アメリカが主導する有人の月面探査「アルテミス計画」で、日米両政府が日本人の宇宙飛行士2人を、月面に着陸させることなどで合意しました。JAXAなどが開発を進める「有人与圧ローバ」=「月を走る車」も月で10年間運用するとしています。
「アルテミス計画」は、アメリカが主導し、日本も参加する国際的な有人月面探査プロジェクトで、1972年のアポロ17号以来、初めてとなる宇宙飛行士の月への着陸を目指しています。
日本時間きのう(10日)、盛山文部科学大臣とNASA=アメリカ航空宇宙局のビル・ネルソン長官がこの計画で日本人の宇宙飛行士2人を月に着陸させることなどで合意し、実施取り決めに署名しました。
取り決めでは、JAXAなどが開発を進める「有人与圧ローバ」=「月を走る車」の2031年の打ち上げを目標とし、月に到着後10年間運用することでも合意しました。
月面探査には欠かせない居住空間や唯一無二の移動手段となるこの「月を走る車」の開発や運用には、数千億円規模の金額がかかる見込みで、日本の高い技術力の提供に期待が寄せられています。
こうした貢献から日本人宇宙飛行士2人を月面に着陸させるとしていて、具体的な時期については、2028年のアルテミス4で1人を、「月を走る車」の月での運用に合わせて2032年のアルテミス7で1人の日本人宇宙飛行士の月面着陸を予定しているということです。