猫が異常を訴えている『危険な鳴き方』4つ 見逃せないサインや対処法を解説
猫は本能的に自分の不調を隠しがちですが、思わず鳴き声を発してしまうときには、深刻な体調不良や激痛に襲われているサインかもしれません。いつもの甘えた鳴き方とは違う「危険な鳴き方」を知っておくことは、愛猫の命を守ることにつながります。
1.低く太い声で「アオーン」と長く唸る

強い苦痛があるときには、いつものようにかわいらしい「ニャーン」から野太い「アオーン」という鳴き方をすることがあります。特に、トイレの中やトイレの前後で、絞り出すような低い声で唸る場合は、排泄時に激しい痛みを感じている可能性があります。
代表的な原因としては、尿石症や膀胱炎が挙げられます。オスは尿道が細いため、尿道閉塞(尿閉)を起こしやすく、尿が全く出ない状態に陥ると命に関わります。さらに、巨大結腸症などが原因の便秘でも、排便時の痛みで同様に唸ることがあります。
まずは、尿や便が実際にきちんと出ているかどうか確認しましょう。トイレに頻繁に行くのに何も出ていない、あるいは明らかに量が少ない場合は、時間との勝負になるため、すぐに動物病院へ連れて行く必要があります。様子見は厳禁です。
2.突然「ギャッ」と鋭く叫ぶ

びっくりしたような短くて鋭い悲鳴をあげる場合、瞬間的な強い痛みが生じている可能性があります。走り出した瞬間や着地時、または体に触れようとしただけで激しく鳴いて拒絶する場合は、骨折や脱臼などの外科的なトラブルのほか、食事の際の悲鳴は口内炎などの可能性があります。
完全室内飼いであっても、キャットタワーや棚など高所からの落下や、走っていて床で滑ってケガをすることがあります。
さらに、肥大型心筋症に伴う「動脈血栓塞栓症」では、血栓が後ろ足の血管を塞ぐことで激痛が走り、悲鳴とともに後ろ足を引きずることがあります。緊急度が極めて高い状態です。
このような場合、無理に触ったり動かしたりすると痛みが増すため、できるだけ優しくキャリーバッグに入れ、安静を保ったまま受診しましょう。
3.高い声で繰り返し鳴き続ける

甲高い声で鳴き続ける場合、その背景には精神的な不安が隠れているかもしれません。呼びかけに応じず、何もない空間を見つめたまま鳴き続けたり、家の中を徘徊しながら鳴き声を上げたりすることもあります。こうした行動の原因としては、甲状腺機能亢進症や認知症などが考えられます。
甲状腺機能亢進症では、代謝が異常に高まり興奮状態が止まらないことから鳴き続けるようになります。多動も見られるようになります。
一方、認知症では、空間の認知能力が衰え、自分の居場所が分からない不安から鳴き続けます。呼びかけで軽減する場合は認知症の可能性があります。
これらは一日中鳴き続けるわけではなく、夜間から早朝にかけて大きな声で鳴き続けます。どちらも高齢の猫に多い症状のため、健康診断を定期的に受けることが重要です。甲状腺機能亢進症は、血液検査でわかります。
4.かすれた声で力なく鳴く

鳴こうとして口を大きく開けているのに、音が全く出なかったり、ガサガサの枯れたような声しか出せなかったりするときは、呼吸器系や循環器系の深刻なトラブルを示唆しています。表情が険しく、肩で息をするような仕草が見られるのが特徴です。
たとえば、猫風邪による喉の腫れ、気管支炎、あるいは「肺水腫」や「心不全」などで肺に水が溜まっている場合があります。寝起きでも声が枯れることがありますが、食欲不振があれば病気を疑いましょう。
声が出ていないなと感じたら、安静時の呼吸回数が1分間に40回を超えていないか、口を開けて「ハァハァ」と息をしていないかを確認してください。もし、舌の色が青紫色(チアノーゼ)になっていれば、極度の低酸素状態です。酸素吸入が必要になるため、すぐに動物病院へ搬送してください。
まとめ

猫の鳴き声には個体差があるものの、鳴き方には喜怒哀楽が含まれ、病気やケガなどで痛みがあるときには「悲痛な鳴き方」になるのが一般的です。
しかし、甲状腺機能亢進症のように、中には元気いっぱい鳴いているようなケースでも病気のことがあるのです。
ふだんからよく鳴く猫の場合には、異常な声も比較しやすいものですが、ほとんど鳴かない猫を飼っている場合には鳴き声だけでなく、見た目の表情や仕草、食欲の有無と実際に口にした食事量まで観察するようにしましょう。猫の体調不良は食事量に反映されることが多いためです。
そして、ちょっとでもおかしいなと感じたときには、「大げさかな」と思っていても、早めに動物病院に相談することを躊躇しないようにしましょう。万が一、病気が発覚した際には、早期治療が猫の生活の質を左右することがあるからです。
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