猫が高い場所から『降りられなくなる』理由3選 自分で登ったのに…?気になる心理まで解説
猫は、本能的に高いところを好みます。外で暮らしている猫なら塀や屋根、高い木の上など、室内で暮らしている猫なら戸棚や冷蔵庫、レンジフードの上などに登っては、下を見下ろして寛いでいます。しかし、時々登ったまま降りられなくなって助けを求める猫もいます。自分で登った場所から降りられなくなってしまうのはなぜなのか、心理面も含めてまとめました。
猫が高い場所に登りたがる理由

元々猫の祖先たちは森の中で暮らしていたため、木登りは得意だったと考えられています。現存する大型ネコ科動物のヒョウやジャガーなども、木登りが得意なことで知られています。
人と一緒に暮らしている現代のイエネコたちは、自力で狩りをする必要がなくなりました。しかしその一方で、野生動物だった頃の習性や身体能力をいまだに受け継いでいることもよく知られています。
そのため、今でも猫が高いところに登りたがる理由としては、下記が一般的によく知られています。
- 敵から身を守るため
- 高い場所から獲物を見つけて待ち伏せするため
- 高い場所から縄張りを監視するため
ただし猫には猪突猛進な面があり、登っている時には降りる時のことなど考えてはいないようです。そのため、いざ降りようとしたら降りられない状況だということに初めて気付くということもあるようです。
猫が高い場所から降りられなくなる理由

1.降りることには不向きな体の構造
猫の体は、木に登るのに非常に適した構造をしています。1つは、湾曲している鋭い爪です。この爪を樹肌に引っ掛けることでフックの役割を果たすため、下に落ちることがなく、また登る推進力も得られるのです。
もう1つは、挟み込んで木の幹を抱え込めるように動く2本の前脚です。犬など他の4足歩行の動物の前脚では、このような動きはできません。猫はこの前脚を使うことで、より上手に木に登ることができるのです。
しかし頭を下に向けて降りようとする際には、これらはあまり役に立ちません。リスが頭を下に向けて木を降りられるのは、足首の関節を180度回転させられるからです。しかし猫の足首は回転できません。頭を上に向けたまま後ずさりするように木を降りれば解決できるのですが、猫にとっては不自然な行動なので難しいのだと考えられています。
2.恐怖心
登る時には、興味を惹かれたものや縄張り監視などの目的に集中しているため、猫は自分の身体能力を超えた高さや降りづらい場所にも登ってしまうことがあります。しかし降りる段になって安全に降りられる手段がないことに気付くと、恐怖心が襲ってきてパニックになってしまうことも少なくありません。
また登る時には視線が上に向いているため、あまり高さを感じません。しかし降りる時には視線が下に向くため、改めて高さを感じて恐怖心が増すということもあると考えられます。
3.加齢や体調不良
室内飼育の猫の場合、今まで平気で登り降りしていた場所から降りられなくなってしまうことがあります。その場合に考えられるのは、加齢による身体能力の低下や、怪我や病気による体調不良です。
もし愛猫がいつもの場所から降りられない様子を見せた場合は、まず怪我や病気を疑い、他の症状も見られるようなら診察を受けさせましょう。
加齢による身体能力の低下が原因の場合は、補助となるステップを設置するか、またはアクセスできないように行動範囲に制限を設けることを検討しましょう。高い場所へ登りたいという猫の気持ちも大切ですが、万が一のことを考えて安全を優先するのも大切です。
猫が降りられなくなった場合の救助法

外で猫が木から降りられなくなった場合、数日間は生き延びられると言われています。しかし一般的に、24〜48時間で脱水症状が深刻化するため、できるだけ早く救出することが必要です。
外の木の上で立ち往生している猫を見つけた場合は、専門家の助けを借りるのが良いでしょう。猫もパニックになっていることが多いため、助けようとして襲われて怪我をしたり、ご自身が木から落ちてしまったりといったリスクがあるためです。
室内で降りられなくなっている愛猫を助ける際にも、パニックを起こしている愛猫からの攻撃に備えながら救助することが大切です。可能であれば、猫が登った場所に水やおやつを置いて、一旦落ち着かせましょう。
飼い主さんをしっかりと支えられる安定した脚立に登り、優しく声をかけながら抱き上げて救出します。この方法が難しい場合は、猫が降りられる程度の高さのキャビネットやキャットタワーなどを脇に置くなどの方法で、自力で降りる手助けをしましょう。
まとめ

猫は高いところが大好きです。しかし、実は「登るのは得意でも降りるのは苦手」なのが猫の特徴でもあります。このことを知っておかないと、完全室内飼育の場合でも、高い場所から降りられなくなった愛猫を放置してしまうリスクが発生します。特に家を開ける時間が長い飼い主さんの場合は、降りられないような場所にはアクセスできないような対策を施しておきましょう。
まだ身体が完全に発達していない子猫や身体能力が低下し始めたシニア猫がいる場合は、カーテンレール、レンジフード、冷蔵庫など、周囲にステップとなる家具がない高い場所には十分な注意が必要です。
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