猫の『発情期』正しい対処法とNG行為を解説 オスメスで気をつけるべきことは違う?

2024-10-02 16:00

メス猫は1年に数回「発情期」を迎えます。オス猫は、発情期のメス猫に反応して発情します。では、発情期がきた猫には、飼い主としてどのような対処をしたらいいのでしょうか。オス猫とメス猫で異なる注意点もあります。

猫の「発情期」の正しい対処法

おもちゃで遊ぶ猫

「子猫のうちからお迎えして最近発情期みたいなんだけど、どうしたら…?」という新人飼い主さんは少なくないかもしれません。

メス猫は1年に数回「発情期」を迎えます。オス猫は、発情期のメス猫に反応して発情します。この事実を知っていても、正しい対処法を知っていなければ意味がありません。

そこでまずは、猫が「発情期」を迎えた場合の正しい対処法について解説します。お互いストレスを溜めてしまうことにならないように、きちんと理解しておきましょう。

脱走対策をする

発情期の猫は、交尾の相手を探そうとするので外に出たがることがあります。

そのため、窓を開けたときや、玄関で人の出入りがあったときなどに脱走してしまうおそれが。

玄関や窓に脱走防止用の柵を設置するなど、発情期が原因で脱走してしまわないような対策をしておきましょう。

他の猫との接触をさける

発情中は異性の猫を探そうとするので、外で暮らす猫が窓から見えるとストレスを感じてしまいます。また、オス猫は、発情したメス猫の鳴き声やフェロモンに反応して発情します。

発情したオス猫は他のオス猫に攻撃的になるので、外にいる猫が見えないようにしたり、外猫の鳴き声が室内に聞こえないように工夫してあげると、発情期の愛猫のストレスを軽減できます。

多頭飼育の現場では、普段は仲良しな猫同士でも、発情中はけんかをすることもあるので注意しましょう。

おもちゃで遊んであげる

発情期の猫は欲求不満でストレスを抱えやすくなっています。飼い主さんがおもちゃで猫と遊んで気を紛らわせてあげます。

昼間たっぷり遊んで体力を使うことで、発情期の夜鳴きを減らすことができるかもしれません。

爪とぎ器を増やす

普段よりも自分のにおいをつける行動「マーキング」が多くなります。爪とぎもマーキングの方法のひとつです。

猫が好みの素材の爪とぎ器を増やして、いつでもどこでも爪とぎできるようにしておくといいでしょう。

逆に爪とぎをして欲しくない場所には、保護シートを貼るなど対策をしておきましょう。

おしっこ対策をする

マーキングのため、おしっこを壁などにかけることがあります。これは「スプレー行為」と呼ばれていて、自分の存在を異性に知らせるためにしています。

このスプレー行為はメス猫もしますが、主にオス猫に多い行動です。また、スプレーをした場所には、その後も同様にスプレーをすることが多いです。

繰り返しスプレーされた場所は、強烈な臭いを発するようになるので注意してください。

家具や壁を守りたい場合は、においが残らないように掃除をしたり、ペットシーツや壁紙保護シートなどを貼ったりしておきましょう。

避妊去勢手術を受けさせる

猫の発情期特有の行動をやめさせたい、繁殖を希望しない場合は、避妊去勢手術を受けさせるのが一般的です。この手術は、卵巣、子宮、乳腺、精巣の病気の予防にもなります。

ただし、『手術を受けた猫でもスプレー行為が収まらないケースが低頻度で存在する』ともいわれています。スプレー行為をし始める前に避妊去勢手術を受けさせる方がいいと考えられます。

猫の「発情期」における飼い主のNG行為

なでられる猫

前章で正しい対処法を理解できたところで、ここからは「NG行為」についても確認しておきましょう。たとえ対処法ができたとしても、同時にNG行為をしてしまっていては意味がありませんよね。

普段は大丈夫な行為でも、愛猫の「発情期」の間は避けるべき行為も含まれていますので、ぜひ違いを把握しておきましょう。

叱る

発情期の猫の鳴き声やおしっこによるマーキングなどの行動で、飼い主さんが困ってしまうこともあります。

しかし、これは猫の本能による行動なので、猫を叱ってもやめさせることはできません。

さらに、猫はなぜ叱られているのか分からず、信頼関係が悪化してしまうおそれがあります。

マタタビを与える

マタタビは猫のストレス発散に役立ちますが、効果は一時的です。

また、猫によっては、マタタビに反応を示さない猫や逆に発情行動が増大する猫もいます。

発情期の猫にはマタタビよりも、おもちゃで遊んであげるほうがストレス発散になるでしょう。

構いすぎる

発情期のメス猫は、普段よりも飼い主さんに甘えるようになります。

構ってあげたくなりますが、構いすぎると発情期の行動がひどくなる場合があります。そのため、発情期の猫が甘えてきても、見守る程度にしましょう。

外に出す

鳴き声やスプレーなど発情期の行動が困るからといって猫を外に出すことはやめましょう。

望まない妊娠をして猫が増える、交尾やけんかでケガをしたり感染症にかかる、交通事故にあう、迷子になって家に帰れなくなるというようなことが起こってしまいます。

発情期を終わらせようとする行為

メス猫の排卵を促して発情を終わらせる方法がインターネット上で紹介されていますが、猫の体を傷つけてしまうおそれがあるので行わないようにしましょう。

まとめ

白黒の猫の耳をなめるキジトラ猫

今回は、猫の「発情期」の正しい対処法とNG行為について解説しました。

ちなみに、オスとメスでは発情期の行動に違いがあるので、対処法も異なる点があります。

そして繁殖を希望しない場合は、避妊去勢手術について動物病院に相談をしてみてください。

愛猫に「発情期」が来ても、正しい対処をして猫も飼い主さんも穏やかに過ごせるようにしましょう。

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