時々、犬を誤った方法で抱っこしている飼い主を見かけます。間違った抱っこでは体に負担がかかり、ヘルニアなどの症状を招く恐れも…。この記事では、犬の正しい『抱っこ』の仕方をポイントで解説します!
犬の『抱っこ』の必要性
犬を飼う上で、『抱っこ』はさまざまな場面で必要です。
スキンシップとして飼い主との信頼関係を深める上でも大切ですが、危険な場面で愛犬を守るためや動物病院などにスムーズに連れて行くため、あるいは多くの人が行き交う場所で他の人の迷惑にならないよう配慮するためなど、必要な場面は多々あります。
普段から愛犬を正しい方法で抱っこし慣れていないと、いざという時に正しく抱っこできません。飼い主は日頃から愛犬の正しい抱っこの仕方を練習しておきましょう。
犬の正しい『抱っこ』の仕方は?覚えておきたいポイントを解説
犬を正しく抱っこするためには、どのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。正しい抱っこの仕方をポイントで解説します。
1.胸元と骨盤の2点を支えるようにして持ち上げる
犬を抱き上げるときは、犬の胸元と骨盤の2点を支えるようにして持ち上げます。
小型犬や中型犬、小柄な体格の大型犬などは、内側(飼い主の体側)から胸元を下から支えるように片手を差し込み、外側からお尻をもう片方の手や腕で支えるようにして抱え込みましょう。
大型犬や超大型犬の場合、上記の方法では難しい人もいます。その場合は、両手で胸元と骨盤の2点を下から抱え込むようにして支え、しっかりと自分の体に密着させて持ち上げてください。
2.背骨(胴体)が地面と並行な状態を維持
時々犬の体が縦になるように抱っこしている飼い主を見かけますが、この抱っこの仕方では犬の体を痛めてしまいます。
犬の正しい抱っこの仕方は、背骨(胴体)が地面と並行になるよう持ち上げます。抱っこした時になるべく横抱きになるよう胸元と骨盤の2点を支えてください。
3.飼い主の胸の前で横抱きする
先ほど背骨(胴体)が地面と並行になるよう抱っこするという話が出ました。犬を抱っこするときは、飼い主の胸の前で横抱きするのが基本姿勢です。
飼い主の体に密着させるように抱っこすることで、犬も安心感を覚えて暴れにくくなります。また、飼い主の体幹でバランスが取りやすいので、落下などのリスクを下げることにもつながるでしょう。
4.お尻を片手(腕)で支えて後ろ足を宙に浮かせない
犬の体格にもよりますが、小型犬や中型犬の場合は、お尻(骨盤付近)を片手や片腕で支えるように下から抱え込み、なるべく後ろ足を空中に浮かないよう配慮してあげましょう。
犬は後ろ足が地についていない状況に不安を覚える子も多いです。しっかり手や腕で下から抱え込むように支えてあげることで、より抱っこに安心感を覚えて暴れにくくなります。
こんな抱っこはNG !体に負担がかかる恐れも
間違った抱っこは腰や背中、関節など、体のあらゆる部分に負担がかかってしまい、ヘルニアなどの症状を招くリスクもあります。
以下のような抱っこの仕方は犬の体に負担をかける原因になるので、今すぐ改善してください。
- 仰向けに抱っこする
- 肩に抱えるように縦抱っこする
- 両脇に手を差し込み持ち上げる(「高い高い」のような仕方)
- 片手で脇の下に抱えるように持ち上げる
体に負担がかかるだけでなく、不安定なバランスで落下したり、犬が不安から暴れてしまう恐れがあります。必ず正しい方法で抱っこしましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬を間違った方法で抱っこしていると、体に負担がかかるだけでなく、落下のリスクも高まります。今回紹介した正しい抱っこのポイントを参考に、愛犬が安心できるような抱っこを目指しましょう。
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