7月26日から始まるパリオリンピック™。開会式はパリ中心部を流れるセーヌ川で行われ、選手団はボートでパレード!開会式ではこれまでも、様々な演出が話題になり、時には物議を呼ぶこともありました。あなたの記憶に残る開会式は?
【写真を見る】パリ五輪「開会式」はセーヌ川…注目の“ハト”演出は?かつては物議を呼んだ開会式も【THE TIME,】
ピタリと着地の「ロケットマン」
夏の五輪史上初の“野外開催”となるパリ五輪の開会式では、セーヌ川を進む約100隻のボートに、6000~7000人の選手が乗り込み入場行進。観客も川沿いから開会式を楽しむことができる演出です。
「これまでの開会式で記憶に残っているシーンは?」
街で聞いてみると、懐かしい名シーンが次々出てきました。
40代男性
「ロケットマン。覚えていますね」
今から40年前の、1984年ロサンゼルス五輪ー。空から飛んできたのは、宇宙服姿で背中にジェット噴射装置を背負った「ロケットマン」。
スタジアムを空中遊泳した後、フィールド上の円形マークに着地。当時の最先端技術が世界を驚かせました。
1992年のバルセロナ五輪で世界中を釘付けにしたのは、聖火の点灯でした。
実況
「さあ、この聖なる火は現代のロビンフット、アントニオ・レボージョの矢に引き継がれて」
70メートル先にある聖火台に向けて放たれた火矢は、キレイな弧を描き、見事聖火台に点灯。
さらに、「世界のサカモト」坂本龍一さん(当時40歳)が登場し、自身で作曲した『地中海のテーマ』をオーケストラで披露するサプライズ演出もありました。
世界が感動した「震える手」で聖火点灯
そして、聖火点灯の名シーンといえば、もう一つ。
40代男性
「モハメド・アリさん、アトランタの。体の自由がきかない中で、グッとくるものがあった」
1996年のアトランタ五輪ー。聖火の最終ランナーとして登場したのは、伝説のボクサー、モハメド・アリさん(当時54歳)でした。
引退後にパーキンソン病を患い表舞台から去っていましたが、震えが止まらない手で懸命に聖火を点灯するシーンに、多くの人が胸を打たれました。
物議を呼んだ「花火」と「口パク」
2004年のアテネ五輪では、競技場のフィールド一面に水を張りエーゲ海を表現。その水が、全て中央の穴へ吸い込まれると選手たちが入場して来るという驚きの演出でした。
続く、2008年の北京五輪では、世界中で物議を呼んだ演出もありました。
競技場に向かって、花火の足跡が一歩ずつ接近。のちにこの花火がCG合成だとわかり、釈明に追われました。
さらに、9歳の少女が独唱を披露したものの、“口パク”が判明し、違う意味での驚きに…。
「エリザベス女王」がヘリから落下!?
そして、多くの人の記憶に残っていたのが、ロンドン五輪(2012年)の“豪華すぎる”演出。
40代男性
「ジェームズボンドとエリザベス女王が開会式に出るとは思っていなかった」
40代女性
「いやこれ偽物でしょって思った!アハハ」
スタジアムに突然流れた映像ー。バッキンガム宮殿に向かうのは、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグさん。
宮殿内を進み、向かった先にいたのは、当時86歳の本物のエリザベス女王!
そして…
実況
「なんとエリザベス女王と共に、ヘリコプターに乗り込みましたジェームズ・ボンド」
2人が乗るヘリはロンドン市内を巡り、夜のスタジアムへ…。
実況
「ライブ(生放送)の映像ですかこれは…。あ!今ヘリコプターが見えました!まさか…。」
スタジアム上空に本物のヘリが現れ、「女王」と「ジェームズ・ボンド」がパラシュートで落下!
実際に飛び降りたのはスタントマンでしたが、まるで映画のような演出に、スタジアムは大興奮。その後、スタジアム壇上に現れた“本物”の女王は大歓声で迎えられました。
さらに、オーケストラに紛れてMr.ビーン(ローワン・アトキンソン)がキーボードで参加。1つの鍵盤の連打だけを任されるも、手持無沙汰になり居眠りを始めたり、失敗したりする様子に大爆笑が巻き起こりました。
ラストは、ポール・マッカートニー(当時70歳)の『Hey Jude』で世界が一つに。
世界を沸かせた「動くピクトグラム」
音楽といえば、2021年東京五輪の選手入場曲も話題になりました。
♪チャチャ チャンチャンチャンチャンチャッチャー
実況
「ドラゴンクエスト、ゲームの音楽です!世界中で愛される日本のカルチャーであるゲームなどのテーマ曲が選曲されています」
さらに話題を呼んだのが、“動くピクトグラム”。顔まで覆われた青と白の衣裳を着たパフォーマーが、1964年の東京五輪で生まれた五輪競技のピクトグラムを連続で再現。
この“アナログパフォーマンス”は世界から絶賛されました。
開会式に「必ず登場する」決まりモノ
そして、開会式には「必ず登場するもの」があるのですが、知っていますか?
1896年に始まったアテネ五輪以降、全ての開会式で行われていれる伝統の演出ー。それは、“平和のシンボル” ハトです。
オリンピック憲章にも、開会式でハトを放つことが定められていますが、今、ハトが飛び立つ演出はありません。
1988年のソウル五輪で、聖火にハトが巻き込まれ焼け死んでしまう悲劇があり、その後は本物ではなく、工夫を凝らして「ハト」を出すのが主流になりました。
大きな布に描いたり、大人数でハトの型を作ったり、子どもたちがハトの形をした凧を揚げるなど、表現は様々。どのようにハトを表現するかも、開会式の見どころのひとつになっています。
パリ五輪のセーヌ川開会式では、ハトにも注目です!
【パリ五輪 開会式】
日本時間7月27日(土)午前2時半〜
(THE TIME,2024年7月25日放送より)