コロナ・インフルではない“謎の風邪” 医師が考えうる”正体”は?福岡県医師会も会見【ひるおび】

急激な気温の変化が続く中、今SNSなどで話題となっているのが、インフルエンザでも新型コロナでもないという“風邪”の症状です 。福岡県医師会が会見を行うなど注目されるなか 、その正体と今できる対策について医師に聞きました。
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“謎の風邪”が流行?
SNSで、こんな声が上がっています。
『福岡で謎の風邪が流行っているらしい』(5月14日)
『GW福岡に行った時に貰ったんだと納得 何なの謎の風邪』(5月15日)
『福岡で謎の風邪が流行ってると見たけど私の症状がドンピシャで同じ』(5月16日)
福岡市民はー
「喉がイガイガしたり咳が止まらなくなって、声が出なくなりました。ゴールデンウィークぐらいからですね。」
「最初喉が痛かったんですけど、そこから鼻詰まりになって熱が出た感じです。」
「本当に身の回りの人が、“謎の風邪”にかかっててちょっとびっくりしてます。」
SNSで報告されている主な症状は、咳・鼻水・喉の痛みで、熱はほぼないそうです。
インフルエンザやコロナウイルスの検査をしても、陰性だということです。
福岡県の医師会が異例の会見
5月20日、福岡県医師会が“謎の風邪”について会見を行いました。
福岡県医師会 稲光毅常任理事
「喉の痛みに始まって、鼻水が出るようになって、痰が絡んだような咳が酷くなる。決まった症状が出てますので、やはり何らかの感染症、おそらくウイルス感染なんだろうと思います。
実は私もゴールデンウィークの直前に急に喉が痛くなって、これはきっと熱が出るんじゃないかと思ったら熱は出なかったんですけども、鼻水が出たあとに咳が出るようになった。今考えるとこれだったのかなと。」
福岡県医師会は患者から検体を採取して詳しい検査を行うとしていて、原因となったウイルスの判明は夏ごろの見通しだということです。
“謎の風邪”の正体は?
都内のいとう王子神谷内科外科クリニックでも、GW明けから“謎の風邪”の症状を訴える患者が多く訪れているといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
インフルエンザやコロナが陰性で、溶連菌でもない場合など、その場で病名やウイルス名が特定できないような感染症が増えています。
伊藤院長は“謎の風邪”について、
「ウイルスの種類は200種類以上ある。謎の新種のウイルスというよりは、名前のない風邪ウイルスである可能性が高い」と話します。
風邪ウイルスには、ライノウイルス・RSウイルス・パラインフルエンザウイルス・アデノウイルス・エンテロウイルスなど、多くの種類があります。
伊藤院長:
まだ名前がつけられていないものもあるだろうし、その中にもいろいろなサブタイプがあります。
昨年の4月から風邪、つまり急性呼吸器感染症が5類感染症に分類され、定点サーベイランスの対象となりましたよね。
それによって、例えば今福岡でどういう風邪ウイルスが流行っているか、そのウイルスの性状を調べることによって対策が取りやすくなったり、万一新種の株や新しいウイルスが出た時に早く対策ができるようになるということで、注目が高まってるんだと思うんですよね。
今回のこの会見も本当になかなか見ない、「風邪で会見」というのは珍しいと思うんですけど、これから内容が分かってくると、役立つ情報が出てくる可能性がありますね。
“謎の風邪”流行の要因は?
伊藤院長に、考えられる要因について聞きました。
〈1〉寒暖差
急な暑さや朝・晩の寒暖差によって免疫力が低下しているところに、エアコンを使い始めたことで、鼻や喉の粘膜が乾燥して風邪にかかりやすくなっている。
〈2〉インフルエンザの長期化
今シーズンは新たな変異株が流行するなど、インフルエンザの流行が長期化した。
免疫耐性のない別の風邪ウイルスがそこで拡大してしまったのではないか。
〈3〉アレルギー
イネ花粉が飛散する時期ということもあり、暑くて窓を開けたり、マスクをしなくなったことでアレルギー症状を発症しているのではないか。
伊藤院長:
福岡周辺では、今イネ科の花粉が飛散しているようです。これに加えて黄砂やPM2.5の影響も受けやすい環境です。
鼻や喉の粘膜が痛んで脆弱になって感染の防御が働きにくいところに、感染が起こりやすいということはあり得ると思います。
基本の感染症対策
▼バランスの良い食事をとる(特に腸内環境を整える)
▼睡眠の質を高める
▼人混みに行く時には不織布マスクをする
▼適度な運動
▼熱中症対策の妨げにならない範囲で換気
▼人混みに行った後には、うがい・手洗い・歯磨き(口腔内ケア)・入浴
恵俊彰:
今寒暖差が激しいですからね。体力が落ちたり免疫力が落ちたりしますから、皆さん本当に気をつけてください。
(ひるおび 2026年5月22日放送より)
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<プロフィール>
伊藤博道氏
いとう王子神谷内科外科クリニック院長
これまで多数のコロナ患者を診察