いわゆる「106万円の壁」の撤廃に向けて、厚生労働省が働く人の社会保険料の負担を企業が一部肩代わりする案を検討していることに、中小企業でつくる団体のトップが反発しました。
日本商工会議所 小林健会頭
「社会保険料の壁ですから今度は経営者負担というのが出てくるわけですね。特に小規模事業者にとっては非常に大きな負担になる」
厚生労働省は「106万円の壁」について、年収の要件を撤廃することを検討していて、週20時間以上働いた人は厚生年金に加入する方向で検討を行っています。
その際、パートタイムで働く人の社会保険料の負担が増え、手取りが大幅に減ることを防ぐため厚労省は、保険料を企業がより多く負担する案を検討しています。
小林会頭はこの案について、「不公平感がある。企業により多い負担を求める理由がない」と反発しました。
そのうえで、「やるのであれば企業側にも軽減するような、財政措置をぜひお願いしたい」と話しました。