“採用してよかった人材”の共通点…スタートアップ経営者2人が明かす「優秀な人材が経験していること」

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-09-14 09:00
“採用してよかった人材”の共通点…スタートアップ経営者2人が明かす「優秀な人材が経験していること」

「今いるメンバーは全員素晴らしいと思っていますが、特に印象的なのは、新しいことを即座に吸収し、常に変化に適応できる社員ですね」こう語るのは、子ども向け屋内型テーマパーク「リトルプラネット」を展開する株式会社リトプラ代表取締役 後藤貴史氏。一方、疲労回復を目的としたリカバリーウェア『BAKUNE』などを手掛ける株式会社TENTIALの代表取締役CEO中西裕太郎氏も、「スタートアップという予測不能な環境の中で、環境に期待せずに淡々と仕事に向き合える胆力は共通している気はします」と、優秀だと思う社員の共通点に「変化への対応力」を挙げる。AI技術の進化、生活の多様化など身の回りの環境が日々刻々と、ダイナミックに変化していく現代社会で生き抜ける人材になるために、今、何が求められ、どのような経験が大切なのか――

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この対談は、スタートアップ経営者が、就職活動中の学生たちから「逆面接」を受けるという企画を体験したあとに行われたもので、2人が採用の現場で何を重視しているのか、どのような人材が企業で成功するのかについて、生々しい本音が飛び出した。

「採用してよかった人材」の特徴と共通点

「スタートアップ企業は会社やビジネス環境が刻々と変わるのですが、そういう変化にどんどん適応して、自分のパフォーマンスを出してくれる方は、やはり採用してよかったなと思います」こう語る後藤氏だが、そのような社員の共通点として「過去に厳しい環境で働いた経験がある」ことを挙げる。「例えば、過酷な労働環境で働いた経験や、人間関係で苦労しながらマネージメントをしてきた経験がある人は、スタートアップの厳しい環境でも高いパフォーマンスを発揮できる印象があります」

中西氏もこれに共感。「やはり多様な経験をして難しい場面を乗り越えている方は、胆力含めて強いなと。スタートアップは会社のポテンシャルや成長を期待して入社してくれている部分があるんですが、入社してからは『誰かが自分を引っ張ってくれる』という他人に対しての期待がない人の方が活躍されている気がします」と明かした。自分で何とかしなければならない場面が多いスタートアップでは、大企業など環境が整った状況との違いを受け止め、順応できるかどうかで差が出るという。そのため、メンバーの重要な要素として、「自律性」を強調した。

「私の場合、YESマンではなくて、『自分にやらせてほしい』と言ってくる人の方が信頼できるし、実際そういう人の方が活躍しています」(後藤氏)

「任せること」と「責任を持つこと」のバランス

そうした「自律性」を求める環境だからこそ、経営者として逆に悩む場面もあるという。部下に任せることについて、中西氏は責任の置き所の難しさを明かした。「自分がわからない領域だと任せてもいいんですけど、任せた後に何か問題があった場合、その責任は最終的に自分に戻ってくる。そこに対してどういう風に関わっていくのかは日々悩みながらやっています」

一方、自身を「割と人に任せるタイプ」と分析する後藤氏の悩みはコミュニケーションにあるという。「よくあるのは、マネージャーに任せているが故に現場のメンバーからすると『もう社長がGO出したと思っていました』と全部合意のうえで進んでいると思っていたけど、実はマネージャーが単独行動していた、というケースがある」 そのような指摘が現場のメンバーから上がってきた際に、マネージャーのモチベーションも落とさないように適切に回答し続けないといけないところに難しさがあると語る。

経営者には、権限委譲し、自らが関与しなくてもプロジェクトが進んでいることを大事にしながら、その裏で全体を見渡し、何が起きているかを確認しながら、適切に舵を取るリーダーシップとバランス感覚が求められる。

学生たちへのアドバイス

20代で起業した後藤氏と中西氏。2人が、これから就職していく学生たちへのアドバイスとして挙げたのは「行動力」の重要性だ。学生時代に起業した後藤氏はこう助言する。「やりたいことがあるなら、思った時にアクションする方が後悔しないと思います。もし起業したいなら“今”したらいいと思います」。中西氏の考え方も同様で、「考えすぎず、楽しんで生きることに尽きる」と述べた。ただし、楽しむには自己責任が伴うため、自分が主体的に行動し、結果に対して責任を持つことが不可欠だと強調。「楽しむためにどうするかを考えることで、すごく自由になれるのかなと思います」

スタートアップ企業に限らず、これからの社会で求められるのは、変化に強く、責任を持ちながら自律的に動ける人材だ。後藤社長と中西社長の対談から浮かんできたのは、逆境に立ち向かい、自分の力で道を切り拓いた先に成功があるというメッセージ。他人に頼るのではなく、自ら進んで課題を解決する姿勢が求められる。

そして、両社長が共通して伝えていた「考えすぎずに楽しんで行動することの大切さ」。ピュアな気持ちで今やりたいことに挑戦し、それを楽しむ姿勢を持つことで、よりよい結果につながっていくに違いない。

◆株式会社リトプラ 代表取締役 後藤貴史
1985年静岡県生まれ。日本大学芸術学部在学中の2007年に株式会社ポケラボを創業。ゲーム事業を中心に事業拡大し、2012年グリー株式会社と戦略的業務提携、グリーグループとなる。2016年ポケラボ/グリーを退職後、株式会社リトプラを創業。2018年に屋内型テーマパーク「リトルプラネット」の常設第一号店をオープン。以来、リトルプラネットのほか「TOYLO PARK powered by リトルプラネット」「Muchu Planet」など複数ブランドを国内/海外に展開。XRやAIテクノロジーとゲーミフィケーションを融合した独自のアトラクション・コンテンツ開発からパーク運営までを行う。

◆株式会社TENTIAL 代表取締役CEO 中西裕太郎
1994年、埼玉県出身。株式会社インフラトップ(現・DMM Group)の創業メンバー・事業責任者、株式会社リクルートキャリア(現・リクルート)で新規サービスの商品企画・事業開発と経験を積み、2018年にウェルネス関連事業の株式会社TENTIALを創業。2023年8月、ビジネス誌『Forbes JAPAN』が、世界を変革する未来のイノベーターの発掘を目的に30歳未満の人物を選出する「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」の一人に選ばれた。

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