愛犬家としては常識のマナーである愛犬の糞の持ち帰りですが、実際は、歩道の隅や公園などに放置されているものも多いのが現状です。そこで今回は、犬のウンチの「路上放置」が減らない理由について考えてみましょう。
犬のウンチの「路上放置」が減らない理由
愛犬家にとって、散歩中にした愛犬の糞の持ち帰りは常識的なマナーです。しかし、実際に犬が散歩している道では、結構な頻度で犬の排泄物がそのまま残っていたりするものです。
「愛犬家の常識」といっても、一部ではまだきちんと理解されていないこともあるようです。
そこで今回は、犬のウンチの「路上放置」が減らない理由について解説します。たとえ一部の人の問題でも、愛犬家全てに悪い印象を与えてしまいますので、今一度この問題を一緒に考えてみましょう。
マナーを知らない、知っていてもする気が無い
これはびっくりされてしまいそうですが、意外と「持ち帰るべき」ということを知らない人がいるようなのです。
特に、子どもたちにはちゃんと教えてあげないと、学校で教えてくれるわけでもないため、このマナーを知らないまま育ってしまいます。
小型犬の場合、小学生くらいのお子さんが散歩をさせていることがありますが、散歩途中にした愛犬のウンチは放置せずに必ず拾って帰るように、おうちの方はぜひお散歩グッズの使い方を教えてあげてください。
また地方に行くと、昔ながらの犬の飼い方をしている方も多く、持ち帰るという概念がない方もいます。地域性もあり、その地域では許されているかもしれませんが、そのローカルルールをそのまま別の場所に用いてしまうと大変なトラブルになる可能性も。
すでに動物愛護協会などが啓蒙活動をしていますが、まだまだ隅々までは浸透しきっていないようです。
また、「(そんなマナーは)知らない」というパターン以外にも、そもそもマナーと知っていても片付ける気がない、という残念なパターンもあるようです。
「路上放置」は皆がしていることだと誤解している
広い道路や公園、草むらなどがある場所の場合、(自分くらいは拾わなくてもいいだろう)とついつい思ってしまう方もいるようです。
あるいは反対に、頻繁に放置されているものを目のするので、自分だって置いていっていいだろう、と考えてしまう場合もあります。
夜に散歩するから暗くて分からない
生活パターンの都合上、暗くなった夜だけしかお散歩に行けない、という飼い主さんもいます。暗い道ではどこで犬がウンチをしたのか、見失ってしまって分からないから拾えない、という方もいるようです。
確かに暗くなってからですと、特に草むらや公園などでは見失ってしまいますよね。お散歩の際はライトを持っていくと安心です。
また、暗いといった視界の問題以外にも、散歩の最中にスマホを見ていたり飼い主さんが犬に興味がなく前しか見ないで歩いていたりする場合、犬がいつしゃがんでウンチをしたか分からないということもあるようです。
冬の間はどうせ雪で隠れるし溶けると思っている(雪国の場合)
冬の間のお散歩ですが、雪国の場合は、道路に雪が積もるためウンチが埋まってしまうということがあります。ささっとその上から雪をかぶせて見えなくしてしまえば、ウンチが落ちているかどうかも分からなくなります。
このようにして放置していってしまう人の場合、雪は水分だし春までに溶けてなくなってしまうだろうと思う方も多いようですが、実は残されたウンチは溶けずに春まで残っているのです。雪解けのシーズンになると、道路の隅に冬の間に残されたいくつものウンチが現れます。
犬のウンチを「路上放置」してはいけない理由
犬のウンチを放置したままにしておくのは、どうしていけないのでしょうか。放置するとどうなるのかを考えてみましょう。
まず、道路という公共の場所、あるいはその道路に面した家の前でウンチをしそのままにしておくことは、見た目が悪いですし、においが発生するため迷惑となります。自宅の前で放置されたら、と考えたら嫌ですよね。
また、犬のウンチにはサルモネラ菌、大腸菌というような細菌のほか、ジステンパーやパルボなどのウイルス、回虫、条虫などの寄生虫が含まれていることがあり、様々な感染症の原因になる危険があります。
これらは、落ちているウンチのにおいを嗅ぎに行ってしまった犬だけでなく、乾燥と風で空中に漂い人間に感染する可能性もあるため注意が必要です。
さらに、犬のウンチを放置した場合、ごみを放置した場合と同じように軽犯罪法で処罰の対象になる場合もあります。
まとめ
今回は、犬のウンチの「路上放置」が減らない理由について解説しました。
現代では犬のウンチを持ち帰る人が多いものの、いまだに少数ながら持ち帰らない人もいます。
放置することが迷惑になること、感染症の原因になりやすいことなどをしっかり考え、マナーを守ってより良い愛犬との生活を送っていきましょう。
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