住宅街に“125キロのクマ”居座り「冬眠明けが早くなっている」専門家に聞く注意点【ひるおび】

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2026-04-21 11:43
住宅街に“125キロのクマ”居座り「冬眠明けが早くなっている」専門家に聞く注意点【ひるおび】

4月16日午前5時20分頃、仙台市青葉区の中心部でクマが目撃され、その後マンションの裏の茂みに居座りました。
午後6時20分すぎに緊急銃猟によりクマは捕獲され、その後駆除されました。
住宅街に出没するクマ。どのように対応すればいいのでしょうか。
岩手大学農学部准教授の山内貴義氏に聞きます。

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全国でクマ出没

東北地方を中心にクマの出没が相次いでいます。
秋田県は、目撃件数の増加により、4月14日にツキノワグマ出没警報を出しています。
山形県では4月12日時点で68件の目撃情報があり、宮城県でも4月のクマの目撃件数は48件と、過去5年間の平均の1.5倍となっています。

住宅街に125キロのクマ

今回クマの目撃が確認されたのは、仙台駅から約2キロ離れた街の真ん中です。
地下鉄の駅や、小学校、中学校、病院、市役所や県庁にもほど近いエリアです。

最初に目撃されたのは17日の夜8時45分頃で、ここから3日間にわたり何度も目撃されています。目撃されたのはすべて同一の個体と見られています。

18日にクマをとらえた映像では、後ろから車が近づいても動じずにゆっくり歩く様子や、センサーライトで急に照らされても、驚く様子もなく移動する様子がとらえられています。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
通常、山のクマは基本的に人間の音や光にかなり敏感に反応するんですけども、この個体に関しては「無関心」の状態なので、かなり人に慣れているというか、過去にも街中に出没した経験があるのではないかと考えています。

落語家 立川志らく:
去年も街中に出ましたけど、これだけ繁華街のすぐそばだし、普通の住宅街にこんな大きいクマが来て被害がなかったというのは奇跡的ですよね。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
これまでも街中に出てくるクマはいたんですけども、今回のクマに関しては、かなり悠然と歩いているというか、人間の生活騒音には全く反応しなくなっていますので、過去に人里に出没して何か美味しいものを食べた。人間の近くには美味しいものがあるということで、街中に出ること自体が障壁になってないという感じになってますね。

19日の早朝、市の要請でドローンによる捜索が行われ、マンションの中の茂みの中にいるクマを発見。午前7時頃から約11時間、クマは同じ場所に居座りました。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
マンションに何か美味しいものがあって行ったというわけではなく、警察や猟友会の方が捜索する上で追い詰められてここにとどまってしまったという状態だと思われます。ここから全く動けなくなって、クマとしてもどうしようという感じで身を縮めて様子を伺っている状態だと思います。

恵俊彰:
ということは自分が探されているとわかってるんですか?

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
わかっています。

恵俊彰:
人を襲わないのはどうしてでしょうか。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
人を襲うパターンとしては、例えば至近距離で遭遇してびっくりして襲うとか、小熊を連れていれば小熊を守るためとか、いろいろな要因がありますが、このクマに関してはある意味追い詰められるような形でその場所にとどまってしまって、それ以上人間が近づかなかったので、一進一退で互いに様子を伺っているという状態だと思います。これ以上近づくと急に襲ってくる可能性はあったと思います。

住宅街で・・・緊急銃猟による駆除

市街地のため銃を使っての駆除が難しいと判断し、当初、市と警察は「箱わな」を設置しました。しかしクマが箱わなの中に入らなかったため、周辺の道路を交通規制した上で午後6時半ごろ緊急銃猟を実施しました。麻酔銃2発を撃ち、その後電気やりで駆除しました。

恵俊彰:
ここは相当慎重にということだったんですか。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
まずはクマを興奮させないことが一番ですね。
興奮状態だと麻酔が効きづらくなるので、11時間くらいずっと一進一退の状態で、安静にしている状態で麻酔に移ったということだと思います。

駆除されたクマは、体長約1.5メートル、体重125キロの大きなオスの個体でした。
山内准教授は、「春は冬眠明けで痩せているはずだが、今回のクマは異例の大きさである」と指摘しています。

恵俊彰:
冬眠などはしていないんですか?

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
冬眠はしているはずです。この大きさのクマが冬眠しないとなると毎日何かしら食べなくちゃいけないので、基本的には冬眠していたと思います。
ただこの体重になっているので、おそらく早めに冬眠を明けて、何かしら人間に依存する餌資源を数週間は食べていたんじゃないかなとは思います。
家畜の餌であるとか、収納されている果実のリンゴとか、そういったものを食べたりしたのかもしれません。

恵俊彰:
どのくらいの期間、この市街地にいたんですかね。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
このクマが出てきてからは3日か4日ぐらいみたいなんですけども、おそらく南の方に川があって、その川を伝って森から出てきたんじゃないかと思います。
昨年の秋たくさんの個体が街中に出てきましたけども、実は2023年も街に多く出てきました。
その数年前にも大量出没があったので、おそらく最初に出てきた当初は子グマだったんですけども、体を大きくしてまた街に戻ってきたのかなと。

恵俊彰:
クマは何キロくらいの距離を降りてきているんですか?

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
一晩で5キロ、10キロは普通に歩くので、個体によるんですけど、10キロ~20キロくらいは普通に歩いてきます。

“市街地出没”今年は要注意  

山内准教授によると、「市街地はエサが取れる場所」だと学習してしまったクマは、冬眠明けに市街地に出てくる可能性が高いといいます。去年も市街地でのクマの出没が相次いだので、特に今年は注意が必要です。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
昨年あれだけ多くの個体が人里もしくは街中まで出てきて、おいしい思いをした個体は少なからずいます。
一生懸命行政が捕獲を進めているんですけども、少なからずそういった個体がいるので、やはり今後も街中に出てくる事例があるのかなと思っています。
あと特徴的なのは、小さい個体ではなく大きな個体が最近増えているので、そこはかなり危惧してます。

恵俊彰:
タイミングとしては、早いんですか?

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
冬眠明けは早くなっています。
通常、3月くらいまでは冬眠しているんですけども、今年は結構早くて3月上旬からクマの出没が続いています。

恵俊彰:
クマは秋の冬眠前の時期に出てきているという印象でしたけど、春から出るんですね。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
異常気象などで一時的にエサ不足になったりすると降りてくる可能性があるということと、学習した個体が年々増えているので、人里の魅力的なエサに惹かれてしまう個体が散発的に出てくることを心配しています。

恵俊彰:
どういう対応をとればいいんですか。

岩手大学農学部 山内貴義准教授:
市街地の出没に関しては市町村などがこまめに情報を公開していますので、リアルタイムの情報をチェックして一時的に外出を控えたり、エサとなるようなものを外に置かないことが重要だと思います。

(ひるおび 2026年4月20日放送より)
==========
<プロフィール>
山内貴義氏
岩手大学農学部准教授
専門は野生動物管理学 小学校で「クマの生態」を教える

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