「就寝前に情報収集を」北陸でふたたび記録的な大雨…夜間から明け方にかけて被害拡大のワケ【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-08-31 20:10

石川県と富山県で大雨による被害が出たばかりの北陸で、ふたたびレベル5大雨特別警報が発表されました。
共通するのは夜から明け方にかけての記録的な大雨。
暗闇のなか避難を余儀なくされた住民もいました。

【写真を見る】早朝に「レベル5大雨特別警報」外は真っ暗で避難困難に

夜から明け方に被害拡大 なぜ?

井上貴博キャスター:
福井県で29日夜から30日にかけて降り続いた記録的な大雨。

坂井市春江では、24時間降水量が平年8月の約2.1倍になるなど、各地で観測史上最大の降水量となりました。

【福井 24時間降水量(30日午前までの日最大値)】
・坂井市春江:314ミリ(平年8月の約2.1倍)
・勝山市:350.5ミリ
・福井市美山:318ミリ
・大野市:281ミリ

今回、福井県では30日明け方に、「レベル5大雨特別警報」が発表されました。

先週(27日)、同じく北陸地方の石川県・富山県でも記録的な大雨となりましたが、こちらも27日早朝に「レベル5大雨特別警報」が発表されました。

なぜ、夜間~朝方にかけて大雨が集中するのでしょうか。

坂口愛美気象予報士:
昼間は日の光が当たり、地上と上空の気温差がそこまで大きくないのですが、夜になって日が当たらなくなると、放射冷却により、熱が上空で冷やされて、地上との気温差が大きくなっていきます。

ただ、地上付近は、雲が布団のような役割を果たして、なかなか熱が逃げていかないのです。つまり、雲の上は熱が逃げてどんどん冷やされていくのに、地上付近はなかなか熱が逃げていかないのです。

そうなると、昼間よりも夜の方が、地上付近と雲の上の気温差が大きくなり、大気の状態が不安定になる。その結果、夜に積乱雲が発達しやすくなるというメカニズムなのです。

朝起きたら冠水 取るべき行動は?

井上キャスター:
夜から明け方にかけて被害が拡大する集中豪雨。どの時点で判断すればいいのでしょうか。

今回、福井県では、29日の夜から段階的に警報が発表されました。

<29日 午後7時46分>
「レベル3大雨警報・危険な場所から高齢者等は避難」
・福井市
・勝山市
・あわら市
・坂井市
・永平寺町

<30日 午前1時26分>
「レベル4大雨危険警報・危険な場所から全員避難」
・福井市
(継続)
・勝山市
・坂井市
・永平寺町

<30日 午前4時30分>
「レベル5大雨特別警報・命の危険 直ちに安全確保」
・福井市
・大野市
・勝山市

深夜に移動するのはむしろ危険です。どの段階でどう判断すればよいのか。

防災システム研究所の山村武彦所長は「夜はむやみに出歩くのは危険。就寝前に避難検討すべく情報収集を」と話しています。

自宅が土砂災害・河川氾濫などの危険性があるか確認した上で、「レベル3」「レベル4」の段階で、▼危険性がある場合は「最寄りの避難所や友人宅などへ避難検討」、▼危険性がないと判断した場合は「2階への垂直避難 水や食料などを準備」をするといいということです。

今住んでいる場所がどのような場所か、周りの地形がどうなっているのか、各自で判断するしかないという難しさがあります。

スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
深夜に突然「レベル3」から「レベル5」に上がるなんて、想定できませんよね。

できることは、身近な地域コミュニティでのSNSの繋がりではないでしょうか。「今、我々のこの状況は大丈夫、こういうところに行きましょう」など、大きな情報をもとに細かい自分の地域の中で繋がることが改めて大事かなと思います。

井上キャスター:
今回、福井では、「レベル3」から「レベル5」に上がるまで、9時間ほどのタイムラグがありました。しかし、千葉県を襲った豪雨では、2~3時間くらいでしたので、より判断が早急に求められていました。

大きな行政からの情報を、どう噛み砕いて自分に落とし込むのかが非常に大切です。

今後 相次ぐ大雨 いつまで警戒?

坂口愛美気象予報士:
現在、日本の南には、元台風18号や、9月1日にも台風24号になる見通しの熱帯低気圧など、雲の塊が集まっています。これが今週後半にかけてどんどん北上していくとみられています。

台風周辺の湿った空気がどんどん流れ込み、また週の後半、秋雨前線が南に下がってくるため、日本列島は、そのタイミングで広く大雨に警戒が必要となりそうです。

井上キャスター:
秋雨前線がどこにあるかによって、雨の降り方は変わってくるのでしょうか。

坂口愛美気象予報士:
そうですね。特に3日は全国的に雨になる見込みで、大雨に警戒が必要です。

3日は、再び北陸など日本海側中心に、その後、3日から4日にかけてどんどんゆっくり南に下がり、4日は、東日本も含め太平洋側は注意が必要となりそうです。

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<プロフィール>

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 心理コンサルティング
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰

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