電車広告で企業を初めて知る人は8割超 15〜19歳が最多という結果に

2026-03-17 13:00

通勤や通学で電車に乗っていると、ふと目に入る車内広告。何気なく見ていたポスターや映像が、実はその企業を初めて知るきっかけになっていた――そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

株式会社オリコムが実施した調査では、電車内の広告をきっかけに企業を初めて知った経験がある、またはあるような気がすると感じている人が8割以上にのぼることが明らかになりました。特に印象的だったのは、15〜19歳の若い世代でその割合が最も高かった点です。スマートフォンを見ている時間が長いといわれる世代でも、日常の移動空間にある広告が確実に目に入っていることがうかがえます。

インターネット広告やSNSが中心となった今の時代でも、電車というリアルな空間で出会う広告には独特の影響力があるようです。移動時間の中で自然に目に入る広告は、企業やサービスとの“最初の出会い”を生み出すきっかけになっているのかもしれません。今回の調査結果からは、そんな電車広告の意外な役割が見えてきました。

電車広告で企業を知る人は8割以上 意外と多い“最初の出会い”

電車の中には、さまざまな種類の広告があります。車内の天井から吊るされた中づり広告、ドア横のポスター、窓の上に並ぶ広告、そして車内モニターに流れる映像など、通勤や通学の時間の中で自然と目に入るものも少なくありません。

こうした電車内広告について調べた調査では、「電車内の広告を見たことで企業を初めて知った経験がある、またはあるような気がする」と答えた人が**84.4%**にのぼりました。つまり、10人中8人以上が、電車広告をきっかけに企業の存在を知った経験があると感じていることになります。

日常の移動空間である電車は、テレビやインターネットのように自分から情報を探しに行く場所ではありません。それでも広告が印象に残り、企業の存在を知るきっかけになっている点は興味深いところです。広告を見るために意識して行動するわけではなく、移動の途中で自然に目に入ることが特徴と言えるでしょう。

さらに電車という空間では、広告を目にする時間が比較的長くなる場合があります。席に座っている時や、立っていて視線の先にポスターがある時など、思っている以上に広告と接触する時間が生まれやすい環境です。そのため、気づかないうちに企業名やサービス名が記憶に残ることもあると考えられます。

デジタル広告が主流になった現在でも、こうしたリアルな場所にある広告が、人と企業をつなぐ入口として機能していることが、今回の結果から見えてきます。移動という日常の行動の中で偶然目にする広告が、新しい企業やサービスとの出会いを生み出しているのかもしれません。

最も影響を受けていたのはZ世代 スマホ世代でも電車広告は見られている

年代別の結果を見ると、電車広告の影響を最も受けていたのは15〜19歳の若い世代でした。この年代では、「電車の広告を見て企業を初めて知ったことがある」と答えた人の割合が55.6%と、すべての年代の中で最も高い結果となっています。続いて多かったのは20〜24歳(50.3%)で、若年層ほど電車広告をきっかけに企業を認知する割合が高い傾向が見られました。

一般的には、若い世代は電車の中でもスマートフォンを見ている時間が長く、車内広告にはあまり目を向けていないのではないかと考えられることもあります。しかし今回の結果を見る限り、実際にはそう単純な話ではないようです。スマートフォンを利用している時間が長い世代であっても、移動中の空間にある広告がしっかり視界に入っていることがうかがえます。

電車という場所は、立っている場合でも座っている場合でも、周囲に広告が配置されています。ドア横のポスターや窓上の広告、車内モニターなど、視線の先に自然と広告が存在するため、意識して見ようとしなくても目に入る状況が生まれやすい環境です。そうした“偶然の接触”が、企業やサービスを知るきっかけになっていると考えられます。

特に10代後半の世代は、これから社会に出たり、新しいサービスを利用する機会が増えていくタイミングでもあります。日常の移動の中で目にした広告が、将来的にサービスを調べたり、企業名を検索するきっかけにつながる可能性もあるでしょう。今回の結果は、リアルな空間にある広告が若い世代にもしっかり届いていることを示す興味深いデータと言えそうです。

