飼い猫から人間に「バラ庭師の病気」が感染 専門家も「聞いたことがない」 米国

2024-05-05 06:00

土壌の真菌によって起こる病気が、米国で猫から人間へと感染していたことがわかりました。通常は指などのキズから感染するため「バラ庭師の病気」といわれます。当局は症状に注意するよう呼びかけています。

カンザス州で2歳の猫が発症

足の治療を受ける猫

画像はイメージです

米国カンザス州の獣医師が、猫に引っかかれた後に「じくじくした紫色の潰瘍」を引き起こす「スポロトリコーシス症」、いわゆる「バラ庭師病」を発症しました。当局は猫の飼い主に対し、感染に注意をするよう呼びかけています。

疫病予防センターのIan Hennessee医務官は、次のように説明しています。

「この『スポロトリコーシス症』という病気は土に含まれる真菌によって起こり、植物やキズを通じて人間などの哺乳類に発症します。この真菌は伝染力が強く、ラテンアメリカでは猫の感染が広がっています。しかし、これまで米国内で動物から人間への感染が確認されることはありませんでした」

2022年8月には、動物病院を訪れた猫から医師へと感染したことがわかっています。その猫(2歳)は、カンザス州の北西地域で自宅と屋外を自由に出入りしながら暮らしており、妊娠中でした。けんかをしたらしく、キズのある片方の前足に潰瘍ができ、動物病院へ運ばれたのです。

治療を受けたものの、症状は悪化していきました。獣医がさらに細胞検査を行ったところ、真菌が見つかりました。さっそくスポロトリコーシス症の治療を受けた猫は、症状が改善し、9月には元気な子猫を2匹出産したのでした。

しかしその1ヵ月後に再発し、必死の治療にもかかわらず悪化を続けたため、残念ながら安楽死の処置がとられました。

猫から人間へ感染

医療用手袋をはめた医師

画像はイメージです

治療に当たった女性医師は、手袋を破った猫の爪で指を刺されてしまい、その後リンパ節が腫れ、発症してしまいました。検査の結果、猫と同じスポロトリコーシス症であることがわかったのです。幸い、8ヵ月間の投薬治療を経て、回復しました。

さらに数ヵ月後、前述の猫の飼い主が、別の飼い猫に同様の症状が見られたため、受診しにやってきました。さっそく検査した結果、やはりスポロトリコーシス症の陽性反応が出ました。ただちにこの猫に投薬を行い、4ヵ月後にやっと完治したのでした。

報道機関の取材に応えたHennessee医官は「この病気は通常、バラのとげのように皮膚をキズつける植物から感染するため、『バラ庭師病』と呼ばれることもあります」と話しています。

「猫のスポロトリコーシス症が人にもうつることをきちんと認識することで、治療現場で迅速な処置をとれるようになるとともに、感染予防策を講じることができるでしょう。万が一ひっかかれたり噛まれたりした場合、ただちに石鹸と水でよく洗う必要があります」と研究者らは声明を出しています。

飼い主や獣医は十分注意を

猫を抱いている女性

画像はイメージです

スポロトリコーシス症は、真菌が体内のどこで増殖するかによって症状が異なります。多くは真菌にさらされてから1週間から3ヵ月の間に、痛みのない、小さな隆起が見られます。隆起は赤やピンク色、紫色をしています。皮膚のキズから菌が侵入するため、ふつうは指や手、腕に現れます。

疾病予防センターでは、こうした症状に注意するようウェブサイト上で呼びかけています。

同センターの真菌疾患部門の責任者Tom M. Chiller医師は、通常は植物などからキズ口を通じて感染するとしつつ、「感染した猫が首を振ったときに胞子が飛んできて人間の皮膚に付着し、感染してしまう可能性もあります。この種の菌類がこんな形で感染を広める例はこれまで聞いたことがなかったので、心配しています」と話しています。

さらに、「この病気をもつ猫と濃厚接触した人で、病変やリンパ節の腫れが見られる場合は、すぐに医師に診せてください」と注意を促しています。

出典:
Officials identify a cluster of feline sporotrichosis, transmission to a vet tech
All cat owners warned over disease causing 'oozing purple ulcers' in humans

