「なめたけ」と「なめこ」はとても似たネーミングですよね。
しかし、これらは料理の名前なのかキノコの名前なのかで違います。
今回はそれら「なめたけ」と「なめこ」の違いを解説します。
特に両者が別物なのかどうかについて説明します。
「なめこ」はキノコの一種、「なめたけ」は料理の名前
まずはそれぞれ「なめたけ」と「なめこ」について見ていきましょう。
「なめこ」とは
「なめこ」はモエギタケ科スギタケ属に属するキノコの一種です。
ブナやナラなどの切り株や枯れ木に群生するのが特徴です。
それら自然栽培の他に人工栽培も広く行われている品種となります。
「なめこ」はぬめりのあるゼラチン質と歯ごたえのある食感が特徴で、大根おろしなどをかけてそのまま食べられる食材です。
また、味噌汁や吸い物、スープなどの具材にも用いられます。
蕎麦やスパゲッティ、冷奴のトッピングなどにも使われます。
つまり「なめこ」は食材としてのキノコの一種なのです。
「なめたけ」はエノキタケを使った料理
「なめたけ」は「エノキタケ」を用いた料理の一種です。
「エノキタケ」はタマバリタケ科エノキタケ属に属するキノコの一種とされています。
それらをを醤油で煮た「エノキタケの醤油炊き」を「なめたけ」と呼ぶわけです。
「なめたけ」にはモヤシ状の「エノキタケ」が使用されます。
そのため、「なめこ」と比較して柄は細く、傘も小さいです。
また、モヤシ状に栽培された「エノキタケ」には「なめこ」ほどの粘り気はありません。
「なめたけ」のとろみは調理段階で付けられるもので、エノキの状態ではとろみはありません。
「なめたけ」はそのまま食される他、料理の具材やトッピングに使用されるなど「なめこ」のように幅広い用途があります。
「なめこ」の旬はいつ?
ここからは「なめこ」の旬について見ていきましょう。
天然なめこの旬
天然の「なめこ」の旬は9月~11月とされます。
収穫が限られるため、1年中流通することはほとんどありません。
それほど天然の「なめこ」というのは希少なものなのです。
店頭で選ぶならこんななめこ
店頭で並ぶ「なめこ」の多くは人工栽培されたものとなります。
1年中流通しているものの、おがくずなどで菌床栽培されたものが主流となっています。
「なめこ」と「なめたけ」は漢字表記するとややこしい?
「なめたけ」と「なめこ」は漢字表記にすると少々難解です。
ここからはそれら漢字表記についても見ていきましょう。
「なめこ」の漢字表記
「なめこ」の漢字表記は「滑子」となります。
漢字では「滑る子」と表記されるのが特徴です。
ただし、市販される場合はほぼ平仮名表記とされます。
「なめたけ」の漢字表記はなめこの別称でもある
「なめたけ」の漢字表記は「滑茸」となります。
漢字では「滑る茸」と表記されるのが特徴です。
しかし、これは「なめたけ」の他に「なめこ」にも使われる漢字です。
そのため、こんがらがってしまうひともいるかもしれません。
なお、近年では混合を防ぐため「なめ茸」のように表記されることが多いそうです。
まとめ
「なめたけ」と「なめこ」はそもそもジャンルが違います。
「なめたけ」は料理というジャンルの一種となります。
その一方で「なめこ」はキノコというジャンルの一種です。
また、原料となるキノコ自体も違ってきます。
「なめこ」はそのまま「なめこ」が使われるのが特徴です。
しかし「なめたけ」は「エノキタケ」を用いるのが特徴です。
それらの違いがあるため、混合しないよう注意しましょう。