猫に『お薬を上手に飲ませる』秘策3選 ペッと吐き出す、泡ブクブク…激しい抵抗をかいくぐる方法とは?

ほとんどの猫は薬が苦手です。すんなり飲んでもらうためには、基本的な手順を踏まえたうえで、さらにちょっとしたコツを知っておくことが重要です。今回は、薬別の服用法と秘訣を紹介します。今後の参考にしてみてください。

薬を飲んでもらうための心得

救急帽の白猫とカプセル

最初に、もともと猫に薬を飲ませるのは大変だということを知っておきましょう。苦味や酸味のある薬は、猫にとって「異物」です。場合によっては、毒や腐っている食べ物を思い起こさせます。いつものフードと違って、警戒心を抱くのは当たり前。

もし無理やり飲ませると、以降、ますます薬嫌いになってしまいます。不快な記憶が残ると、薬=怖いもの、という先入観を与えることになるので要注意です。

薬を飲んでもらうときは、以下、3つのポイントに気をつけてください。

  • 気負わない
  • たとえうまくいかなくてもイライラしない
  • 愛猫のリラックス時を選ぶ

では、次項から、薬ごとの基本的なやり方とコツを紹介します。

1.錠剤やカプセルを飲んでもらうコツ

カプセルと猫

錠剤やカプセルの簡単な手順は、以下の通りです。

  • 利き手とは逆の手で愛猫の頭をやさしくつかみ、そっと上向きにする
  • もう一方の手で口を開き、喉の奥へ薬を落とす(苦しくない程度に)
  • 数秒間、口を閉じたまま、上向き状態をキープ
  • 最後は喉を軽くさすってあげる(薬を飲み込みやすくするため)
  • (鼻にフッと息を吹きかける)

服用後、愛猫が舌をペロペロしたら、飲み込んだ合図です。繰り返すようですが、猫にとって錠剤やカプセルは、本来、歓迎すべきものではありません。無理強いだけは禁物です。くれぐれも丁寧に対応しましょう。

なかなか飲み込んでくれないときは、薬を飲む前に、愛猫の鼻先を水で少し濡らしてみてください。愛猫が鼻先をペロッと舐めた拍子に、口に入れた錠剤やカプセルが自然に喉の奥へと落ちていきます。猫の習性を利用した裏技です。

この方法で難しければ、割ったり、細かく砕いたりする方法もあります。ただし、薬の種類によっては効果が薄れる可能性もあるため、前もって獣医師さんに相談してください。

2.粉薬はおやつといっしょに

黒猫とシリンジ

みなさんの中にも粉薬ならではの香りや苦味が不得意な人もいるでしょう。猫にとっても同じです。まずは、初歩的な手順を押さえておきましょう。

  • 粉薬をぬるま湯に溶かす(飲みやすくするため)
  • 溶かした粉薬をスポイトやシリンジで吸わせる
  • 愛猫の頭部から頬骨にかけて軽くつかみ、顔を上向きにする
  • 犬歯の後ろにスポイトやシリンジをそっと差し込む(少量ずつ注入)
  • 顔を上向きにしたまま、飲み込むまで様子を見る

人間の感覚で真正面からスポイトやシリンジを差し込もうとすると、猫はとても怖がります。苦手意識を与えないように、必ず口の端から差し込むスタイルで飲んでもらいましょう。 シロップの場合でも、基本的な手順は同じです。

問題なく飲んでもらう秘訣は、ペースト状のおやつに粉薬を混ぜることです。おやつは嗜好性が高いため、独特の香りや味につられて、飲んでもらいやすくなります。獣医師からストップがなければツナ缶のオイルを少量使用してもかまいません。

3.タオルで身体をやさしく包み込む

タオルと猫

前述した2通りの方法を試す前に、暴れたり、逃げ出したりする場合、まずは落ち着いてもらうことが大切です。

やわらかい素材で、なおかつ、大きめのタオルで愛猫をやさしく包み込んであげると、気持ちも安定します。リラックスしたところを見計らって、再度、服用をチャレンジしてみてください。

薬を好んで飲む猫はめったにいません。激しい抵抗に遭っても、これが当たり前、ぐらいに考えて、根気よく接することが肝心です。

まとめ

薬を飲む猫

愛猫に薬を飲んでもらう際に大事なのは、無理強いしないことです。大の薬嫌いを回避するためにも、飼い主さんの思いやりが強く求められます。

心がけたいのは、焦らず、なるべく手早く一連の作業を終えること。もし割ったり、細かく砕いたり、薬の形を変える場合は、あらかじめ獣医師さんに相談しましょう。

今回、紹介した手順とコツを参考にして、スムーズな服用を目指してみてください。

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