全国で激戦が繰り広げられている衆議院選挙。4人が争う構図となった埼玉5区では、初勝利を目指す現職の大臣が窮地に立たされています。
【動画】衆院選・激戦の埼玉5区 自民、立憲、共産、れ新の4人が争う構図に
物々しい雰囲気でSPに囲まれるのは、現職の法務大臣を務める自民党の牧原秀樹候補(53)。当選5回の中堅で、“論客”として知られ、今回、石破内閣で初入閣しました。
自民党 牧原秀樹 候補
「この国に生まれた全ての子どもたちが『日本に生まれたことを世界で一番幸せに思う』そういう国にしていきたいんです」
そんな牧原氏に立ちはだかる強力なライバルが。
立憲民主党 枝野幸男 候補
「このままズルズルいったら、失われた30年は40年になり50年になり、日本はそういう弱い国に、貧しい国になってしまうんじゃないですか」
当時の民主党政権で官房長官などを歴任した立憲民主党の枝野幸男候補(60)です。枝野氏は牧原氏に過去6度の戦いで全勝していますが、前回の衆院選ではわずか6000票差まで迫られました。
ただ、枝野氏は牧原氏を意識していないと強調します。
立憲民主党 枝野幸男 候補
「私自身が私に投票していただける方の票を最大限投票していただくという活動をしているので、他の候補者についてコメントする立場ではありません」
現職の大臣として、初勝利を目指す牧原氏。
自民党 牧原秀樹 候補
「ここでもし負けてしまうと、“史上最も短かった法務大臣”になってしまいます」
危機感を募らせる中で判明したのが、旧統一教会との接点です。
自民党 牧原秀樹 法務大臣(今月8日)
「当時は認識してなかったとはいえ、旧統一教会に関連がある集会に参加していたことが判明し」
旧統一教会の関連イベントに、自身や秘書があわせて37回出席していたことが衆院選の直前に判明。
自民党 牧原秀樹 候補
「あくまで地元の人という認識でのお付き合いでございますので、そうしたことはしっかりとご説明申し上げながら、でも、全くもう数年、関係は絶っておりますし、いずれにしても全く問題はないと」
共産党とれいわ新選組の候補は、この問題を批判します。
共産党 山本悠子 候補
「旧統一教会でどれだけの人が苦しんだか。旧統一教会と37回の会合に行っていた。それで『知らなかった』。知らなかった団体に37回も行きますかって」
共産党の新人で元小学校教師の山本悠子候補(72)は、「政治とカネ」などを念頭に、“自民党政治そのものを変える”と訴えました。
共産党 山本悠子 候補
「裏金事件にも旧統一教会との癒着にも何の反省もないこの人たちに、政治を任せるわけにはいきません」
れいわ新選組の新人で自然保護活動家の辻村千尋候補(56)も語気を強めます。
れいわ新選組 辻村千尋 候補
「旧統一教会とズブズブだということに対して『NO』という声を私たちに託してください。私たちは国会で暴れまくります」
また、辻村氏は「簡単な戦いではない」としつつも、「『NO』を突きつけることを有権者に訴える」と宣言しました。
れいわ新選組 辻村千尋 候補
「国民の声というのは、小さな少ない声も大きな声も、数が多いとか少ないに関係なく、一人一人の声をしっかり拾い上げるのが民主主義だと思いますので」
激戦の埼玉5区。投開票は今月27日です。