2日から待機が不安定な状態が続き、雷雨となったところもありました。各地で停電も発生し、東京ディズニーリゾートやショッピングモールが騒然としました。
【写真を見る】「瞬時電圧低下」とは?電気機器はデータ消失などの可能性も ディズニーでは一時停電でアトラクション停止【Nスタ解説】
関東各地でゲリラ豪雨 6月の観測史上最大の地域も
井上貴博キャスター:
2日は関東各地でゲリラ豪雨となりました。品川区や大田区では、一時的に大雨警報も出されました。
東京・羽田(大田区)では1時間の降水量が50ミリで、6月の観測史上最大となりました。1時間の降水量が千葉市では34.5ミリ、千葉・船橋市では31.5ミリを観測しました。
そして、東京ディズニーリゾートでは2日午後3時半ごろ、全域で停電となり、複数のアトラクションが自動停止しました。
1都6県で「瞬時電圧低下」が起こりましたが、これがどういうものなのでしょうか。
「瞬時電圧低下」とは?
井上キャスター:
まず、雷が送電線などに落ちると、送電設備がダメージを受けてしまい、それを放っておくと広い範囲で停電が起きてしまうリスクが出ます。
停電範囲の拡大防止のために遮断し、瞬時に別の電力系統に切り替えることで、大規模な停電を防ぐということです。
切り替えの“ごく短時間”に電圧を低下させることを「瞬時電圧低下」といいます。
「瞬時電圧低下」が起きたとき、一般家庭では部屋の照明がちらつく現象が起きる程度で、特に大きな影響はありません。工場やテーマパークでは、一時的な電圧低下で安全装置が働き、機械が自動停止することがあるそうです。それにより、生産ラインがストップした事例もあるということです。
大規模な停電を阻止するための措置なので、個人の対策で「瞬時電圧低下」の発生を完全に無くすことはできません。企業などは、それぞれの設備事情に合わせた対策・防衛措置をすることが求められます。
一方で、電気機器は誤作動・データ消失・故障などの可能性があるので、▼こまめに電気機器の電源をオフにする、▼プラグを抜いておくことが家庭でできる対策となります。
3日夜以降もゲリラ豪雨に要警戒
広瀬駿 気象予報士:
3日も雷雲が発達中です。
実は、意外とこの時期、春の名残で上空に強い寒気が流れ込みやすいんです。地上付近では気温が上がっているので、その温度のギャップが生まれて雷雲が発達するということがたまにあります。
3日午後4時55分時点、特に雷雲が発達しているのが関東周辺です。
まず、群馬や栃木など北部辺りに大きな雷雲があります。あとは、東京23区の真上にも雷雲があるような状況です。
次々に雲が発達しているので、1回、雨や雷雲が去っても、また夜遅くにかけて雷雨が繰り返しになる可能性があります。
発雷確率の図を見ていきますと、3日夕方は東日本や東北で確率が高くなっています。昼間の気温の高さも雷雲の発達に影響するので、夜になって、どんどん気温が下がっていくと、雷の状況は4日朝、一旦落ち着きます。
ただ、4日の昼前になると、関東の北部の方からまた発雷確率が高まって、4日の昼過ぎ~夕方にかけて同じような状況が続きますので、4日も天気の急変に注意してほしいなと思います。
井上キャスター:
寒気が入ってくるのが、その温度差になるということですか?
広瀬気象予報士:
地上と上空の差が大きくなるというわけです。
最近、電化製品は雷の影響を受けやすいと言われています。省エネ化が進んでいるので、わずかな電圧の異常で壊れてしまうということも言われていて、それを「雷サージ」というんですが、「雷サージ」対策の製品を探してみるというのも対策の一つかなと思います。