2026年の基準地価 “インバウンド需要”で浅草が急上昇も…地元の複雑な思い「浅草の特徴がなくなっちゃった」地価高騰で老舗廃業相次ぐ
土地取引の目安となる全国の基準地価が公表されました。都内随一の観光地・浅草エリアではここ数年、土地の価格が急上昇していますが、手放しで喜べない事情もあるようです。
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つい先ほど発表された基準地価。全都道府県のおよそ2万地点について、1平方メートルあたりの価格を調べたものです。
「住宅地」で上昇率上位となったのは、リゾート需要で高騰が続く北海道の富良野市や長野県の白馬村。一方、店舗やオフィス向けの「商業地」では、次世代半導体の国産化を目指す「ラピダス」の工場が進出する北海道千歳市などがランクインしています。
そして、今年、特に目を引いたのが前の年と比べた価格の上昇率全国トップ10のうち、なんと4地点が入った東京・台東区の浅草エリア。その理由は“インバウンド需要”です。
観光客(カナダから)
「ホテルは安いし、ご飯も安い、飲み物も安い。とてもいいよね」
中心街にあるこちらの和菓子店は、お客さんのおよそ7割が外国人観光客だといいます。
祇園京くらら 浅草店 担当者
「外国人観光客の方に向けて結構強めに値段設定できているので、外国人は惜しまず1人1個とか、2種類試してくれるから」
実際に浅草の中心地の地価は、この5年で2.2倍に急上昇しています。
インバウンドフィーバーに沸く浅草。一方で、複雑な思いを抱える人もいます。
浅草 手打ちそば 十和田 冨永照子さん
「本当にこれがいい浅草とは私はもう全然思ってない」
浅草生まれ浅草育ちの冨永照子さん(89)。老舗そば店を営んでいます。
浅草は、「インバウンドによって潤っている」としながらも、変わる街並みに、寂しさを覚えています。
浅草 手打ちそば 十和田 冨永照子さん
「浅草の特徴ってなくなってしまった。(お店が)全部チェーン店になる。この通りも、うちと前だけ」
最近、外国人観光客を見込んだドラッグストアやホテルばかりが増えていき、昔ながらの老舗は次々と廃業しているといいます。
その要因の一つが、地価の高騰。
地価の上昇に伴って賃料が上がり、折からの後継者不足も相まって老舗が次々と看板を下ろしているといいます。
浅草 手打ちそば 十和田 冨永照子さん
「協力をできる限りして、浅草を守っていきたいなというのが私の希望です」
インバウンド需要は街に潤いをもたらす一方、昔ながらの浅草の街並みを変えていっています。