「あれが過失だなんて」飲酒・信号無視・ひき逃げ…目覚めなかった息子に「できることを最後まで」 “危険運転致死”での起訴求め遺族が4万7000筆の署名提出

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-03-25 17:25

飲酒運転で赤信号を無視した車にひき逃げされ、亡くなったという男性がいます。遺族は署名を集め、検察に提出しました。検察が刑の重い危険運転致死ではなく、過失運転致死で起訴したからです。「あれが過失だなんて」。母親の訴えです。

【動画】「あれが過失だなんて」飲酒・信号無視・ひき逃げ…目覚めなかった息子に「できることを最後まで」 “危険運転致死”での起訴求め遺族が4万7000筆の署名提出

いつもの道を通って自宅へ。去年12月22日午前0時すぎ、仲間との忘年会の帰り道。しかし、25歳の森口和樹さんは両親や2人の兄が待つ大好きな家に帰ることはできませんでした。

母・美智代さん(54)。警察から和樹さんが交通事故にあったと聞き、病院に電話をかけます。

母・美智代さん
「『今しがたまで蘇生試みました』って。だけど、どうしても戻らないので『今しがた中断しました』って。やっぱり信じられないので、というか信じたくないので、黙っていました」

家族みんなで病院に向かい、ベッドに横たわる和樹さんと対面しました。

母・美智代さん
「私はもう何回も、和樹の目をあかんべーするみたいに何回も目を開けて、和樹の瞳に…私の顔を見てほしい。何回も『かあちゃんだよ』って言ったけど、反応しなかった」

「ほぼ即死だっただろう」、医師にそう言われたそうです。現場には、2センチ四方の骨のかけらが落ちていたといいます。それだけの衝撃だったのです。その夜、何があったのでしょうか。

路地を抜けて国道に出た和樹さん。信号の押しボタンを押します。車用の信号が黄色、赤と変わり、手前の車線に停止した車もありました。そして、歩行者用の信号が青に。和樹さんが渡り始めます。そのときでした。中央寄りの車線を猛スピードで走ってきた車にはねられました。

近所の人が事故の音を聞いていました。

現場周辺の住人
「当時は鈍い音がした、『ドスン』って」
「普通の車の事故だったら『ガシャン』と聞こえる。『ぐわん』と鈍い音が。それが大きな音だった」

警察や目撃者によると、ブレーキ痕はなく、制限速度を60キロオーバーするおよそ120キロで衝突。和樹さんは30~40メートル前方に飛ばされ、車はそのまま走り去りました。信号無視をして、ひき逃げ。

それから2時間半後、4キロ離れた同じ国道沿いで、前方が破損した車が見つかりました。運転していた男からはアルコールが。

阪元昊被告(20)。酒気帯び運転やひき逃げ、そして最長20年の拘禁刑に問われる危険運転致死の疑いで警察に逮捕されました。「事故を起こして逃げたことは間違いないが、信号については覚えていない」と供述しました。

ところが、その後、母・美智代さんの元に意外な情報が入ります。検察が危険運転ではなく、刑罰が比較的軽い過失運転致死で起訴したという知らせでした。

母・美智代さん
「あれが危険じゃない、危険運転って言われないなら、何が危険運転なんですか」

危険運転に問える条件として、▼車を制御するのが困難なスピード、▼赤信号をことさらに無視、▼アルコールで正常な運転が困難などが設けられています。今回は、いずれにもあたらないと検察が判断したとみられます。

あいまいともとれる危険運転の条件については見直しが進んでいて、今後、法改正が行われる見込みです。一般道で制限速度を50キロオーバー、呼気に0.5%のアルコールなど、ある数値を超えると危険運転が適用される見通しです。

