■パリオリンピック™ 閉会式(日本時間12日、スタッド・ド・フランス)
アスリートたちが限界に挑み続けた19日間を締めくくる閉会式が、フランス最大級のスタジアム「スタッド・ド・フランス」で行われた。
各国・地域の選手たちの入場が終わると、幻想的な雰囲気の中、アーティスティックなショーが繰り広げられた。スタンドに無数の光が交錯し、今大会を振り返る映像も流された。そして、フランスを代表するバンド「フェニックス」を中心としたライブショーの後、オリンピック賛歌の演奏が行われ、オリンピック旗が掲揚台から降ろされた。
アンヌ・イダルゴ パリ市長に旗が手渡され、国際オリンピック委員会・バッハ会長を経由して次回の開催地アメリカ・ロサンゼルスのカレン・バス市長に渡された。ここからアメリカのショーが始まる。俳優のトム・クルーズ(62)がスタジアムの屋根の上に登場し、ワイヤーを使ってグラウンドに降り立つと、選手たちも大興奮でトムを迎える。
トムはバス市長から旗を受け取り、バイクに乗って姿を消す。ここで映像に切り替わり映画「ミッション:インポッシブル」さながら、トムがアメリカに旗を届ける様子が流された。まさにスーパースター、トム・クルーズの面目躍如といったところ。
そしてスタジアムには、今大会競泳で4冠に輝いたレオン・マルシャン(22)が、小さなランタンに入った聖火を持って入ってくる。バッハ会長や選手たちとともに、フッと息を吹きかけると、聖火は消えた。
花の都・パリで100年ぶりに開催された五輪はこうして幕を閉じた。4年後のアメリカ・ロサンゼルスでは、どんな戦いが、笑顔が、涙が、待っているのだろうか。