来月予定される自民党総裁選で再選をめざす岸田総理ですが、いまだ出馬を明言していません。こうした中、岸田総理の再選を目指す議員からは、「解散・総選挙を先送り」することで支持を広げようとする案が出ています。
【動画】岸田総理「当面解散する考えはない」自民党・総裁選の再選に向け“解散先送り”戦略浮上 支持拡大図る狙いか
きのう、父・文武さんの墓前で手を合わせた岸田総理。9月の自民党総裁選に向け、決意を伝えたのでしょうか。
きょうの記者会見では…
岸田総理
「経済外交をはじめ、先送りできない課題について結果を出すべく、いま全力で取り組んでおります。今の段階でそれ以上申し上げることはいたしません」
総裁選への対応については明言を避けました。
複数の総理周辺によりますと、岸田総理の再選に向けた意欲は変わっていないものの、態度表明は今月下旬以降になるということです。
総理周辺
「現職の総理大臣なんだから、どんと構えていないといけない。フラフラしていると思われないのが一番大事」
こうした中、岸田総理を支持する議員からは総理が再選されれば、解散・総選挙をしばらく先送りすることで支持を広げようとする案が出ています。
総理の再選支持をいち早く表明した岸田派の若手議員は、解散総選挙の時期は来年以降が望ましいとの考えを示しました。
自民党・岸田派 神田潤一 衆院議員
「(解散総選挙の時期は)例えば来年のどこかのタイミング。もう少し皆さんに景気の良さを実感してもらったタイミングで選挙をするというのも一つの考え方だと思います」
総理を支持する別の議員は、岸田総理で選挙に臨むことを恐れる自民党議員の支持を取り込む狙いがあると明かします。
岸田派ベテラン議員
「みんな選挙が怖いんだから、総理が“任期満了まで選挙をやらない”と言えば、衆院議員の不安は若干和らぐよね」
岸田総理も周囲に対し、当面は解散総選挙には踏み切らない考えを示しています。
岸田総理(周囲に対し)
「いま解散したら負けると思う。そもそも『目の前の課題に専念する』と言っているし、当面解散する気はない」
「解散」カードを事実上封印するのと引き替えに、岸田総理は支持を広げることはできるでしょうか。