■パリオリンピック™ 卓球男子シングルス2回戦(日本時間31日、パリ南アリーナ)
男子シングルス2回戦では張本智和(21、智和企画、世界ランク9位)が、イランのノシャド.アラミアン(32、同51位)と対戦し、ゲームカウント4ー2で勝利。2ゲームを落としたが逆転でベスト16入りを果たした。苦しみながらも“難敵”に勝利し、勝利の瞬間は床に倒れ歓喜のガッツポーズをみせた。
昨年のアジア大会の団体準々決勝で日本はイランにストレート負けを喫した。張本はこのときノシャド・アラミヤンの弟ニマ・アラミヤンとフルゲームの末敗れている。
兄のノシャドとは3度目の対戦で過去2度とも張本が勝利している。だがこの日は序盤からノシャドが得意とするバックハンドでのレシーブや強打に苦しみリードを許す。先にゲームポイントを奪われ、8-11と最初のゲームを奪われた。第2ゲームは切り替え、チャンスボールを強打で決め切るなど先手の攻撃で7-3とリード。最後は得意のフォアドライブが炸裂し11-6と奪い返した。
第3ゲームは完全に流れに乗り、サーブ、レシーブでも相手のミスを誘い11-4と圧倒。第4ゲームも奪い勝利に王手をかけたが、第5ゲームは相手のサーブに苦しむなど序盤から8連続ポイントを許し、5-11と落とし流れが再びノシャドへ。第6ゲームは接戦となったが、最後は得意の攻撃の形でリードを守り切り逃げ切った。
今大会3種目に出場する張本。早田ひな(24、日本生命)との混合ダブルス(27日)では1回戦で北朝鮮ペアにまさかの完敗。シングルス1回戦ではベルギーのM.アレグロ(同79位)にストレート勝利を収めたが「正直まだ悔しいですね。忘れ去ることは一生できないです。(敗戦を)引きずりながらもそれを力に変えられるように、今日はそのプレーができたかな」と混合ダブルスの敗戦を悔やんでいたが、その悔しさをバネにこの日は難敵相手に3回戦進出を決めた。
試合後、張本は「相手とは過去2度対戦があって2回とも本当に苦しい戦いで、今日と同じような試合で、彼もすごくいいパフォーマンスだったので本当に紙一重の試合でした」と振り返った。
【男子シングルス2回戦】
張本智和 4-2 ノシャド.アラミアン
8-11/11-6/11-4/11-7/5-10/11-7