関連記事

猫が甘噛みをする6つの理由としつけ方法
猫が嬉しい!と感じている時の4つの仕草
『山中でカラスに襲われていた子猫』を保護したら…3日間の変化に涙がでると5万3000再生「奇跡的な縁」「救ってくれてありがとう」
猫が飼い主に感謝している時にする10の仕草
猫が足を噛む6つの理由と対策

  1. 【 乃木坂46・黒見明香 】 早稲田大学を卒業し「社会人一年制のスポーツ科学学術院へ進学」「文系から理系へと学部を変え」
  2. 「ウクライナ東部ルハンシク州をロシア軍が完全制圧」ロシア国防省が発表 これまでにウクライナ側の反応はなし
  3. 新年度 共働き家庭が直面する「小1の壁」仕事と育児どう両立? 教えて!てぃ先生「新年度の子育て」【Nスタ解説】
  4. トランプ大統領が「NATOからの脱退を真剣に検討」と英紙報道
  5. 4月はお弁当レシピ検索率上昇…「簡単」「時短」が上位、10分で完成!冷食アレンジ弁当【Nスタ解説】
  6. 神奈川県立高校教諭の男逮捕 女子高校生が当時18歳未満と知りながらわいせつな行為をしたうえで撮影か 「制服を持ってきてほしい」などと要求 警視庁
  7. シャーと威嚇していた子猫たち→出会いから45分が経過すると…可愛すぎる光景が18万再生「全然こわくないよw」「ずっと見ていられる」
  8. 猫が『なでられた場所をすぐに舐める』理由5つ 嫌がっているの?誤解されがちな行動の意味とは
  9. 犬が人の『頭付近で寝る』理由4選 主な心理や寝床を共にするリスクまで解説
  10. 赤ちゃん犬を飼った当日、一緒に家に帰った結果→とんでもなく尊い『はじめましてのご挨拶の仕方』が66万再生「こりゃたまらん」「天使すぎる」
  1. 精神科医の55歳男を逮捕 自身が経営する新宿・歌舞伎町のクリニックで女性患者に性的暴行加えた疑い 診察後に2人きりの状況で犯行か
  2. 元交際相手の男「周り巻き込んで死ぬしかないと」去年12月ストーカー規制法違反の疑いで逮捕時 池袋“ポケセン”女性店員刺殺事件 警視庁
  3. 自転車「車道走るのが怖い」車「1mの間隔は厳しい」 自転車に「青切符」各地で取り締まり【Nスタ解説】
  4. 自転車の青切符スタートで113種類の違反が対象に 「間隔1mが目安」改正道交法で車での追い越しにも新ルール“車側の本音”は
  5. 日本人サポーター 喜び爆発 日本代表が劇的勝利 「サッカーの聖地」ウェンブリースタジアムで日本代表vsイングランド代表戦
  6. 【ドラレコに一部始終】千葉市の県道でクロスレンチ投げつけ…車の窓ガラスを割り運転手に暴行か バス運転手の57歳男を逮捕
  7. 神奈川県立高校教諭の男逮捕 女子高校生が当時18歳未満と知りながらわいせつな行為をしたうえで撮影か 「制服を持ってきてほしい」などと要求 警視庁
  8. 【速報】ロシア軍 ウクライナ・ルハンシク州を完全制圧 ロシア報道
  9. 家計の救世主?いま旬の「新物野菜」が安くてうまい!新ジャガイモに…新タマネギも オススメは新キャベツ 甘味が強くシャキシャキ
  10. 【都内ホテルビュッフェ】銀座で2950円の“罪悪感ゼロ”野菜ビュッフェ&晴海で3520円の“時間無制限”ビュッフェ【Nスタ解説】
  11. 【 気象予報士・寺川奈津美 】顔面強打から徐々に回復 息子から「危機管理能力が足りない!」 反省しつつ〝正論よりも優しさを〟
  12. 【 広末涼子 】 活動再開を報告 「今回の経験を踏まえ、体調管理を徹底し、無理のない形で活動に取り組んでまいります」 広末さんも「自分自身の弱さや特性をしっかりと認識しながら」 【全文】