一般的にはあまり知られていない事実かもしれませんが、犬を飼う人の多くが愛犬の成長過程でその毛色の変化に気づきます。中には、驚くほど変わるケースもあります。ではなぜ犬の毛色は、成長につれて変わるのでしょうか。この記事では、子犬の毛色が成長すると変化する理由をご紹介します。
子犬の毛色が成長すると変化する理由
犬を子犬から育てたときに、大きく変わる毛色に驚く飼い主さんも少なくはありません。まるで別の犬に見えるほど毛色が変わる犬もいますよね。
毛色が変化しやすい犬種としては、プードルやシベリアンハスキー、チワワやダックスフンドなどが挙げられます。
ほかにも「体の一部だけが変わった」「ほかの兄弟とは全く異なる毛色になった」などさまざまな例があります。ではなぜ、このように犬の毛色は変化するのでしょうか?
そこで今回は、子犬の毛色が成長すると変化する理由について解説します。
遺伝によるもの
犬の毛色は遺伝の影響が大きく、親犬の毛色や配置に近いカラーになる傾向にあります。子犬の頃は親犬と全く違う毛色だったのに、成長の段階で似た毛色へと変化することも少なくはありません。
また、親犬の毛色と違う印象に変化するケースも多いですが、これも複数の遺伝子を受け継いでいる証拠です。
毛色だけでなく、顔つきや体型も親犬に近くなっていく姿を観察するのも、犬を育てる楽しみのひとつですね。
メラニン色素の変化
犬の毛色が成長と共に色濃くなったり、逆に薄くなったりするのは、メラニン色素の変化が大きく関係しています。
色合いや配置の大部分は親の遺伝子が関係していますが、紫外線や加齢、ホルモンなどの影響から毛色が変わることも少なくはありません。
同じ兄弟の犬でも、色の濃淡や色合いに違いがあるのは、メラニン色素の変化も影響のひとつです。子犬の頃は真っ黒だったのに、お腹だけ真っ白な犬に育つなど、個性的な変化を見せる犬も多いです。
成長サイクルのひとつ
子犬から成犬に向かう段階、さらに年齢を重ねる中で犬は何度も抜けたり生えたりを繰り返します。この成長サイクルの中で、驚くほど色が変化することは犬にとってよくあることのひとつです。
子犬の頃は真っ黒だったトイプードルが、成長したらグレーに変わることも珍しくはありません。さらに、年2回の換毛期を経て、少しずつ毛色は変化します。
老犬になるとメラニン生成の退化により色は薄くなりやすく、人間と同じように白い毛が入り混じることが多いです。このように、成長の段階で色の変化を楽しめるのは犬を飼う人の醍醐味といえるでしょう。
毛のお手入れによるもの
シャンプーやトリミングなどのお手入れも、毛色の変化に影響することがあります。注意したいのが、強い刺激による毛色の退色です。
もし愛犬の毛色が気になる場合は、お手入れ方法を見直してみてください。スリッカーや肌に合わないシャンプーが刺激になり、毛色が変化することもゼロではありません。
皮膚や毛に負担がかかりすぎると毛色が薄くなることもあるため、肌や被毛へのダメージのない方法を選ぶよう心がけましょう。また、バリカンを繰り返す場合も刺激を与えすぎないよう、注意してください。
病気やストレスによるもの
まれに違和感のある毛色に変化することもあり、強いストレスや皮膚病などが隠れている場合もあります。毛色だけでなく、抜け毛が激しくなった場合も注意しましょう。
もし犬の毛や皮膚の状態が気になる場合は、一度獣医師に相談するのがおすすめです。
まとめ
今回は、子犬の毛色が成長すると変化する理由について解説しました。
犬の毛色の変化は成長の証であり、人間にはない楽しみのひとつです。
成犬になったら、子犬の頃に撮った写真と見比べてみましょう。思わぬ変化を発見できるかもしれません。
愛犬が成犬になった後も、少しずつ変わる姿を観察してみてくださいね。
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