中国海軍の空母2隻が、初めて南シナ海での共同訓練に参加しました。領有権を争うフィリピンなどをけん制する狙いがあるものとみられます。
中国国営の新華社通信によりますと、南シナ海で初めて共同訓練を行ったのは空母「遼寧」と「山東」です。
中国国防省の報道官は「実戦を想定した戦闘訓練を実施した」としています。
南シナ海で中国は、フィリピンとの間で領有権をめぐって激しく対立しており、空母2隻が参加する訓練を実施することで、フィリピンやその後ろ盾となっているアメリカなどをけん制する狙いがあるものとみられます。
遼寧は今年9月に、中国の空母としては初めて日本の接続水域を通過したほか、10月14日に行われた台湾周辺での軍事演習にも参加するなど活発な動きを見せています。
中国軍は、遼寧と山東に加え、3隻目の空母「福建」の就役に向けた準備を進めるなど海軍力を強化しています。