誰でも参加できるスポーツ「ハンドサッカー」障害の差を超えて一緒にプレー!【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-05-14 21:08
誰でも参加できるスポーツ「ハンドサッカー」障害の差を超えて一緒にプレー!【Nスタ解説】

障害の種類や程度に関係なく、誰でも一緒にプレーできるスポーツ「ハンドサッカー」。体験してみると、「みんなが主役」になれるようにさまざまな工夫がされていました。

【写真を見る】画像で解説 1人1人ルールが違う「ハンドサッカー」

「1人1人ルールが違う」ハンドサッカーとは?

高柳光希キャスター:
パラリンピックなどを通して、パラスポーツはかなり身近になってきました。

多くのパラスポーツは「障害の種類や重さ」によって平等になるように、細かくクラス分けがされています。

2026年に開催された、パリパラリンピック「陸上男子100m」では、車いすの選手や、視覚障害の選手が伴走者と走ったり、義足の選手については、膝下か膝上かなどの細かいカテゴリー分けがされて、計16クラスとなりました。

一方で、障害の重さに関わらず誰でも参加できるパラスポーツがあります。約40年前に誕生した「ハンドサッカー」です。最大の特徴は「1人1人ルールが違う」というものです。

日本ハンドサッカー協会の田中顕一さんによると、「特別支援学校には様々な障害の子どもたちが通っています。みんなで一緒に楽しめるスポーツを作れないかと先生たちがアイデアを持ち寄って作り上げました」ということです。

「それぞれにあったボールを」障害に合わせた多様な選択肢

ハンドサッカーは、障害の重さによって使用するボールや道具が異なります。

●ソフトバレーボール(基本的なボール)
●ピンポン玉(ソフトバレーボールが持てない人などが使用)
●お手玉のようなパック(マヒなどがあり、手が開かない人などが使用)

井上貴博キャスター:
1人1人ルールが違うと、慣れるまでに戸惑うことがありそうです。

高柳キャスター:
実際に競技に参加したのですが、基本的にはソフトバレーボールを使ってプレーをします。選手たちが違うボールを使う瞬間は、1度競技を中断してボールを変えるので、ルールに対する戸惑いは少なかったです。

また、障害の重さによって、様々な道具や装置もあるんです。

ボールを投げることができない選手は、滑り台のように傾斜のついた台の上からボールを転がしたり、車いすを前進させながら巨大なボールをゴールに押し込むというルールもあるんです。

体が動かない選手には、わずかな筋肉の動きに連動して道具を動かす装置「ピエゾスイッチ」を使用します。

“自分が動かせる部位”にセンサーを付けるのですが、例えば▼腕につけて、手を開いたり閉じたりする、▼こめかみにつけて目を瞬きさせる、▼頬につけて口を開け閉めなどをすることによって、ベルトコンベアでピンポン玉を動かし、下に落とすことができればシュート成功など、選手それぞれが持つ障害に合わせて、システムを変えることができるのです。

出水麻衣キャスター:
選手の皆さんにとって、それぞれオリジナルの必殺技があるんですね。技に名前をつけて、楽しむこともできそうです。

高柳キャスター:
誰にでも活躍のチャンスがあるということです。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
6月に(サッカーの)ワールドカップがありますが、そこでは統一された厳格なルールで最高峰の技を競うことが目的にあります。

その一方、ハンドサッカーはその対局にあると感じます。ルールをフレキシブルにして、誰もが参加可能なスポーツなので、様々なバリエーションの異なる形態を見ることができる点が、興味深いです。

平等なルールづくりで技のレベルUPも

高柳キャスター:
ハンドサッカーは、人によってルールが異なるシュートシステムのため、ルールを平等にしなければなりません。

ルールの決め方は、まず選手本人と指導者が相談します。シュートは「練習のときに成功率50%でできるくらいの難易度」が基準だということです。

その基準に合わせて、ゴールからの距離を変えてみたり、ボールの重さを調整していきます。これにより、成長度に合わせ、技のレベルを上げていくこともできるんです。

日本ハンドサッカー協会の田中顕一さんは、「課題を乗り越えることで『自信』『達成感』を感じ、次のステップに踏み出せる」「ハンドサッカーは通過地点。個々の能力を伸ばし、社会に巣立っていってほしい」と、選手への想いも話してくれました。

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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年

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