電車広告で知った企業のジャンル 人材サービスやBtoB企業が上位に

電車広告をきっかけに企業を知った経験があると答えた人に対して、「電車広告を見て初めて知った企業やサービス」を自由に回答してもらったところ、さまざまな企業名やサービス名が挙げられていました。その中でも共通して多く見られたのが、人材サービス関連の企業や、企業向けのサービスを提供するBtoB企業です。

人材サービスは、転職や就職など人生のタイミングによって利用されることが多い分野です。そのため、サービスを利用する前の段階では企業名を知らないというケースも少なくありません。電車広告のように日常の中で自然と目に入る媒体は、こうした企業を「まず知ってもらう」ための接点として機能している可能性があります。

また、クラウドサービスや業務支援ツールなど、企業向けのサービスを提供するBtoB企業も多く挙げられていました。こうした企業の場合、一般の人が普段の生活の中でサービス名を検索する機会は多くありません。そのため、広告によって企業名を知ること自体が、最初の接点になることもあります。

さらに興味深いのは、これらの企業の中にはテレビCMやWeb広告を出している企業も含まれていた点です。それでもなお、電車広告を見て初めて企業を知ったと感じている人が一定数いたことから、広告の接触経路は一つではなく、複数の媒体が組み合わさることで認知が広がっている可能性も考えられます。

日常の移動空間にある電車広告は、特定の人だけに情報を届けるのではなく、さまざまな人の目に触れる媒体です。こうした広い接触機会が、新しい企業やサービスとの出会いを生むきっかけになっているのかもしれません。

移動時間の中で生まれる“企業との最初の出会い”

今回の結果から見えてくるのは、電車広告が企業と人をつなぐ「最初の接点」として機能している可能性です。インターネット広告の場合、多くは検索やSNSなど、ユーザーが何らかの行動をしたタイミングで表示されます。一方で電車広告は、通勤や通学といった日常の移動の中で自然と目に入るという特徴があります。

こうした環境では、広告を見ることを目的としていなくても、偶然目に入った広告が企業やサービスを知るきっかけになることがあります。普段は検索しないような企業名でも、移動中に繰り返し目にすることで記憶に残ることもあるでしょう。今回の調査で多くの人が電車広告をきっかけに企業を知っていたという結果は、こうした偶然の接触が一定の役割を果たしていることを示しているようです。

また、企業の中には「サービス名を知られていないと検索すらされない」という課題を抱えるケースもあります。そうした場合、まず企業名やサービスの存在を知ってもらうことが重要になります。電車広告は、特定の人を狙って表示される広告とは異なり、多くの人の目に触れる可能性がある媒体です。移動時間という日常の中で自然に接触できる点は、企業認知の入口として一定の役割を持っていると考えられます。

デジタル広告が中心となった現在でも、リアルな空間にある広告が人の記憶に残り、新しい企業やサービスを知るきっかけをつくっている可能性があります。電車という日常的な空間の中で、企業と生活者の思いがけない出会いが生まれているのかもしれません。

日常の移動空間がつくる新しい発見

スマートフォンやインターネット広告が身近になった今、広告といえばデジタルのイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし今回の結果を見ると、通勤や通学といった日常の移動空間にある広告も、企業やサービスを知るきっかけとして一定の役割を果たしていることが分かります。

特に印象的だったのは、15〜19歳の若い世代で電車広告をきっかけに企業を知った割合が最も高かった点です。スマートフォン中心の生活を送る世代であっても、リアルな空間にある広告が自然と目に入り、新しい企業を知る機会につながっている可能性があることがうかがえます。

広告の形は時代とともに変化していますが、人が日常の中で偶然情報に触れるという体験そのものは、今も変わらず続いているのかもしれません。電車の中で何気なく目にする広告が、思いがけない企業やサービスとの出会いを生み出す。そんな日常の中の小さな発見が、これからも多くの人に新しい情報を届けていくのではないでしょうか。

※出典
株式会社オリコム
『「電車内広告が企業の信頼度に及ぼす影響」に関する調査調【首都圏編】』2025年11月~12月
『「電車内広告が企業の信頼度に及ぼす影響」に関する調査調【関西編】』2025年11月~12月

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