石破内閣発足後、初めて予算委員会での論戦が行われました。委員長席に座ったのは立憲民主党のベテラン議員。少数与党となったことから、野党が30年ぶりに委員長を務めますが、国会論戦にも変化があらわれているようです。
【写真を見る】ヤジに対し、ムッとしたような表情を浮かべる石破総理
30年ぶり野党が予算委員長 変化は?
5日朝、笑顔で予算委員会室に姿を見せた石破総理。
石破総理
「おはようございます、どうもお世話になります」
安住淳予算委員長
「いえ、こちらこそ」
声をかけたのは、30年ぶりに野党として予算委員長に就任した立憲民主党の安住議員です。
「委員長、座り心地はいかがですか?」
安住予算委員長
「あまりよくない」
石破総理
「そのイス、あんまり座り心地良くないよね」
安住予算委員長
「委員長やってましたっけ?」
和やかな雰囲気で始まった予算委員会。
しかし、立憲民主党の野田代表が裏金問題の再調査について石破総理を質した際には...
立憲民主党 野田佳彦代表
「きょう改めて聞きますが、この問題について党として再調査する気持ちがあるのか」
石破総理
「それ何が問われているかというと…」
ヤジ
「むにゃむにゃしゃべるな」
石破総理
「きちんと、ものを申し上げております。よくお聞きください」
ヤジに対して、ムッとしたような表情を浮かべる場面も...
企業・団体献金の禁止をめぐっては...
野田代表
「我々は改革の本丸は企業・団体献金の禁止だと思っている」
石破総理
「我々の立場は一貫しているのですが『禁止』よりも『公開』ということだと思っています」
野田代表
「年内に企業・団体献金の問題も含めて、決着をつけようではありませんか」
石破総理
「いつまでも引き延ばしていいなどと言うことは全く思っていません。議論の熟度を上げ、頻度を上げ、どれほどそれが煮詰まっていくかということ、当然でしょう。議論やっているわけですから」
石破総理は“企業・団体献金そのものが悪ではない”と繰り返し、議論は平行線をたどっています。
論戦に“変化”…参考人招致は「速やかに協議」
少数与党として臨んだ予算委員会ですが、その論戦に“変化”が見えたといいます。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん
「野党第一党に委員長を渡したことによって閣僚も下手な答弁はできない。ちょっと不十分な答弁があれば、もちろん安住さんから厳しい注意がでる。石破総理をはじめ、相当丁寧に誠実に答弁していたところはある。緊張感がある、ある程度実質的な審議はできたと思う」
さらに、星さんが注目したのは、このやりとり。
立憲民主党 大西健介衆院議員
「委員長、志帥会(二階派)の元会計責任者、永井等氏の参考人招致を要求します」
安住予算委員長
「ご提案のあった件については、速やかに理事会で協議をいたします」
星さん
「今までは野党が(参考人招致などを)言ってきても“聞き置く”“たなざらし”というケースが多かったが、今後は政治とカネの問題だけでなく、いろいろな政策課題についても、必要があれば政府・関連団体の関係者を参考人として招致することは、安住委員長の采配で進んでくると思う」