アメリカ中東介入“混乱の歴史” 政権を崩壊させては新たな戦火が... 混乱の連鎖は湾岸戦争、イスラム国、タリバンにまで イラン攻撃の幕引きはどうなる?【サンデーモーニング】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-03-08 14:23

イランを「世界最大のテロ支援国家」と呼んで攻撃するトランプ大統領。しかし歴史を遡れば、大国の覇権や利権争いの中で、アメリカが中東に介入し続けてきた“しっぺ返し”、「ブーメラン」ともいうべき皮肉な経緯が見えてきます。

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石油利権めぐり、アメリカ・イギリスがイランに介入 

約100年前、王政だったイランの石油利権はイギリスが独占していました。この状況を打破しようとしたモサデク首相は、議会の圧倒的な支持を背景に1951年、石油の国有化を断行し、パーレビ国王も国外に追放します。

しかし、利権を守りたいイギリスに加え、アメリカも介入。CIA主導のクーデターにより、モサデク首相を失脚させ、パーレビ国王を復権させたのです。

そして、アメリカの“傀らい”と化した王政の下で石油の富は特権層に偏り、国民の不満が沸点に達した1979年、「イラン革命」が起きました。再び国王は追放され、宗教指導者・ホメイニ師が最高指導者となったのです。

「反米イラン」を封じ込めるため… イラクを利用も「イスラム国」誕生のきっかけに

革命で誕生した「反米イラン」を封じ込めるため、次にアメリカが利用したのが、隣国・イラクのフセイン大統領です。イラン革命の翌年、フセイン政権がイランに攻撃を仕掛けると、アメリカは武器などを支援。8年続いたイラン・イラク戦争を通じて、イラクは軍事大国となりました。

そして、フセイン政権がクウェートに侵攻して湾岸戦争が勃発するなど、徐々に手に負えない存在になってくると、アメリカは2003年、イラクへの攻撃に踏み切り、フセイン政権を崩壊させたのです。

このイラク戦争後の“権力の空白”が混乱を招くなか、2014年には過激派組織「イスラム国」が誕生。数年にわたって周辺地域を支配し、世界各地でテロを繰り返しました。こうしたアメリカの失策の構図は、アフガニスタンでも起きています。

アメリカの介入で混乱続くアフガニスタン

1980年代、アメリカと覇権を争ったソ連がアフガニスタンに侵攻すると、アメリカは、現地のイスラム戦士に武器や資金を提供し、ソ連軍と戦わせました。その中にいたのが、後にテロ組織「アルカイダ」を率いるウサマ・ビンラディン氏です。

ソ連の撤退後、アメリカが戦後復興を放置したことなどから、ビンラディン氏は「反米」へと転向。内戦の混乱からアフガンを掌握したイスラム武装勢力「タリバン」の庇護のもとアルカイダを拡大し、9.11の同時多発テロを引き起こしたのです。

アメリカはすぐさま、アフガンを攻撃してタリバン政権を崩壊させますが、何年たっても治安が安定しないまま、2021年にアメリカ軍が撤退するとタリバンが復権し、混乱が続いています。

イラン攻撃の幕引きは?トランプ氏は「国家の再建を担う意思はない」

アメリカの介入でいくつもの政権を崩壊させては、混乱を生み出してきた歴史がありますが、イランの体制転換を狙った今回の攻撃で、アメリカはどのような幕引きを狙っているのでしょうか。

トランプ政権に詳しい明海大学・小谷哲男教授は「トランプ氏は、イラン側の後継者が気にいらなければ、有利なディールができる相手が出てくるまで力で排除し続ければいいと考えていて、国家の再建を担う意思はない」と指摘しています。

しかし、目先の利益を考えた強引な介入は「ブーメラン」のように、自らにしっぺ返しになって返ってくるリスクもはらんでいると言えそうです。

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