人気高まる「アニマルカフェ」に国が初めての実態調査へ “展示ルール”対応に差も…「動物福祉のリテラシーの向上を」【news23】
珍しい動物とふれあえる「アニマルカフェ」。そこでの“ふれあい”に感染症のリスクや動物への負担が指摘されるなか、国が初めて、実態調査に乗り出します。
珍しい動物と触れ合える 人気が高まる「アニマルカフェ」
喜入友浩キャスター
「こちらのカフェにはお休み中ですがフェネックや、カワウソなど、珍しい動物が集まっていて、触れ合うこともできます。あっ食べた!」
店内には、カワウソやフクロウ、顔の周りの白い毛が特徴のサルも。
ここは、8種類の動物とふれ合うことができる「アニマルカフェ」です。
男性
「めっちゃくちゃ可愛いっすね」
女性
「あの子ずっと手出してる」
男性
「こういうの、こういうの。あざといっす」
マレーシアからの観光客
「動物園では見ることはできても距離がある。(手が)本当に柔らかくて、すごくワクワクした」
いま、犬や猫だけではなく、珍しい動物とふれあえる施設が人気を集めています。
その数は、東京都や大阪市だけでも80施設以上にのぼり、扱われる動物の種類も様々です。
環境省が初の実態調査へ 急増するアニマルカフェの実態と課題
こうした中、環境省が今月からアニマルカフェの実態調査を始めることが分かりました。国がこうした調査を行うのは初めてです。
現在、環境省の省令では、展示・触れ合いを行う際、感染症やけがを防ぐため客に接触方法を指導することや、動物のストレス軽減のため、長時間の際は展示を行わない時間を設けることなどが義務づけられています。
ただ、対応には施設によって開きがあります。
かわうそとふくろうのおうち 野崎沙維奈 園長
「(フクロウの)頭と背中を触るときは手の甲を使います」
先ほどの店では環境省のルールに従い、利用客と動物の安全に気を使っているといいます。
受付での個別説明や同意書へのサインだけではなく、店内のあちこちで「ふれあいの注意事項」を掲示しています。
またフクロウは紐でつながず、自由に飛べるように工夫を施しているそうです。
ここにいるのは、すべて保護された動物たち。
かわうそとふくろうのおうち 野崎園長
「私たちはアニマルウェルフェア(動物福祉)が第一なので、どうしたら動物が幸せに暮らしていけて、お客様にもご理解いただきながら楽しんでいただけるかを考えている」
可愛いだけで済ませないために…問われる動物福祉への理解
努力を続ける現場がある一方、野生動物の保全などに取り組む「WWFジャパン」が去年、都内近郊25施設で行った調査では、適切なふれ合い方やけがのリスクなどを事前に説明していたのは12施設にとどまるなどの結果に。
さらに、4つの施設では病原性大腸菌の一種が検出され、リスクに対する認識の低さも露呈しました。
かわうそとふくろうのおうち 野崎園長
「営利が先に行き過ぎたことで、動物が二の次じゃないですけれど、そういうようなやり方は良くないかなとはもちろん思います」
人間と動物が共存できる環境整備のため、まず環境省はふれあいを中心に行う店舗の数や扱う動物の種類、衛生管理や利用客の状況などのデータを収集。
その結果を踏まえて来年度、現地調査を行うかを検討していくということです。
「WWFジャパン」と共同で調査を行った専門家は…
北海道大学大学院 市川世織 特任助教
「ある種の動物は小さいケージに押し込められていたり、あるいは止まり木にそのまま拘束されている。(動物が)人間との接触を避けるっていう行動の自由が失われている。そこが一番の問題かなと思っています」
「そういう展示を良しとしてしまっている施設者、施設の管理者であったり、我々消費者の動物に対する、動物福祉に対するリテラシーの向上がこれから重要になってくると思います」