石川・富山を襲った深夜の記録的豪雨・・・ “就寝中に冠水”で無理な避難はNG? 実験映像で見えた危険性と命を守る「3つの自宅待機術」【THE TIME,】

8月27日(木)の未明、石川県と富山県を記録的な豪雨が襲いました。人々が寝静まった午前3時頃に最初の線状降水帯が発生。夜が明けた午前5時半頃には、街は一面冠水していました。
就寝中に街が浸水するほどの豪雨に見舞われた時、私たちはどう行動すれば良いのでしょうか?
【写真を見る】石川・富山を襲った深夜の記録的豪雨・・・ “就寝中に冠水”で無理な避難はNG? 実験映像で見えた危険性と命を守る「3つの自宅待機術」【THE TIME,】
「気づいたら激しくなって…」住民が語る深夜の豪雨
被災地では、家の片づけに追われる住民から当時の切迫した状況を物語る声が聞かれました。
「雨が降り始めた時は、もう就寝していて、気づいたら激しくなっていて、雷も鳴っていた。朝、妻に起こされた時には、もう膝上ぐらいまで浸水していた。夜間に起きるというのは行動がとりづらかった」
無理な避難は危険? 専門家が指摘する“冠水道路のリスク”
就寝時に大雨が降り、気づいた時には避難が間に合わない場合、どうすればよいのでしょうか。備え・防災アドバイザーの高荷智也氏は、「(自宅で)救助を待った方がいい」と話します。
特に、冠水した道路を歩いて避難する事の危険性を指摘します。「濁った水だと、路上にどういった危険物が落ちているか分からない状況」と説明。割れたガラスや釘、瓦礫などが道路上に散乱している可能性があり、それを踏み抜いて怪我をするリスクがあると言います。
実際に冠水した街を再現した実験映像を見ると、水が濁っているため足元が全く見えません。
さらに、もし怪我をして助けを呼ぼうとしても、激しい雨音によって声がかき消されてしまう危険性も。実験では、4メートルになるまで助けを求める声が届きませんでした。
自宅で救助を待つために。命を守る3つのポイント
では、自宅で救助を待つ際には、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
一つ目のポイントは、「できるだけ家の中の高い場所に移動する」ことです。2階がある場合は2階へ、平屋などで上の階がない場合は、家具の上などに乗って少しでも高い場所で救助を待った方が良いと言います。
二つ目は、安全が確保されていれば「下水の逆流対策」をすべきだと言います。浸水時には、トイレや台所、浴室などの排水口から下水が逆流する恐れがあります。住宅の浸水実験映像では、玄関から水が入り始めてからわずか2分後に浴室の排水口が逆流し、10分後にはトイレも逆流して水浸しになりました。
このような逆流は、家庭にあるもので簡易的に防ぐことができると高荷氏は言います。ゴミ袋を2、3枚重ねて中に水道水を入れ、口を縛り「簡易的な水嚢(すいのう)」を作り、この水嚢で排水口を塞ぐことで、逆流を食い止める効果が期待できます。
三つ目のポイントは「服装」です。救助を待つ際には、できるだけ発見されやすいように色の鮮やかな服を着ることが重要です。「黒とか目立たない色ではなくて、オレンジ、黄色、赤というような、できるだけ目立つような上着を一番上に着ていただきたい」と高荷氏はアドバイスします。
命を守るためには、日ごろからの備えが最も重要だと強調します。
「事前の情報収集、発災時の素早い情報収集の準備、そして素早く逃げるための準備、こういったものを平時のうちにやることが大事だと思います」
いつ起こるか分からない自然災害。いざという時に冷静に行動できるよう、普段から準備を整えておくことが、自分や大切な人の命を守ることにつながります。