来月の値上げ食品はおよそ3000品目。今年の秋も値上げラッシュです。あす決まる自民党総裁は、この物価高にどう対応し、日本経済を前に進めるのでしょうか。
【動画】来月は約3000品目の食品値上げ…自民党総裁候補間で意見の違い際立つ
都内のスーパーを訪れると…
アキダイ 秋葉弘道 社長
「レタスは平年だと安売りで100円ちょっと。高くても150円。ですから、大体、下手すると2倍」
猛暑の影響などで、レタス1玉は平年の2倍近い238円(税抜き)に。トマトなど野菜が軒並み値上がりしているほか、“物価の優等生”と呼ばれた、たまごやコメも高騰。
さらに、来月には飲料やハム、それにお菓子などおよそ3000品目の食品が値上げされ、3年連続の“値上げの秋”が控えています。
物価高の大きな要因となっているのが円安です。
アキダイ 秋葉弘道 社長
「お店を始めた中で、円安になってから良くなったことは1個もない」
円安は大規模な金融緩和の副作用。日銀はその円安を修正する狙いもあり、利上げに踏み切りました。
これに噛みついたのが…
高市早苗 経済安保担当大臣
「金融緩和は続けるべきときであり、ここはもう少し我慢をして低金利を続けるべきだと考えています」
高市氏はネット番組でも「金利を今上げるのはアホやと思う」と主張。財政政策をめぐっても、強気のスタンスです。
高市早苗 経済安保担当大臣
「今の経済環境で増税をしたり財政を緊縮にしたら経済は失速する」
これとは対照的な主張をするのが河野氏です。
河野太郎 デジタル大臣
「デフレからインフレに基調が変わり、金利がある世界に戻りつつある中で、我々は財政に対する考えをここで転換をしなければならない」
石破氏も、財政規律を重視する姿勢を示しています。
石破茂 元幹事長
「有事に備えた財政の規律は国家にとって必要なもの」
対立する主張。目の前の景気を重視し、借金を重ねてでも積極的に財政を出動する路線を続けるのか。それとも、長期的な視点をもって、支出を抑える方向に転換するのか。候補者の違いは際立っています。
10年以上続けてきた金融緩和と財政出動。株価は上がっても賃金は上がらず、円安や物価高を招きました。
その光と影をどう検証し、前に進むのか。あす誕生する新総裁には、その説明が求められます。