身近なモノに「発信機」ぬいぐるみ、お守り、ナンバープレート…“紛失防止タグ”悪用 どう身を守る?【ひるおび】

GPS機器や紛失防止タグなど、位置情報がわかる機器を悪用したストーカー事案の相談件数が年々増加しています。
身近なものに発信機が仕込まれる、その危険からどう身を守ればいいのでしょうか?
【写真を見る】身近なモノに「発信機」ぬいぐるみ、お守り、ナンバープレート…“紛失防止タグ”悪用 どう身を守る?【ひるおび】
水戸市ネイリスト殺害 発信機入りぬいぐるみで居場所特定か
2025年大晦日の夜、水戸市の自宅アパートでネイリストの小松本遥さんが殺害された事件。1月21日に元交際相手の大内拓実容疑者が殺人の疑いで逮捕されました。
大内容疑者は事件の数日前、位置情報を送る発信機が入った人気キャラクターのぬいぐるみを小松本さんの実家に送ったとみられています。
ぬいぐるみは、テーマパークの運営会社の名前で届けられ、中には懸賞の当選者へのプレゼントという趣旨の手紙が同封されていました。
実家に届いた荷物は、置き配で松本さんの実家に届けられ、その後小松本さんの自宅で保管されました。
警察は、大内容疑者が発信機の情報から小松本さんの自宅を特定した可能性があると見て捜査しています。
位置情報がわかる発信機とは
位置情報がわかる発信機には、一般的に「GPS機器」と「紛失防止タグ」があります。
「GPS機器」は、人工衛星と直接通信することによって、正確な位置を測定するものです。
「紛失防止タグ」は、タグの近くにあるスマホが電波を拾うことで、タグと連携させた自分のスマホで位置情報を取得する仕組みです。主にBluetoothを使用し通信しています。
どちらも数センチ程度の大きさで市販されており、鍵や財布、イヌの首輪などに付けることができます。
防犯アドバイザーの京師美佳氏は、ストーカー事案の常套手段として、位置情報がわかる発信機を悪用する例はとても多いと言います。
防犯アドバイザー 京師美佳氏:
紛失防止タグやGPSを使って行動監視をするのはストーカーの常套手段です。多くは普段見ないものに設置されたり、プレゼントの中に設置されます。
また、住所が特定できないときに実家に送ることもよくあります。ご家族は悪くないんですけれど、皆さん良かれと思って転送してあげるんです。
荷物が届いたときに、「こういうものが届いた」と先に連絡をもらって、自分に必要ないものは処分してもらう。ご家族の間でも、そういう話をしておくことは必要ですね。
住所知らせず引っ越したのに・・・ストーカーの恐怖
防犯アドバイザーの京師さんに寄せられた相談にも、発信機を悪用したケースがあります。
≪実際の相談例≫
大阪に住む当時27歳のAさんは、結婚3か月で夫からモラハラ・DVを受け、京師さんに相談。
夫に住所を知らせず兵庫へ引っ越し、さらに夫からの連絡には出ないようにしました。
しかし、ある日AさんのスマートフォンにSMSで夫からメッセージが届きます。
『〇月〇日、△△レストランにいたよね』『〇さんとランチしていたね』
夫の行動は次第にエスカレートし、店の外で待ち伏せするようになりました。
なぜ夫はAさんの居場所がわかったのでしょうか。
Aさんの自宅をくまなく捜索したところ、夫からの贈り物であるぬいぐるみの目の裏に「紛失防止タグ」がありました。
防犯アドバイザー 京師美佳氏:
引っ越し先の住所は本来知らないはずなのに、過去にもらったプレゼントの中にタグが仕込まれていて、自宅がバレてしまった。そこから調査会社などに依頼して、ずっと居場所を監視していたという状態だったんです。
Aさんはその後夫と協議を続け、半年後に離婚しました。Aさんの意向で警察には相談しなかったということです。
過去にはこんなところにも・・・
京師氏によると、GPS機器や紛失防止タグは、ぬいぐるみ以外にも様々な場所に付けられることがあります。
▼ナンバープレートの裏
▼自転車の泥よけの裏
▼バッグの底
▼ぬいぐるみの目の裏
▼靴底
▼お守りの中
身近なモノに発信機 どうすれば見つけられる?
ITジャーナリストの三上洋氏に、紛失防止タグの悪用への対策を聞きました。
スマホOS事業者は、不審な「紛失防止タグ」を自動で検知しユーザーに通知する機能を提供しています。
iPhoneの場合とAndroidの場合で、検出通知の設定方法が異なります。
≪iPhoneの場合≫
・「Bluetooth」をオン
・「位置情報サービス」をオン
・「iPhoneを探す」をオン
・「トラッキング通知」を許可
≪Androidの場合≫
・「不明なトラッカーのアラート」から「アラートを許可」をオン
通知を設定することで、検出された際にスマートフォンの画面に『あなたと一緒に移動しているTagがあります』などと表示されるようになります。
小林由未子アナウンサー:
私もこの通知が来たことがあります。主人が使っていたAirPodsをもらって使い始めたときに、スマートフォンが新しい機器だと認識したみたいで、結構頻繁にこの通知が来ていたんですよ。
確認して自分のものと分かればいいんですが、これで身に覚えのないものが出てくると、危ない。
恵俊彰:
(大勢人のいる)街中じゃなくて、家のリビングや自分の車の中で通知が来たら、明らかですもんね。
防犯アドバイザー 京師美佳氏:
通知が来たときにタップすると音を鳴らすこともできますので、探しやすいと思います。
また、行動を監視されている不安があれば、警察に相談して早めに動いていただくことがすごく大事です。
(ひるおび 2026年1月27日放送より)
==========
<プロフィール>
京師美佳氏
防犯アドバイザー
防犯に関する講演やメディア出演など幅広く活動
近著『60歳から絶対やるべき防犯の基本』