麻薬の「カチノン」を会社の倉庫で製造したとして、43歳の中国籍の社長が書類送検されました。
麻薬取締法違反の疑いで書類送検されたのは、貿易会社社長で、東京・足立区に住む中国籍の43歳の男性です。
男性は、今年4月、埼玉県越谷市にある会社の倉庫で麻薬の「カチノン」およそ757グラムなどを営利目的で製造した疑いがもたれています。
男性は中国人からテレグラムでカチノンの製造方法を教えてもらい、インターネットで原料を購入して、会社の倉庫内の防音室で製造の実験を行っていたということです。
警視庁によりますと、今年1月に、男性が香港から成田空港に密輸しようとした別の危険ドラッグを、東京税関の職員が見つけたということです。
その後、今年5月に警察が男性の会社の倉庫を家宅捜索したところ、カチノンのほか、製造に使う原料や製造器具などが押収され、男性はカチノンを所持したとして逮捕、起訴されました。
男性は、警視庁の任意の調べに対し「会社の経営が立ち行かなくなり資金繰りのために製造した」「1錠1000円で販売するつもりだった」と話しているということです。
カチノンは2012年に法律で「麻薬」に指定されていますが、警視庁によりますと、使用すると気分が高まるなどとして外国人を中心に違法に流通しているということです。
カチノンの製造で摘発されたのはこれが全国で初めてです。