“東京・新宿で最大10㎝”首都圏に迫る火山灰 「富士山噴火シミュレーション動画」国が新公開 “雪の約5倍”の重さを体験 「1週間分の備蓄を」インフラへの影響は【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-03-31 12:08

富士山の大規模噴火の被害を想定した動画が30日に公開されました。脅威となるのが、広範囲に降り注ぐ火山灰です。

【写真で見る】富士山が大規模噴火したら?内閣府作成イメージCG

富士山が噴火したら…東京・新宿で最大10cmの灰

その時、私たちの日常は一変します。

「日本のシンボル」富士山。日本に111ある活火山の1つですが、最後の噴火から300年以上が経過しています。

「いつ噴火してもおかしくない」そう指摘される中、30日、内閣府が新たに被害をイメージした動画を公開しました。

富士山の噴火で、最も広範囲に影響を及ぼすのが火山灰です。国の想定では、住宅地や道路などに降り積もる火山灰の量は、最大で東京ドーム約400杯分。首都圏にも深刻な被害をもたらすとされています。

富士山から約100キロ離れた東京・新宿にも最大10センチが降り積もり、交通量の多い環状八号線では車が立ち往生。

降灰量が多くなるにつれ、通信インフラに影響が出て通信障害を引き起こす可能性もあります。

さらに、火山灰の量が30センチ以上になると、屋根に積もった重みで木造家屋が倒壊するおそれもあるのです。

実際に火山灰を触ってみると…灰の重さは雪の約5倍

首都圏に甚大な被害を及ぼすおそれがある火山灰。その“厄介さ”はどこにあるのか、私たちは富士山のふもと静岡県に向かいました。

国土交通省の職員に見せてもらったのは…

国土交通省 富士砂防事務所 加藤隼平調査課長
「これが富士山が(1707年に)宝永噴火した時に、実際に富士山から噴出した火山灰になります」

実際に触らせてもらうと…

喜入友浩キャスター
「独特。土のように細かくもないし、石のように重たくなく、結構軽い」

国土交通省 富士砂防事務所 加藤隼平調査課長
「灰は過去の宝永噴火の時も、東京・千葉の方まで飛んでいたと」

触っただけでは軽く感じましたが、実は火山灰の厄介な特徴は「重さ」にあります。雪の“約5倍”と言われる重さを体験してみました。

喜入キャスター
「では持ってみます。おっも!」

袋は家庭用の45リットルゴミ袋よりも小さい、25センチ四方のものに火山灰を入れて持ってみましたが、その重さは20キロ以上。2リットルのペットボトル10本分です。

火山灰は濡れると固くなる 除去が困難に

もし町中に火山灰が積もった場合、人の手で運んで片づけられるのでしょうか。

喜入キャスター
「こちらの袋には火山灰が詰まっています。実際に火山灰を持ってどのくらい運べるのかやってみたいと思います」

どのくらい運べるか試してみました。

喜入キャスター
「太ももが…どのくらいですか?」

スタッフ
「40メートルくらいですね」

喜入キャスター
「40メートルで精一杯ですね。たった1袋で、それだけの重さがあります」

この火山灰は、湿気などでやや湿った程度。もし雨が降れば水分を含み、いっそう重くなります。

さらに、砂状になっている火山灰は濡れると変化を見せます。やわらかいカップに火山灰を入れ、水を含ませると…

喜入キャスター
「水を入れて30分ほど経過しました。揉んでみると…かなり固くなっています。ひっくり返してみると、落ちてこないですね」

火山灰は、濡れると粘り気が増し固くなるため、除去がさらに難しくなります。

道路の復旧が遅れれば物資は輸送できず、また、火山灰が電線などに積もると、停電を起こすおそれもあるのです。

東京大学大学院 関谷直也教授
「道路やインフラが滞ってしまうので、物資が近くのスーパーやコンビニまで入ってこない。念のための備えとして、1週間分は備蓄をしておきましょう」