サッカーで海外挑戦、成功を左右するのは何か 現地で直面する「ピッチ外」の壁

2026-08-13 17:30

日本からプロサッカー選手を目指して海外へ渡る若手選手は少なくない。一方、実際の海外挑戦では、プレーの実力だけでなく、言語や文化への適応、クラブとの交渉、住居や生活環境の確保など、ピッチ外にも多くの課題がある。

特に若い選手の場合、現地の情報や人脈を十分に持たない状態で渡航するケースもある。そうしたなか、選手が競技に集中するための環境を誰が、どのように整えるのかは、海外挑戦を考えるうえで重要な論点となる。

本記事では、Japan Kraft Force合同会社が運営する「REYMEI Football Management」への取材をもとに、海外でのトライアウトや移籍の現実と、選手を支えるエージェントの役割について考える。

海外サッカー挑戦で直面する「ピッチ外」の壁

海外でプロサッカー選手としてプレーすることは、多くの若手選手にとって一つの目標だ。

しかし、実際に海外へ挑戦すると、求められるのはサッカーの能力だけではない。言語や文化の違いへの適応、現地クラブとの接点づくり、契約交渉、住居をはじめとした生活環境の準備など、さまざまな問題に対応する必要がある。

特に大きいのが「情報」と「環境」の問題だ。能力があったとしても、自分に合ったクラブやトライアウトの情報にたどり着けなければ、評価を受ける機会そのものを得られないこともある。

同社は、「海外挑戦で大切なのは、選手がピッチに立つまでの環境をどれだけ整えられるかだと考えています。選手にはサッカーのことだけに集中してほしい。そのために必要な準備やサポートをすることが、私たちの役割です」と話す。

「1選手2名体制」で日本と現地をつなぐ

REYMEI Football Managementでは、1人の選手に対して日本在住スタッフとドイツ現地スタッフの2人が担当する体制を採用しているという。

渡航前の準備から、現地での生活、クラブとのコミュニケーションまでを両拠点で支えることを目的としている。海外では、競技とは直接関係のないトラブルや不安が選手のコンディションに影響することもある。

松浦昇汰氏は、

「海外では、サッカー以外の部分で不安を感じる瞬間が必ずあります。そんな時に、すぐ相談できる存在がいることは、選手にとって大きな支えになります。ただの紹介ではなく、選手の人生に関わるパートナーでありたいと思っています」と語る。

一方、サポート体制が整っていれば海外で成功できるわけではない。

同社も、「私たちは選手の可能性を広げるためのサポートをします。しかし、ピッチで戦うのは選手本人です。海外で成功するためには、技術だけではなく、覚悟や継続する力も必要になります」と強調する。

海外挑戦では、環境を整える側と、その環境を結果につなげる選手本人、それぞれの役割を分けて考える必要がありそうだ。

費用を事前に把握できるかも重要なポイント

海外挑戦では、渡航費や滞在費に加え、エージェントやサポート会社への費用も発生する。

選手本人だけでなく家族にとっても負担になり得るため、契約前にどの程度の費用が必要になるのか、追加費用が発生する条件は何かを確認することは重要だ。

REYMEI Football Managementでは、サポート費用をあらかじめ設定し、同社によれば2年目以降の移籍時などに追加料金を設定しない仕組みとしている。また、分割払いにも対応しているという。

松浦氏は、「海外への挑戦は、選手にとって人生を変える大きな決断です。だからこそ、費用面での不安はできる限りなくしたいと考えています。最初から明確に伝えることが、信頼関係を築く第一歩だと思っています」と話す。

海外サッカーを支援するサービスを利用する際には、料金の安さだけでなく、サポートの範囲や契約条件、現地でどこまで対応してもらえるのかを事前に確認することも欠かせない。

自身の海外経験から始まった支援

代表を務める松浦氏自身も、ドイツで選手として挑戦した経験を持つ。

Niendorfer TSVやFC Süderelbeなどでプレーし、異国で生活しながら競技を続けてきた。その経験が現在の活動の背景にあるという。

「自分自身、海外でプレーする中で、サッカーの実力だけではなく、人との繋がりや環境の重要性を強く感じました。海外では、一人の力だけで道を切り拓くことは簡単ではありません。だからこそ、これから挑戦する選手には、信頼できる存在とともに夢へ向かって進んでほしいと思っています」

さらに、「新しい環境でゼロから挑戦したい選手、自分の可能性を試したい選手、異国の地でサッカー選手としてだけではなく、人としても成長したい選手をサポートしたいと考えています」と話す。

海外挑戦でエージェントに何を求めるか

Japan Kraft Force合同会社は東京都港区を拠点とし、ドイツを中心に日本人選手の海外挑戦を支援している。

同社では、現地スタッフなどと連携しながら、移籍やトライアウトの仲介だけでなく、現地生活やクラブとのコミュニケーションなども含めた支援を行っているという。

もっとも、海外挑戦を支援するサービスを選ぶ際には、「海外クラブとのつながりがある」という点だけで判断するのではなく、どの国やリーグに強いのか、現地スタッフは常駐しているのか、契約後にどの範囲まで支援してくれるのかなどを確認する必要がある。

海外でプロサッカー選手を目指す道のりには、実力だけでは解決できない課題も多い。だからこそ選手自身の覚悟や能力と同時に、適切な情報を得られる環境や、現地で相談できる体制も重要になる。

海外挑戦を支えるエージェントには、単にクラブを紹介するだけではなく、選手が競技に集中できる環境をどこまでつくれるのかが、今後さらに問われていきそうだ。

【取材協力】
Japan Kraft Force合同会社
代表取締役 松浦 昇汰
https://reymei-football.com

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