「国民会議」初会合も…中道・国民民主は出席せず、特定政党を“選別”する枠組みに疑問の声【Nスタ解説】
消費税の減税や給付付き税額控除などを議論する「国民会議」についてです。きょう夕方、総理官邸で初会合が行われる予定ですが、会議の時間はわずか15分、未だに参加政党が固まっていません。そのわけとは…
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「国民会議」国会と何が違う? 自民党の思惑は?
高柳光希キャスター:
そもそも「国民会議」とは何かというと、有識者なども参加し、党を超えて重要政策を議論する場です。
今回議論する“重要政策”は「給付付き税額控除導入」や「飲食料品の消費税2年間ゼロ」などについてです。
“党を超えて重要政策を議論する場”ということであれば「国会でもいいんじゃないか」と思ってしまいますが、どうなのでしょうか。
TBS報道局政治部 野党担当 堀宏太朗 記者:
野党からも「国会で議論すべき」などと、同じような声が上がっています。
そもそも「給付付き税額控除」は選挙前から議論されていました。今回の国民会議では、衆議院選の自民党の公約だった「2年間の消費税減税」も議題になっているので、「なぜこれを野党含めて議論するのか」という声も出ています。
さらに、与党が大幅に議席を増やしたので「まずは与党案を示したらどうか」という声も出ています。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
今回の国民会議は、自民党が少数与党のときに「全体で議論しましょう」という枠組みとして提起されたものです。しかし、これだけ議席が多くなると、自民党だけで決められます。
今回の国民会議が上手くいけば、高市総理の成果になります。上手くいかなかった場合でも、「野党のせいでまとまらなかった」といえるので、自民党にとって非常に使い勝手のいい枠組みになってしまっています。
そこは少しさかのぼって、あり方を考え直す必要が出てきていると思います。
出水麻衣キャスター:
選挙で「消費税を減税してほしい」という民意も示されているなか、国民会議を経ると審議が遅れてしまう、後ろ倒しになってしまうという懸念はないでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
むしろ自民党としては、国民会議でまとめてしまえば、国会審議をかなり簡素化できるという思惑があると思います。
国民会議の参加条件とは? 中道と国民は参加見合わせへ
高柳キャスター:
国民会議には参加条件があります。自民党の小林政調会長は、Xで次のような投稿をしています。
【国民会議参加条件】
●「給付付き税額控除」導入に前向きである
●「消費税は社会保障の貴重な財源」との認識を持つ
国民会議という名前ですが、誰でも参加できるわけではないようですね。
TBS報道局政治部 野党担当 堀宏太朗 記者:
有識者に選ばれれば民間人も参加できますが、誰でも参加できるというわけではありません。
高柳キャスター:
実際に参加の声をかけられた政党は▼中道改革連合、▼国民民主党、▼チームみらいです。中道改革連合と国民民主党に関しては保留していて、チームみらいは参加する方向で調整をしています。
そして▼参政党は参加しようとしましたが、断られたということです。さらに▼共産党と▼れいわ新選組は、声をかけられていません。
TBS報道局政治部 野党担当 堀宏太朗 記者:
午後4時前に動きがあり、保留していた国民民主党は「現時点では参加見合わせ」と発表。同じく保留していた中道改革連合も、午後4時すぎに「きょうの参加は見合わせ」と発表しました。
ただ、これは現時点での参加状況なので、今後参加する可能性はまだあるのではないかと思います。
出水キャスター:
国民民主党と中道改革連合は「現時点では見合わせ」ということですが、狙いはどこにあるのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
おそらく両党で話し合っているのでしょう。今後、自民党案が出てくるのか、出てこないのかによって変わると思います。原案が出ないと議論できませんので。
自民党案がまったく出てこないのであれば不参加で、自民党が骨格となるような案を出してくるのであれば、場合によっては議論に乗ってもいいというスタンスだと思います。
見切り発車? 有識者も決まらず開始直前で混沌とした状況に
高柳キャスター:
開始の1時間ほど前になって、かなり混沌としている状況ですが、野党側としてはどのような声が出ているのでしょうか。
TBS報道局政治部 野党担当 堀宏太朗 記者:
もともと、国民の玉木代表は「国民会議と名乗る以上は、できるだけ幅広い参加を募ってやった方がいいものができるんじゃないか」と話していました。要は、方向性が一緒の人だけではなく、反対する人も一緒にやった方がいいのではないかということです。
あとは他の野党幹部からも、先ほど星さんもおっしゃっていましたが、「失敗したら責任転嫁されるんじゃないか」「高市さんの“やっている感”のアピールを応援するだけなんじゃないか」といった声が上がっていました。
一方、政権側の思惑として、ある政権幹部は「原案を検討するには共通認識がないといけない」と話しています。これはどういうことかというと、国民会議は結論を出す場ではなく、原案を作る場所だということです。
つまり政権側は「方向性が一緒でないと原案を作り上げることもできないし、その原案をもとに国会でさらに議論しましょう」という2段階の考え方をしています。
高柳キャスター:
このあと午後5時45分から国民会議ですが、結局、参加する政党は日本維新の会と自民党とチームみらいということになりそうですね。
出水キャスター:
しかも、まだ有識者の方も決まっていないということで…。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
経団連の幹部や労働組合連合の幹部が出るということですが、おそらくそのメンバーはまだこれからです。
高市総理は、とにかく早く形だけ作ってスタートした格好を見せたいと考えているでしょうし、そこに野党が乗ってくるかどうか、もう少し時間がかかります。
来週から予算委員会が始まるので、しばらく議論した上で判断することになると思います。
高柳キャスター:
会議時間は15分ということですが、何を話す時間になるのでしょうか?
TBS報道局政治部 野党担当 堀宏太朗 記者:
初回の会合なので、おそらく顔合わせという意味合いがまず大きいです。
あとは「こんなことを議論していきましょう」という認識合わせというか、大まかな方向性は共有するのではないかと思います。
出水キャスター:
これから国民会議が設置され、議論が進んでいくことを私たちは願っていますが、ある種では見切り発車のように見えます。
誰が参加するか、まだ枠組みもそこまで決まっていないような状態のまま走り出してしまうと、会議の中身は私たちのところに届いてくるのかという不安もあります。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
税金の問題は、非常に事務的な手続きが複雑です。今回も財源や、外食産業の手当をどうするかや、農作物を作っている方をどうするかなど、ものすごくたくさん課題があります。
こういうアバウトな仕切りで果たして済むのかという点から考えると、スタートでややつまずきそうな雲行きになってきていますよね。
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<プロフィール>
堀宏太朗
TBS報道局政治部 野党担当
スポーツ局出身 巨人・ロッテ番など
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年