豪州のある市が、猫のためのパティオ「キャティオ」設置に補助金を支給することを決めました。野生動物を保護するとともに、飼い猫の安全と健康を守ることにもつながるため、人々はこの判断を賞賛しています。
キャティオ設置に約5万円を補助
「キャティオ」(catio)をご存じですか? 猫が外で安全に遊ぶための金網付き専用パティオで、通常は家に隣接して設置されることが多いようです。
オーストラリアのパースにあるベイズウォーター市議会は、猫と野生生物を守るため、このほど「キャティオ」を建てる費用として最大500ドル(約4万9千円)を猫の飼い主に補助すると発表しました。同市のFilomena Piffaretti市長は次のように話しています。
「キャティオでは飼い猫が安全な環境で自由に歩き回れるし、地元の野生生物を保護することもできるので、一石二鳥です。猫にっては屋外にいるような刺激を楽しむことができるし、飼い主は裏庭で猫が安全に過ごしているという安心感も持てます。
当市は、責任のあるペットの飼育を奨励しています。今回の割引制度は国内でも初めての取り組み。とても誇りに思っています」
人々から賞賛の声
2024年9月13日までに申請すれば、キャティオの材料費などのための補助が受けられます。承認された場合、飼い主は2025年4月30日までに構造物を完成させる義務があります。
これに対し、SNSでは賞賛の声が上がっています。多くの人々が「ペットと野生動物の双方にメリットのある制度だ」と賛成しているのです。
この制度は、RSPCA(動物虐待防止協会)西オーストラリア支部からも評価を受けています。
猫の「出歩き」を禁じる条例も
今回の補助制度は、同市が猫に関する条例への一般からの意見を集めている過程で導入されました。条例では猫の行動が管理されている場合を除き、公共の場で猫を自由に歩かせることを禁じています。
ペットや野生動物を保護するため、市は猫の立ち入りを禁止する自然地域を42ヵ所設定しました。あわせて猫の飼育上限数を1世帯あたり3匹までにしています。それでも住民は、さらなる「猫対策」を求めているのです。
ウェブメディア「The Conversation」が実施した全国調査では、「飼い主が猫を囲いに入れる義務」に反対する人はわずか8%でした。
現在オーストラリアの地方議会の3分の1以上が、猫を夜間または常時囲いに入れることを義務付けています。完全室内飼いの猫は、ケガや病気の危険性が少なく、より長く健康に暮らすこともわかっています。
キャティオの設置は、今後もさらなるトレンドになりそうですね。
出典:Cat owners are being offered $500 to build catios to protect wildlife
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