がないとは思う」

こう話すのは、Xのフォロワー100万人以上の個人投資家・テスタさん。

検討されている課税対象・年間所得6億円を超える年もあるといいます。

所得6億円超の年もある個人投資家 テスタさん
「『デイトレード』というのは、1日で取引を完結させる取引のこと。昔はよくやっていたが、今はすごく頻度が減っている。『中長期投資』、そういうのが主になっている」

政府・与党が調整を進める“超富裕層”への課税強化。テスタさんは、日本経済への将来的な影響を懸念しています。

所得6億円超の年もある個人投資家 テスタさん
「富裕層だけ上がるとなると、税金が安い国に引っ越した方がいいんじゃないか。今はインターネットでビジネスをされている方もたくさんいると思う。そういう方が海外に住んでしまうと、日本に税金が全く入らないことにも繋がると思う」

問われる「税の公平性」 数の論理か経済の論理か

税負担の見直しについて、番組はNEWS DIGのアプリを通じて、アンケートを行いました。

超富裕層への課税の強化 どう思う?
▼格差是正と財源確保につながる
→59.4%
▼税率設定は慎重
→25.1%
▼経済成長優先
→6.1%
▼仕事の意欲低下
→3.9%
▼その他・わからない
→5.6%

▼格差是正と財源確保につながる、▼税率設定は慎重、という選択肢を「賛成」とすると、およそ9割の回答者が課税強化に肯定的な意見を示しています。一方で、▼経済成長優先、▼仕事の意欲低下を「反対」とすると、否定的な意見はおよそ1割程度です。

この議論のポイントは「税の公平性」という点でしょうか。

伊沢拓司さん:
個人投資家のテスタさんがおっしゃっていたように、アンケートを行うとこういう結果になるでしょうという感覚です。

もちろん多数決だけではなく、経済の論理で考えるべきことだとは思いますが、とはいえ、課税の対象者がおよそ2000人増加するだけで数千億円の税収増と聞くと、やっぱり効率が良さそうという感じはします。

資産の海外流出についても、課税強化の効果に対してどれくらいの反動があるのかというのはもちろん考慮した方がいいとは思いますが、それより先にやるべき政策をあえて挙げるとするならば、超富裕層がけっこう使っている節税スキームに対して、「裏技」的なお金の流れに規制を強めることが、順序的には優先されるべきなのかなと考えます。

本来ならば納められているべき税が納められてないということは、公平性の観点からすると非常に問題なので、まずはそこに道筋をつけて、その後に税率については慎重に検討をしていくべきなのかなと思います。

小川彩佳キャスター:
まさにそこですよね。テスタさんもおっしゃっていましたが、超富裕層は海外の税率が安い国に引っ越した方がいいんじゃないかとか、そうなると日本に税金が全く入らなくなる。租税回避地に移住してしまうということも起きかねないという。ここにどう対処していくのかということを考えていかなければならないですよね。

伊沢拓司さん:
超富裕層だから可能である手段。これがどれぐらい起こるのかというのは、予測することが結構難しいと思うので、海外事例、例えばブラジルは最近、富裕層に対する課税の検討が進んでいるようなので、そういったところを参考にしていくということになるのかなと思います。

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<プロフィール>
伊沢拓司さん
株式会社 QuizKnock CEO
クイズプレーヤーとして活躍中

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