和樹さんの事故当時、この改正法が施行されていれば危険運転で起訴されたかもしれない。美智代さんにはそんな思いも…

母・美智代さん
「悔しくないと言ったら嘘になります」

今の法律のままでも危険運転致死で起訴してほしい。遺族は4万7000筆余りの署名を集め、きょう、さいたま地検川越支部に提出しました。

母・美智代さん
「きちんと向き合ってくれることを願っています。ちゃんと対応してくれることを信じています」

署名とともに、穏やかで優しかった和樹さんの死を悼み、遺族をいたわる手紙がたくさん届きました。

美智代さんが好きな写真があります。2人で初日の出を見に散歩に出たときの写真です。

母・美智代さん
「和樹と私、2人きりだし、付き合ってくれる息子なんて、そうそういないじゃないですか。嬉しい。今まで通り自分の歩き方で、自分の身の丈で、コツコツと地道に一歩一歩行ったと思うんですよ。それで本人が幸せだったら十分なわけなので、邪魔してほしくなかったなというのは思いますね。私たちにできることを最後まで精一杯してあげたい」

  1. 桜をスマホで上手に撮りたい!「曇ると色が…」「良い角度は?」プロが伝授 悩みを解決【Nスタ解説】
  2. 増量・無料キャンペーン“おトクなお米”続々登場、コメ価格が半年ぶり3000円台 今後の価格はどうなる?【Nスタ解説】
  3. 犬が散歩中に『見つめてくる』心理5選 主な理由や信頼関係を築くための適切な対応まで
  4. 「XG」元プロデューサー「SIMON」を保釈 麻薬取締法違反の罪で起訴
  5. 「所得把握」への国民の理解がカギ?食料品「消費税ゼロ」と“年収に応じた給付” 議論本格スタート 課題は山積【Nスタ解説】
  6. デンマーク議会総選挙 フレデリクセン首相側過半数届かず グリーンランド領有めぐりトランプ政権に毅然とした態度示すも生活費高騰の不満を有権者示した形
  7. 動物病院にきた犬→近くで電話していた獣医師が『手術』と言った途端…まさかの『自分だと勘違いする光景』に爆笑「ドリフで草」「可愛すぎるw」
  8. ついに完成へ!高輪ゲートウェイシティに新スポット 和牛の牛丼に、ワインボトル入りのお茶は1本数万円…その狙いは?
  9. 【 Kis-My-Ft2・宮田俊哉 】 苦手なクレーンゲームは 「お金があるから大丈夫」と小手伸也がフォロー 中学時代の〝モテ伝説〟も披露
  10. トランプ氏「大きなプレゼント」イラン側との協議は順調? 専門家が分析する「27日協議」の決裂リスク【Nスタ解説】
  1. 「あれが過失だなんて」飲酒・信号無視・ひき逃げ…目覚めなかった息子に「できることを最後まで」 “危険運転致死”での起訴求め遺族が4万7000筆の署名提出
  2. 【 秋元真夏 】 ハワイで「1人プール」満喫「風強すぎて誰もいない笑」自撮り写真を公開
  3. 「西武渋谷店」9月に閉店へ 58年の歴史に幕 「ファッションの街」の中心として渋谷カルチャーを牽引 渋谷から旧来型「百貨店」は一時的に姿消すことに
  4. 【 はいだしょうこ 】 47歳の誕生日に幼少期ショット公開「お母様にソックリ!」「瓜二つ」と驚きの声続々
  5. 「人間の社会はごみとの格闘」全国で進む「家庭ごみの有料化」 東京23区でも一斉導入案【news23】
  6. 東京・江東区東雲の屋外立体駐車場で車両火災 車3台が燃える
  7. 【 岡田結実 】2月に出産した赤ちゃんとの2ショットを初公開「成長を感じながら ちりつものミルク缶とオムツのお金に驚いてます」
  8. 【 三笠宮家 彬子さま 】エッセイのマンガ化は〝震えるような経験〟 実在の人物「シオダ」が〝シュッとしすぎてあまりにも違います〟に観客も笑顔
  9. 日本関連船舶45隻が引き続き留め置かれる ペルシャ湾内
  10. 千葉県内での逮捕者は初 「ゾンビたばこ」を所持した疑いで松戸市の会社員の男(18)を逮捕 千葉県警
  11. 【キングコング・梶原雄太】深刻な体調不良を報告「コロナやインフル以外でひっっさしぶりに体調が終わってます…」原因は花粉症
  12. 東京・江戸川区の住宅火災で1人の遺体 出火直前に“住人の夫婦がけんか”“近くの路上に大量の1万円札が散乱”との情報も 警視庁