トランプ大統領“歴史的”大敗の衝撃 “目の敵”民主党候補が次々当選 有権者の不満「物価高」「戦争」さらに「AI」めぐっても 選挙が突きつけた「NO」とは?【サンデーモーニング】

トランプ政権の2年間を評価する中間選挙。それが歴史的な大敗に終わった要因は何か。有権者が突きつけたものが見えてきました。
【写真で見る】中間選挙と同時開催の州知事選挙 アメリカ史上初“黒人女性知事”が誕生
トランプ氏率いる共和党「歴史的」大敗 “負け惜しみ”の一方で敗北認めるコメントも
トランプ大統領(4日)
「もし私が立候補していたら我々は勝てたはずだ」
“負け惜しみ”の一方で…
トランプ大統領(4日・FOX)
「民主党の皆さん、よくやったよ、おめでとう」
潔く負けを認めるようなコメントも。「選挙不正」を主張することも懸念されていたトランプ大統領ですが、それすら諦めるほどの大敗だったのでしょうか。
改選前は、与党共和党が多数を占めていた上下両院。
【改選前】
▼上院
民主党:47
共和党:53
▼下院
民主党:214
共和党:219
今回の中間選挙でいずれも民主党が圧勝したのです。
【改選後】
▼上院
民主党:54
共和党:44
▼下院
民主党:254
共和党:162
※AP通信(日本時間 11月7日 午後11時時点)
象徴的なのが、共和党の牙城とされていたテキサス州。“オバマ大統領の再来”とも評されていた民主党のホープに対し、トランプ氏は...
“目の敵” 野党候補が次々当選
トランプ大統領(10月27日・テキサス州)
「もしテキサス州が“共産主義者”のタラリコを選出すれば、テキサスの富は急速に消え去ってしまうぞ」
結果はトランプ氏が“目の敵”にしたタラリコ氏の勝利。民主党が38年ぶりにテキサス州で議席を得たのです。
民主党 タラリコ氏(3日・勝利宣言)
「分断を煽る政治は、愛の政治には敵わないということを、我々は今まさに示した」
大統領選ではトランプ氏が制したミシガン州でも...
トランプ大統領(10月25日・ミシガン州)
「私がここに来たのは、ジハード主義者でムスリム同胞団のメンバーが上院議員になるのを阻止するためだ。絶対に許さない」
民主党のエルサイード氏を徹底的に攻撃しますが...
民主党 エルサイード氏(4日・勝利宣言)
「税金は学校・医療・インフラに使われるべきで、人種隔離・大量殺戮・戦争に使われるべきではない」
イスラエルへの軍事支援停止などを掲げたエルサイード氏が、イスラム教徒としては史上初めて上院議員に当選したのです。
さらに、カンザス州の上院選でも民主党が実に94年ぶりとなる歴史的勝利。
民主党 ハミルトン氏(3日・勝利宣言)
「みんなこう言う。『一体どうしてカンザス州で民主党候補が勝てたんだ』と」
有権者「多くの人々は変化を求めている」 選挙が突きつけた「NO」とは?
なぜ民主党はこれほど勝てたのか。裏を返せば、なぜトランプ政権に対し「NO」が突きつけられたのでしょうか。
有権者
「ここ数年のトランプ政権が引き起こした問題を解決して欲しい。ガソリンや食料の高騰で苦しんでいるんだから」
有権者の大きな不満は物価高。そして、物価高を加速させる戦争です。
有権者
「トランプ氏がイランとの戦争や経済問題などで引き起こした結果を見て、多くの人々は変化を求めている」
共和党大敗の要因をめぐっては、バンス副大統領も4日、SNSで「我々が負けた原因は戦争だ」と指摘したのです。
──バンス副大統領が敗因がイラン攻撃だと指摘したが?
トランプ大統領(4日)
「それは概ね正しいと思う。短期的にはガソリン価格を少し押し上げたからだ」
ブルームバーグ通信によると5日、イラン攻撃の責任をめぐっては、身内の共和党下院議員からヘグセス国防長官に対する弾劾訴追案が提出される見通しだといいます。
中間選挙 大敗の要因に「AI開発」 アメリカ社会の行方は…
トランプ政権の歴史的な大敗となった中間選挙。敗因の一つが…
トランプ大統領(10月・オハイオ州)
「私たちは大手IT企業のデータセンターが、地域社会に恩恵をもたらすよう取り組んでいる」
AI開発に関する規制に否定的なトランプ大統領は、データセンターの建設推進も訴えてきました。しかし、大量の電力や水を消費するデータセンターをめぐっては、電気代の高騰や環境への懸念から各地で反発が拡大。
有権者
「(データセンターのせいで)電気代がすごく値上がりした。大都市に恩恵があるだけで、私たちには全く恩恵がない」
データセンターの建設が争点となったオハイオ州は、バンス副大統領の地元にもかかわらず、上院選で民主党が勝利したのです。
今回の選挙では、トランプ氏が軽視してきた多様性にも再び光が当たる兆しも…
議会の中間選挙と同時に行われた州知事選では、アメリカ史上初めて黒人女性の知事が誕生。テキサス州では初のヒスパニック系女性知事も誕生しました。
民主党 ジーナ・イノホサ氏(5日・テキサス州)
「私たちは新たな道を切りひらいています。人々は分断や争い、文化をめぐる対立にうんざりしている。私はすべての人々のための知事になります」
トランプ政権の歴史的な大敗は、アメリカ社会に何をもたらすのでしょうか。