【米中間選挙】大勝の民主党に課題山積み 経済政策やイスラエルとの関係めぐり党内で路線対立も 2年後の大統領選に向け共和・民主双方に“火種”か
アメリカ中間選挙で大勝した民主党ですが、2年後の大統領選を見据えると、党内の路線対立や有力候補がいないなど問題は山積みです。民主党は本当に勝利したと言えるのでしょうか。
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共和党の大敗から一夜。トランプ大統領は、肝いりで進めているホワイトハウスの「ボールルーム」=舞踏室の建設現場を訪れました。
トランプ大統領
「この建物(舞踏室)は、完成すればワシントンを代表する偉大な建築物の一つとなるだろう」
中間選挙での与党・共和党の大敗もどこ吹く風のよう。しかし、もちろん報道陣の質問は共和党の大敗に集中します。
トランプ大統領
「(Q.選挙戦について後悔していることはありますか?)ない。どの集会にも何千人もの人々が詰めかけていた。もし私が候補者なら勝てたはずだが、集会の熱狂を候補者たちにつなげられなかった」
敗北は候補者の責任だ、と言わんばかりの発言。しかし、政権の中枢からは違った見方が示されました。
バンス副大統領
「敗北の原因は(イランとの)戦争だ」
バンス副大統領がイランへの対応を改める必要があるとの考えを示唆したのです。
バンス氏がトランプ氏と一線を画した発言をしたのは、2028年の大統領選挙を見据えているからです。
2年後は勝利したい共和党ですが、イラン情勢をめぐって対応を改めたいバンス氏と、攻撃も辞さないトランプ氏の対応の違いは政権中枢の火種になる可能性があります。
一方の民主党ですが、下院のトップ、ジェフリーズ院内総務は上下両院の過半数奪還の理由をこう切ってみせました。
民主党 ジェフリーズ下院院内総務
「アメリカ国民は政策の劇的な方向転換を望んでいるからこそ、民主党を選んだ。下院民主党はそれを実現するだろう」
中間選挙の大勝の勢いのまま2028年の大統領選に向かいたい民主党ですが、専門家は民主党もまた、課題を抱えているといいます。
ジョージ・ワシントン大学 政治経営大学院 トッド・ベルト教授
「民主党が勝利したのは、経済情勢が極めて厳しく、大統領の支持率も極めて低い時期に与党でなかったからです。今後2年以内に、この国をどんな方向へ導くのか、メッセージをまとめる必要があります」
民主党は経済政策やイスラエルとの関係をめぐり、穏健派と急進左派の路線対立を抱えています。「反トランプ」を超えた党の方向性を打ち出し、結束できなければ2年後は勝てません。
今回、大勝した民主党の本当の勝利はまだ先かもしれません。
アメリカの有権者は今回の選挙を通じて何を求めたのでしょうか?
ミシガン州出身の有権者
「イランとの戦争や経済の状況とその結末などを踏まえると、多くの人々は変化を求めている。私たちは民主党寄りになっているのだと思う」
アラバマ州在住の有権者
「下院と上院で民主党がどのような動きをするか注目したい。うまくいけば超党派で取り組める課題が解決され、食料品や燃料費、そして生活費の引き下げに向けて進展があるかもしれない」
こうした課題を乗り切ることが、共和・民主ともに2028年の大統領選に向けて問われることになります。