猫のひっかき・かみつきで起こる『バルトネラ症』とは?症状や予防のためにすべきこと

2024-08-26 20:00

猫を飼っている多くの飼い主さんは、愛猫に引っかかれたり噛みつかれたりされた経験があるでしょう。しかし、その行動が「バルトネラ症」という病気を引き起こす可能性があることをご存知でしょうか?バルトネラ症は、猫のひっかきやかみつきによって人に感染することがある病気であり、場合によっては重症化し合併症を引き起こします。そのため病気の症状や予防方法を知ることは、飼い主さんにとっては非常に重要なことといえます。

猫のひっかき・かみつきで起こる『バルトネラ症』とは?

猫とひっかき傷

バルトネラ症は、「Bartonella henselae」という種類の細菌によって引き起こされる人獣共通感染症です。

この細菌は猫がひっかいたりかみついたりすることで人に感染します。

猫同士でも感染し(ノミ媒体)ますが、猫は無症状とされることが多いので要注意です。

バルトネラ症は「猫ひっかき病」とも呼ばれ、その名の通り、猫のひっかき傷やかみ傷を通じて細菌が人の体内に侵入します。

素肌を露出する機会の多い、夏~秋にかけての発症が目立つ傾向があり、妊婦や免疫力が低下している人はとくに重症化になりやすく、深刻な合併症を引き起こすリスクが高いので注意が必要です。

バルトネラ症の症状は?

しんどそうな女性

バルトネラ症の症状は、感染後数日から数週間であらわれることが一般的です。症状の種類や程度は個人によって異なりますが、一般的に以下のような症状が見られます。

  • 痛みのない赤い隆起(約3~10日で患部に発症)
  • リンパ節の腫れ
  • 発熱
  • 倦怠感
  • 持続的な痛み
  • 食欲不振
  • 吐き気動くと痛みが強くなる
  • 腫れ
  • 膿  など

健康な成人であれば、一時的に上記のような症状があらわれることがあるものの、次第に治癒していきます。

ただし幼児・妊婦・高齢者といった免疫力が低下している人は、場合によっては重症化して以下のような合併症が見られることがあります。

  • 急性脳症
  • 髄膜炎
  • 心内膜炎
  • バリノ-症候群  など

無治療だと死亡することもあるので、免疫力が弱い人はとくに注意が必要です。

なお猫やそのほかの動物がバルトネラ菌に感染しても、基本的には無症状といわれています。

バルトネラ症の治療法は?

薬をもつ手

バルトネラ症の治療は、症状の重症度や患者の状態によって治療方法が異なりますが、主に抗生物質(マクロライド系)を用いて行われます。

軽症であれば投薬のみでの完治が見込めますが、重症となると点滴といった治療を行うこともあるようです。

ただし自然治癒も可能な感染症なので、投薬を行わないケースもあります。

バルトネラ症の予防法は?

爪切りをしてもらう猫

バルトネラ症は猫から人間に感染する可能性のある人獣共通感染症ですが、次のような適切な予防策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。

猫の爪を定期的に切る

3週間~1ヵ月に1回程度、専用の爪切りを使用して爪を切ります。これにより万が一ひっかかれた場合でも、傷つきにくくなるでしょう。

爪切りは、可能であればクイック(血管部分)手前までくれるとベターですが、慣れていないと猫をケガさせるリスクがあるので、鋭く伸びている部分だけ切ってもOKです。

猫の衛生管理(ノミ駆除)

猫同士の感染は、ノミを介して行われるといわれます。

そのため野外で飼育していたり、室内外を行ったり来たりする猫は、月に1回ノミ駆除剤を使用して、ノミの寄生を防ぎましょう。

人間の衛生管理(手指消毒)

人間側の対策として、重要なのは手洗いの徹底です。とくに、傷や切り傷がある場合は注意が必要です。

また万が一猫にひっかかれたりかまれたりした場合は、すぐに傷口を石鹸と水でよく洗い、消毒液で消毒します。ミミズ腫れができるような深い傷の場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。

まとめ

猫とひっかかれた女性の手

バルトネラ症は、猫から人間に感染する人獣共通感染症です。主な症状はリンパ節の腫れや発熱で、猫のひっかきや、かみつきを通じて感染します。

バルトネラ症は適切な対策で猫の感染の予防可能ですが、人間の感染を100%に防ぐことは困難です。そのため症状があらわれた場合や免疫力が低下している人は、早めに医療機関を受診しましょう。

今回紹介したようなバルトネラ症の知識と予防策を実践することで、猫との安全で幸せな生活を送ることができるはずです。

猫を恐れる必要はなく、適切な予防と対応を心がけながら猫との暮らしを楽しみましょう。

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