「ストルバイト結石」は、猫の尿の中にできる結石です。ストルバイト結石ができると、トイレでの様子がいつもと違うなど症状がみられる場合があります。そこで今回は、「ストルバイト結石」で起こり得る症状と予防法について解説します。
猫に「ストルバイト結石」ができたら起こる症状
「ストルバイト結石」とは、尿に含まれるマグネシウム、リン酸塩、アンモニウムなどの結晶化したものが集まったものです。
結晶が膀胱や尿道の粘膜を傷つけ炎症が起こると、血尿が出たり、刺激で頻尿になったりします。長時間トイレにいるのに尿が出ていなかったり、痛みで鳴き声をあげたりする場合もあります。
猫に「ストルバイト結石」ができたら起こり得る症状には以下が該当しますので注意が必要です。
- 血尿
- 頻尿
- 陰部やお腹をなめる
- トイレに行くのに尿が出ない
- トイレ以外の場所で排尿
- 痛み
- 元気がない
- 食欲が低下
- 嘔吐
ストルバイト結石が尿道に詰まると尿が出なくなってしまいます。オス猫は尿道が細くなっていく構造なので詰まりやすく、尿が出ないまま1日以上たつと尿毒症を起こし命を落とすこともあります。
愛猫の尿の様子がいつもと違っていて、食欲がない、元気がない、嘔吐がある、などの症状が見られた場合は、尿路閉塞の可能性があるので、なるべく早く動物病院を受診しましょう。
猫の「ストルバイト結石」の予防法
では、実際に愛猫に「ストルバイト結石」ができないために予防するには、具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。
水分を摂らせる
水分摂取量が少ないと、排尿の回数も少なくなり、尿が長時間尿路に溜まった状態となり、菌が増殖し結石ができやすくなるとされています。
対策として、ウェットフードを与えることで食事から水分を摂取することができます。ウェットフードが苦手な猫もいるので、スープや猫用ミルクなど猫が美味しく水分摂取できるものを探して与えてみましょう。
また猫が新鮮な水を飲みたいときに、いつでも飲めるような環境にすることも大切です。猫が通る場所に水飲み場を増やす、こまめに水を取り替える、ぬるま湯を用意する、自動給水器を使うなどの対策をすることで、猫が今までよりも水を多く飲んでくれるかもしれません。
ストレスを感じさせないようにする
結石の原因の一つにはストレスがあるとも言われています。猫らしい生活ができないことや、環境などの変化がストレスとなります。
特に、新入り猫を迎えたときに尿に関する病気を発症する猫がいるので注意しましょう。
トイレの数と場所を適切なものにする
猫がトイレを我慢しないように、トイレの環境を整えましょう。
トイレの数は「猫の頭数+1個」が理想と言われています。
騒がしくない場所にトイレを設置し、こまめに掃除をしましょう。
運動不足、肥満にならないようにする
猫に運動をさせることで、水分補給や排尿を促すことができます。
キャットタワーなどを設置したり、飼い主さんと遊ぶ時間を作ったりして運動不足にならないようにしましょう。
特に肥満の猫は、膀胱炎や尿石症になりやすいと言われています。食事管理と適度な運動をして肥満を防ぎましょう。
まとめ
今回は、猫に「ストルバイト結石」が出来た場合に起こり得る症状について解説しました。
「ストルバイト結石」は猫の尿にできる結石で、これができると血尿や痛みなどさまざまな症状が起こります。
この結石が詰まってしまうこともあるため、症状が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。水分を摂るなど予防法も取り入れましょう。
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