立憲・公明の「中道改革連合」発足、有権者の判断は?“激戦区”では公明票の動きがカギに【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-01-16 21:50

高市総理が19日に正式表明する解散総選挙。真冬に行われれば、1990年以来となります。

【写真で見る】明らかになった「中道改革連合」の方針

そんな中、立憲民主党と公明党が新たに立ち上げた政党「中道改革連合」。有権者は、どう判断するのでしょうか。

立憲・公明が新党発足 衆院選の勝敗どう変わる?

日比麻音子キャスター:
立憲・公明による新党「中道改革連合」の発足。

衆議院においては、立憲・公明から離脱し、新党に結集するということです。

選挙では、▼「統一名簿」を作成し候補者を両党で応援することや、▼公明党は前回出馬した11の小選挙区で候補者を擁立しないことなどが明らかになっています。

一方で、参議院や地方議員においては、引き続き立憲・公明に所属するということです。

16日の会見では、党の方針も明らかになりました。

▼生活者の視点に立った生活者ファースト
▼政界の再編の第一歩に
▼政策の一つに消費税減税

基本方針などは19日に発表するということですが、19日は高市総理の会見も予定されています。こうした動きを、どう見ればいいのでしょうか。

TBS報道局 政治部官邸キャップ 中島哲平 記者:
高市政権となってから「強さ」や「国家」が注目されるようになった中で、新たに結成された「中道改革連合」は「平和」「人権」「多様性」を重視するという考えです。

そういう意味では対立軸になると思いますが、中道ということで色々な意見を取り入れるとなると、物事を決めるときに党内がまとまるのか。簡単な話ではないのかなと思います。

国際情報誌「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
選挙が、冒頭解散で2月8日に投票となれば、16日間しかありません。その間に、どれだけ各党の考え方を知ることができるでしょうか。

自民党側も言えることですが、どれだけ争点を明確にして訴えられるのか。いずれにしても難しいです。

前回の総選挙では1300人以上が立候補しましたが、今回は立候補者が1000人いくかというところです。あらゆる面で「十分な準備のないままの選挙」といえると思います。

カギ握る公明票 僅差の“激戦区”への影響

日比キャスター:
現在の会派別の議員数は、▼与党で233、▼立憲・公明で172となっています。

【衆議院 会派別議員数】(過半数:233)
▼自民:199
▼維新:34
(与計:233)

▼立憲:148
▼公明:24
(計:172)

▼国民:27
▼れいわ:9
▼共産:8
▼有志:4
▼参政:3
▼こども:3
▼無所属:6

自民党・小野寺税調会長は「激戦区や接戦区においては、少なからず影響がある」としています。

2024年衆院選の“激戦区”では、▼秋田1区で当選した自民、立憲で872票差、▼群馬3区で自民と立憲で214票差、▼富山1区で自民と立憲で738票差、▼東京10区で自民と立憲で591票差と、僅差でした。

このときは「自公連立」でしたので、立憲と公明が新党を発足するとなれば、このわずかな差はどうなっていくのでしょうか。

国際情報誌「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
一つの小選挙区で、公明党票は大体1万~2万票あるといわれていますが、公明支持者の中で立憲に入れない人もいるでしょう。

とはいえ、1000票以下の僅差の選挙区ではひっくり返るでしょうし、他にも大きな影響が及ぶのは間違いないと思います。

“高市人気”か、“新党効果”か 公明票の行方は

日比キャスター:
TBSスペシャルコメンテーターの星浩氏によると、前回の選挙で自民党を支援した公明支持者が、立憲出身の候補者に票を入れた場合、「約50の選挙区で、自民候補の当落に影響を与える可能性がある」ということです。

一方で、TBS報道局官邸キャップの中島哲平記者は「高市総理になったことで、自民党から離れていた保守層の票が戻ってくる可能性もある」といいます。

TBS報道局 政治部官邸キャップ 中島哲平 記者:
激戦区の僅差の票は、石破政権時代の選挙の結果です。

そこから内閣支持率も倍近く上がってきていますし、当時は「保守離れ」といわれていましたが、高市総理は強い保守の考えを打ち出しています。

そのため、戻ってくる票と離れる票のどちらが大きいのか、本当に分かりません。

日比キャスター:
高市総理の衆院選の目標ラインはどう見ていますか。

TBS報道局 政治部官邸キャップ 中島哲平 記者:
与党としては今、法案可決に必要な「過半数」を目標に掲げています。

新党ができる前の話ではありますが、党の調査で「単独過半数を狙えるくらいの議席を獲得できるのではないか」という見方もあって、高市総理も解散に踏み切ったという側面もあるようです。

そのため、議席は過半数からの上積みを狙ってきているのだろうと思います。

立憲・公明で隔たりのある政策も 議員からは様々な声

日比キャスター:
立憲・公明の新党については、議員側から様々な声があがっています。

立憲幹部
「『中道改革連合』って名前に納得出来ない人も多いよね。比例もあるし、『民主党』へのこだわりもある」

立憲議員
「無党派層が逆に合流によって逃げるんじゃないか」

公明党関係者
「うまくいくのかね。敵とは言わないけど、協力したことないのに」

立憲中堅議員
「これまでのネット戦略がパーだよ」

公明党の斉藤代表は15日、公明党の地方議員向けに説明会を行い、「立憲の人を推すのではなく、立憲を離党して、公明が提案した政策に賛同した人を推す」という方針を明らかにしています。

そうした中で、以下のような懸念点もあります。

(1)原発や安保法制など立憲と公明で隔たりがある政策もある
(2)公明党支持者の票が新党にどこまで入るかは不透明

国際情報誌「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
1999年に自民と公明が連立を組んだときのことを思い起こすと、今の立憲と公明の差よりも、そのときの差の方がはるかに大きかったと思います。

当時、自民と公明は反目し合っていたという歴史をその前に抱えていたので、今の立憲と公明の方が親和性は高いだろうと思います。ただ、浸透するには時間がかかるでしょう。

日比キャスター:
選挙まで時間がないという部分は、どう見ていますか。

TBS報道局 政治部官邸キャップ 中島哲平 記者:
時間がないという意味では、今のところ与党の方が有利なのかなと思います。

新党については、例えば有権者が名前を書く際に「政党の名前なんだっけ?」ということもあるでしょうし、選挙のためのホームページを作るにしても時間がかかります。

準備していたネット戦略を作り直さなければいけないなど、準備不足が新党にはあらわれてくるだろうと思います。

==========
<プロフィール>
中島哲平
TBS報道局 政治部官邸キャップ
与党キャップ・防衛省や外務省担当など歴任

堤伸輔さん
国際情報誌「フォーサイト」元編集長
BSーTBS「報道1930」ニュース解説

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