地上に突き出た巨大鋼鉄管 大阪市民「エヴァンゲリオンみたいな感じ」 専門家は「浮力」の可能性指摘 交通規制の解除も見通せず【news23】
大阪の中心部に突如、現れた巨大な鋼鉄管。復旧のめどは立たず、交通などの混乱が続いています。原因について、専門家は「人為的なミスの可能性がある」と指摘しています。
【CGで見る】地下で何が?重さ約56tの鋼鉄管が地上に突き出たワケ
「エヴァの使徒でも来たのかと」街の人も驚愕
12日朝、大阪市中心部の道路は閉鎖されていました。
街の人
「急に起こったので、こっち側は大丈夫なのかって不安はある」
その理由はアスファルトから隆起している鋼鉄管。
12日朝の時点で高さは1.6mほどですが、11日は約13m突き出ていました。
街の人
「(Q.何だと思う?)何なんですかね。こっちが聞きたいですよね」
「使徒でも来たのかなと。『エヴァンゲリオン』の。びっくりしてます」
「どういう風に出てきたんやろな。スパンか、ずんずんずんか」
下水工事用の巨大な鋼鉄管で、10日まで地下に埋設されていたものが、11日の朝、突然突き出てきたのです。
現場となったのは、大阪市中心部と北部を結ぶ大動脈「新御堂筋」の高架下。周辺の道路が通行止めになったため、大渋滞が発生していました。
現場では、一体なにが行われていたのでしょう。
考えられる原因は?専門家は「浮力」の影響を指摘
大阪市建設局によりますと、大雨の際の浸水を防ぐため、周辺の地下ではすでにある下水管の下に、一時的に雨水を貯める貯水管をつくる工事が行われていました。
地表に突き出てきたのは、古い下水管と新しい貯水管を繋ぐための直径約3.5m、長さ約30mの「鋼鉄管」。地中に埋設されていましたが、なんらかの理由で浮き上がり、約13m地表に突き出てしまったといいます。
工事をしていた大阪市建設局は「原因についてはこれから究明する」としていますが、専門家は「浮力」を受けた可能性を指摘します。
地下に埋設されていた「鋼鉄管」。重さは約56t。底をコンクリートで塞ぎ、大量の地下水を張っていました。
さらに、薬剤を周りの土に注入し「鋼鉄管」との隙間をなくします。地下水の浮力をうけるため、重さや摩擦で固定していたのです。
そして、底のコンクリートが固まったため10日に水を抜きました。すると「鋼鉄管」が地上に。
グローバルウォーター・ジャパンの吉村和就 代表は、地下水の浮力により浮き上がった可能性があると見ています。
わかりやすく例えると、“空のペットボトルを水に入れると浮く”という現象です。
グローバルウォーター・ジャパン 吉村和就 代表
「今回の梅田の地区は、江戸時代は海の底だった。非常に地下水位が高いというのが問題。アンカー(底のコンクリート)が固定されている、周りの土がきちっと固化して、確認してからでないと水は抜かないはずだが、一体誰が水を抜けという指令を出したのか」
約13m突き出た鋼鉄管 1日で地下に戻した方法とは
高架ギリギリまで突き出た「鋼鉄管」。どうやって地下にもどしたのでしょう。
水を戻したのです。11日午前8時ごろから鋼鉄管に穴をあけ注水。夕方には高さ1.6mほどになりました。
ただ交通規制が続いていて、夜も渋滞に。
タクシードライバー
「朝から仕事にならないですねえ。新大阪から大渋滞なんですよ」
嘆きのワケは、新大阪駅から、大阪の中心地・梅田まで続く渋滞です。
タクシードライバー
「普段だったら10分もかからないですね。きょうは30分かかってますね」
客を乗せた後も、渋滞からしばらく抜け出せずにいました。
そして、交通規制は12日も。
勤め先が現場近くの人
「ちょっと遠回りしている。今後どうなるか心配」
「(普段)パイプの上を歩いているので、歩いているときに起きなくてよかった」
突き出ている部分は今後切断するということですが、作業の実施時期は決まっておらず、交通規制の解除の目処もたっていないということです。