「ノンレム睡眠が長いほど良いわけではない」“睡眠の新常識”世界的な権威が解説、井上貴博キャスターの脳波を計測【Nスタ解説】
睡眠学者でノーベル賞の受賞も期待される筑波大学の柳沢正史教授によると、「夏の睡眠は質が悪くなり、睡眠の量も減る」そうです。井上キャスターが、睡眠時の脳波を計測し、最新技術で「睡眠の質」を計測しました。
【写真を見る】ノンレム睡眠(深い睡眠)はどれくらいあればいい?
井上キャスターも計測「睡眠の質」
井上貴博キャスター:
3日間、睡眠時の脳波を計り「睡眠の質」を計測してもらいました。結果は細かくレポート状に出してくれます。専門家による総合評価はA~Eまであり、治療中の人はEとなっています。
筑波大学 柳沢正史 教授:
「睡眠の質」の計測は、Webでも申し込めますので誰でも行うことができます。
井上キャスター:
計測結果の一部に、睡眠の質を色分けした表があります。上から順に、黒い線が「覚醒(目が覚めている)」。赤い線が「レム睡眠」。青、水色、黄緑色の線は「ノンレム睡眠」で、「浅い眠り」「深い眠り」部分と分かれています。
「レム睡眠」は、浅い眠りであまり良くないと言われてきていましたが、最近の研究で大きく変わり、「レム睡眠」も健康を維持するためには大変重要であることが分かってきています。ここ数年で睡眠の常識が大きく変わってきています。
最適な睡眠時間は個人差あり 年齢でも大きな違いが…
井上キャスター:
私の計測結果を見ますと、黒い線である「覚醒(目が覚めている)」が計測を開始してから長くあります。つまり、「睡眠の導入までが長い」と柳沢教授は指摘しています。
なお、この日は翌日がオフだったため、午前2時頃に寝て、午前10時くらいまでたっぷり寝た日でした。
筑波大学 柳沢正史 教授:
(井上キャスターの計測結果の表を見ますと)少し寝付きが悪いように思えます。午前1時前ぐらいに眠ろうとしていますが、結局、寝付けているのは午前1時半くらい、午前2時近くまでかかっているので、少し寝付きが悪い傾向にあります。
逆に朝は午前10時半、11時近くまで寝ています。そこまで眠れることも含めると、少し夜型寄りの人なのだと思います。
睡眠時間自体は十分に取れているし、レム睡眠も規則的に取れていますので、眠っている間の睡眠の質はとっても良いです。唯一言うとしたら、寝付きが少し悪いところですね。
出水麻衣キャスター:
どれくらいで寝付くのが理想でしょうか。
筑波大学 柳沢正史 教授:
10分以内がいいですかね。早い人は数分で眠ってしまいます。
高柳光希キャスター:
睡眠時間は長い方がいいのでしょうか。
筑波大学 柳沢正史 教授:
個人差があります。年齢によってもかなり変わってきます。
20代だと平均値が8時間以上。しかし、同じ年代でも短めの人、長めの人がいます。70歳ぐらいの高齢者になると平均値は6時間強ぐらい。同じ大人といっても年齢によってだいぶ違ってきます。
個人差がありますので「自分はどのくらい眠ると調子がいいのか」を見極めていただくことが大事です。
ノンレム睡眠が長いほど良いわけではない!
井上貴博キャスター:
自分で見極めるのが難しいので、計測をしてもらいデータで見える化することで、どうすればいいのかが分かるようになります。
素人目ですと、ノンレム睡眠の一番深い部分(黄緑色の線)が長ければ長いほどいいのではないかと思ってしまいます。
しかし、一般的に50~90分あれば良好なのだそう。
※井上キャスターと同性同世代の場合。年齢や個人差もある上、睡眠不足で多くなる場合もあり
なお、私の計測結果では、深い睡眠は合算すると65分ありました。
深い睡眠(黄緑の線)が長ければ長いほどいいわけではないのですか。
筑波大学 柳沢正史 教授:
睡眠不足の状態、いわゆる睡眠負債がたまっている状態だと、脳が一種の悲鳴を上げていて、眠っている間に一生懸命、深く眠ろうとします。
その結果、「深睡眠が増える」という現象が起こります。深睡眠は長ければ長いほど良いわけではありません。むしろ睡眠不足の兆候であるという言い方もできます。
出水キャスター:
調子の良さは、何か測ることはできるのでしょうか。
筑波大学 柳沢正史 教授:
測ることもできますが大変なのです。そのため、自問自答し続けることです。
例えば、数日続けて普段より30分ずつ長く眠ってみて、それまでと昼間のパフォーマンスが自分でどうか。眠くないか、朝の寝起きが悪くないか、頭の回転が速いか、テンションが高いか、などを自問自答する。
井上貴博キャスター:
「自分は睡眠をしっかり取れている」と思っている人を実際に測ってみると、半分くらいが寝不足だったり、その逆もあったりします。自分で管理するのが難しいところが睡眠の妙なのかもしれません。
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<プロフィール>
柳沢正史さん
睡眠研究の世界的権威
筑波大学教授 ノーベル賞も期待される