台風6号で相次いだ「レベル4危険警報」に自治体、住民はどう行動? “歩いて20分、二の足を踏んだ” “場所の特性にあわせた身の守り方を”
猛威を振るった台風6号。新しい「防災気象情報」が適用されて初めての台風でしたが、避難指示の目安となる「レベル4」の「危険警報」が相次いで出されました。自治体や住民は、どう行動したのでしょう。
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日本列島を直撃した台風6号。東京などでは、きのう一日で、6月1か月分の雨量を上回る雨が一度に降りました。
普段はおだやかな東京の野川も、きのうは一変。茶色く濁った水が激しい音をたてて流れていました。水位は、もう少しで橋の高さに。
川幅が限られることなどから、都市部の河川は急激に水かさが増すことが多く、東京都は対策を進めています。
例えば、野川の上流にあるこの大きなグラウンド。きょう訪ねてみると…
記者
「グラウンド一面に水が溜まっています」
実はここ、「調節池」。野川の水量が一定以上に達すると、ここに水が流れ込み、川の水位の上昇を防ぐのです。
東京都建設局 野元秀美 防災課長
「きのうは6万4000トンの水が入り込みまして、水の抑制に寄与しています」
それでも、きのうはこの野川など都内の5つの河川に氾濫の危険が迫りました。自治体は、そして住民は、どう対応したのでしょう。
台風6号にともない、気象庁はきのう、都内の5つの河川に「レベル4氾濫危険警報」を出しました。
先月スタートした新たな「防災気象情報」では、国はレベル4のうちに危険な場所からの避難を終えるよう求めています。
野川が流れる調布市も、川沿いの地域に住む5万1000人にレベル4の避難指示を出しましたが…
調布市民
「(避難所まで)20分ぐらいは歩かなくちゃいけないので、ちょっと二の足を踏んでしまいました」
「避難所に行くためには橋を渡らなきゃいけない。それだったら意味がないから(避難しなかった)」
指定された避難所に避難した人は21人でした。
調布市 総合防災安全課 中川昇 課長
「必ずしも避難所に避難することがベストチョイスということではない。(避難先は)自宅の2階を含めて難を避ける行動をとることも選択肢」
「避難指示が出たら避難所に」と考えがちですが、調布市は自分がいる場所の特性にあわせた身の守り方を選択してほしいと言います。
「レベル4土砂災害危険警報」も相次いで発表されました。千葉県南房総市はそれに伴い、市の全域3万2000人に避難指示を出しましたが、避難所に避難した人は18人でした。
南房総市 消防防災課 能重忠政さん
「土砂災害のハザードに入っている方は、日頃から危機意識を持って早めの避難をお願いしたい」
河川の氾濫と違い、土砂災害では家の2階に逃げる選択肢は考えにくく、避難所など安全な場所に行く必要がありますが、急に動けない人が多い実態もあります。
そこで市は、気象庁がレベル4はもとよりレベル3も2も出していない、おととい午後6時の段階で「高齢者等避難」を出しました。
南房総市 消防防災課 能重忠政さん
「明け方が一番強く雨が降る災害が起こりやすい状況の中で、避難に時間がかかる方々は明るいうちに避難をしてほしい」
一方、JNNのまとめでは関東地方だけで、きのう少なくとも134万人に避難指示が出ました。避難指示を出す自治体に対して専門家は…
東京大学 関谷直也 教授
「避難指示は本当に避難をしてほしい人に呼びかけるべきもの。広く緩く情報を出してると、だんだんその情報を聞かなくなってくる。できるだけ絞って必要な段階で避難指示を出す」
その上で、住民は…
東京大学 関谷直也 教授
「今いるところがハザードマップ上、浸水しない場所なのか、土砂災害のリスクがある場所なのかどうかを確認することが大事。基本は自分の身は自分で守る、自分で判断するってことは変わりません」